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勇者探索任務~サイテハの洞窟
LV70 新スキル
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ゼヴィラスの体に当てた手は 淡い緑色にぼんやりと光出す。
フミヤは ボソっと呟くようにスキルの名を口にした。
・・・豊穣《ほうじょう》なる狩猟。
第3の神のスキルが発動する。
ゼヴィラスに刺さった剣の傷口から 大量の木々が生えてくる。
「なんたこれは!」
木々は、ありえない速度で成長していき、ゼヴィラスの体に絡みつく。
「こんな物、焼き払ってやるわ!」
黒炎を放とうとするゼヴィラスであったが、木々に腕の自由を奪われ
呪文を発動できない。
「それなら 力でねじ切ってやる。」
今度は力任せに木々を破壊しようとするが、
ゼヴィラスの体にうまく力が入らない。
「な・・・なぜだ・・・。チ、力が入らない。」
「あんなスキル見た事がない。なんなのあれは?」
イルイルは初めてのスキルを目の当たりにし、呆然としていた。
もがき苦しむゼヴィラスの顔から徐々に生気《せいき》抜けていく。
「こ、これは・・・、力が、抜けていく・・・。」
次第にゼヴィラスが痩せこけていく。
「ああ、や、やめろー。」
そんなゼヴィラスを飲み込むように木々が体全体を覆い、
ついに見えなくなってしまった。
「ぐぅ、出せ。私がこんなところで。」
「お・・おい、おまえら・・・。」
「あ・・グ・・・。」
「あ・・・。」
「なんてすごいスキルなの。」
フミヤの能力に呆気《あっけ》にとられるイルイルだった。
やがてゼヴィラスの声は聞こえなくなり 辺りは静かになった。
「倒したの?」
イルイルが、言葉を発すると同時に
力尽きたフミヤは その場に倒れ込んだ。
「フミヤ!」
それを見てイルイルが駆け寄り、倒れているフミヤの体に耳を当てる。
フミヤの心臓の音が聞こえない。
「心臓が止まってる。」
ヤマダも急いでフミヤの元へ向かう。
「フミヤさん。」
イルイルとヤマダが急いで心臓マッサージを行う。
「ちょっと起きなさいよ!」
「起きてくださいよ、フミヤさん!」
イルイルとヤマダはフミヤに心臓マッサージをする。
「心臓、少し動いたっス。」
二人の懸命な努力により わずかながらフミヤの心臓が、動き始めた。
「メロー。メローーー。」
ヤマダは大声でメロを呼んだ。
事態に気付いたメロはテントから出てフミヤの元へ行くと
大きな口を開け、フミヤを飲み込んだ。
「フミヤさんどうか、元気になってください。
メロ、どうかフミヤさんを治して。」
「モギュ。」
ヤマダの願いに メロは返事をし、頷《うなず》いた。
そして イルイルとヤマダは倒れたサイトウを手当しながら
2日間その場で待機するのであった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
メロ お口で回復中 ヴィオラ・ファリス・ダン・ライガ・ラオ老・フミヤ
今の体長が2mオーバーになっているため テント外で待機中。
フミヤは ボソっと呟くようにスキルの名を口にした。
・・・豊穣《ほうじょう》なる狩猟。
第3の神のスキルが発動する。
ゼヴィラスに刺さった剣の傷口から 大量の木々が生えてくる。
「なんたこれは!」
木々は、ありえない速度で成長していき、ゼヴィラスの体に絡みつく。
「こんな物、焼き払ってやるわ!」
黒炎を放とうとするゼヴィラスであったが、木々に腕の自由を奪われ
呪文を発動できない。
「それなら 力でねじ切ってやる。」
今度は力任せに木々を破壊しようとするが、
ゼヴィラスの体にうまく力が入らない。
「な・・・なぜだ・・・。チ、力が入らない。」
「あんなスキル見た事がない。なんなのあれは?」
イルイルは初めてのスキルを目の当たりにし、呆然としていた。
もがき苦しむゼヴィラスの顔から徐々に生気《せいき》抜けていく。
「こ、これは・・・、力が、抜けていく・・・。」
次第にゼヴィラスが痩せこけていく。
「ああ、や、やめろー。」
そんなゼヴィラスを飲み込むように木々が体全体を覆い、
ついに見えなくなってしまった。
「ぐぅ、出せ。私がこんなところで。」
「お・・おい、おまえら・・・。」
「あ・・グ・・・。」
「あ・・・。」
「なんてすごいスキルなの。」
フミヤの能力に呆気《あっけ》にとられるイルイルだった。
やがてゼヴィラスの声は聞こえなくなり 辺りは静かになった。
「倒したの?」
イルイルが、言葉を発すると同時に
力尽きたフミヤは その場に倒れ込んだ。
「フミヤ!」
それを見てイルイルが駆け寄り、倒れているフミヤの体に耳を当てる。
フミヤの心臓の音が聞こえない。
「心臓が止まってる。」
ヤマダも急いでフミヤの元へ向かう。
「フミヤさん。」
イルイルとヤマダが急いで心臓マッサージを行う。
「ちょっと起きなさいよ!」
「起きてくださいよ、フミヤさん!」
イルイルとヤマダはフミヤに心臓マッサージをする。
「心臓、少し動いたっス。」
二人の懸命な努力により わずかながらフミヤの心臓が、動き始めた。
「メロー。メローーー。」
ヤマダは大声でメロを呼んだ。
事態に気付いたメロはテントから出てフミヤの元へ行くと
大きな口を開け、フミヤを飲み込んだ。
「フミヤさんどうか、元気になってください。
メロ、どうかフミヤさんを治して。」
「モギュ。」
ヤマダの願いに メロは返事をし、頷《うなず》いた。
そして イルイルとヤマダは倒れたサイトウを手当しながら
2日間その場で待機するのであった。
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メロ お口で回復中 ヴィオラ・ファリス・ダン・ライガ・ラオ老・フミヤ
今の体長が2mオーバーになっているため テント外で待機中。
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