彼が恋した華の名は:3

亜衣藍

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9 living hell

9-11

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 安蒜と豊川の一人ずつに復讐するよりも、一度に実行した方が復讐の精度も上がるのは間違いない。

(奴らが警戒していない今がチャンスだ。失敗したら、二回目は難しいからな……必ず成功させないと)

 ジンは、ボディースーツで隠したとっておき・・・・・の武器を意識しながら、気を引き締めた。

 その硬くなった表情を見遣りながら、聖は密やかに呟く。

「この先、オレに何が起ころうとも――決して事を急ごうとするなよ」

「え?」

「オレは結構、お前の事を気に入っている。危なっかしい子供を見ているようで目が離せない」

「……ガキ扱いするな」

「じゃあ、大人らしく・・・静かにしていろよ」

 にわかに緊迫した空気を刺激するように、コンコンと扉がノックされ、仮面をつけた黒服の男が現われた。

「御堂聖様、お迎えに上がりました。ショーの前に身体の検診を致しますので、どうぞおいでください」

「分かった」

 素直に返事をすると、聖はスルリと身を翻した。

 一瞬、ジンが手を伸ばす。

「聖」

「――取って食われるワケじゃあるまい。そんな悲壮な顔をするな」


 微笑んで返すと、聖は扉の向こうへ姿を消した。

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