婚約破棄された直後に隣の帝国王に番認定されてあっという間に囲い込まれてデロデロに愛されます!

ちゃこ

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5.ミシェルの変化

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引き続きのお姫様抱っこで部屋まで連れて行かれた。
これが仮住まいとは・・というほどの上品で高級感あるお部屋だ。

そしてそこには侍女が4名。
「ミシェル様、旅のお疲れもさぞかし。湯浴みにマッサージにやることはいっぱいです!さぁさぁ」
あ、女性からのミシェル呼びはいいんですね。

アラン様は泣く泣く私を引き剥がされて部屋から追い出された。
湯浴み前に鏡に映った自分を見た。
ザ悪役令嬢ってかんじね・・・
吊り目がちのバイオレットの瞳に、ワインレッドのウェーブがかった髪の毛。化粧もきつめで、そして何よりナイスバディを隠さない体のラインに沿った赤いドレスが、「お~っほっほ」と今にも言い出しそう。ゲームでも言ってたわね。

ただ前世の私の人格だからか表情は頼りなく雰囲気も違う。
私転生前のミシェルの記憶は生活に支障ない程度におぼろげに残ってる程度で、淑女としてやっていけるのかしら・・神様どうせならもう少し、転生チート!みたいな特典が欲しかったです・・

なんてワガママ言ってはダメね!健康な体に、さらに死罪も重罪も免れて救ってくれた人もいるし受け入れてくれる場所がある。それだけで感謝しないと。

あれよあれよのうちに侍女達に湯浴みとマッサージを受け。気持ち良すぎてついウトウト・・・

その後軽く化粧をされ、ドレスは薄ピンクの清楚なドレスを。前世から病院生活で可愛い服なんて縁がなかったから、ピンクは嬉しいな!
鏡を見ると・・・
「え?別人みたい・・」

「ミシェル様の雰囲気に合わせて施させていただきました。」
ふんわり血色を活かしたくらいのナチュラルメイクで少し吊り目の目も全然印象が違う。
何よりこのふわふわのザ!女の子の服!うれしすぎるよぉ、、、

「皆様、本当にありがとうございます!魔法使いみたいです!」
思わず侍女の方に握手を求めてしまい。何やってるんだ私!とすぐ手を引っ込めたが、顔が真っ赤になってしまっているだろう。

「ふふ。私どもにお礼なんて必要ございません。元がいいから私たちも楽しくて楽しくて。さぁ、陛下がお待ちでございます。食事に参りましょう。」


ーーーーーーーーーー

(侍女の心の声)
ハーモスト・ミシェル 
アルカイル国の公爵の娘 
家柄もあり王子と婚約していたが、その振る舞いの悪さに婚約破棄をされた娘。
破棄される前から噂は轟いており、気に入らない召使は気分で鞭打ちにしたり、王子と親しい女性をいじめたりと、悪女と呼ばれるに相応しい振る舞いだと聞いている。
見た目もそれに伴いキツく、派手だとも。
婚約破棄に伴い両親からも絶縁されたようだ。絶縁までせずともいいだろうに・・家族からも見放されているのだ。

そんな女性が陛下の番だなんて・・
番が見つかったという知らせを聞き喜び、相手の名前を聞き目の前が真っ暗になった。アルカイル国での振る舞いと同じように我が物顔で好き勝手されると我らの帝国に被害が及びかねない・・

戦々恐々と到着を待ち、ミシェルを迎え入れたら、全くイメージと違うではないか。
確かに化粧や衣装はきついが、
その漂う雰囲気はとてもおっとり。陛下の一挙一動にあたふたして、顔を真っ赤にしたりと、ウブで可愛い娘にしか見えない。
え?別人?
いや、演技かもしれない!

と支度を手伝い、彼女の雰囲気に合わせたメイクと衣装を選んだ。
すると彼女は感動したようで、目をうるうるさせながら私に両手で握手を求めてきた。
か・・・かわいーーーー!!!!
変な扉が開きそうよ。

もはや噂が偽物の可能性があるわね!

えへへ。と照れながら笑うミシェルに4人は鼻を伸ばしながら、陛下が待つダイニングにお連れした。


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