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第5章(3)弥夜side
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……
…………。
数時間後ーー。
ーー……っ、ウジャウジャと湧いて来やがって!
ザシュッ!!と自らの魔器ー響月ーでトドメを刺した僕は、ようやく途切れた魔物の死骸を見て「ふうっ」と溜め息を吐いた。
1人で戦うと言う事が、こんなにも大変だとは思わなかった。
この区域に魔物が多い事もあるし、元々持ち前の素早さを武器に戦う自分の戦闘スタイルが木々が生い茂る森林湿地地帯では遮られてしまい、上手く力が発揮出来ないせいもあるが……これ程までに苦戦するとは想像していなかったんだ。
いつもは……。第1部隊での戦闘はハルさんが的確な指示を出しながら一緒に動いてくれて、背後や周りはリンさんが援護してくれて、どんなに敵が強かろうと数が多かろうと苦戦する事はなかった。
第1部隊で余裕を持って力を発揮出来ていたのは自分が優秀だったからではなく、ハルさんやリンさんの力があったからなのだ、と実感する。
……。
少し、休憩しよう。
小さな洞穴を見付けた僕は響月をしまい、体力を回復させる為に携帯食料を口にした。
移動中や探索中に簡単に食べられて栄養補給出来る非常食みたいなものだから、正直味はそんなに美味しくはない。
これを口にするといつも、望月家で暮らしていた時に食べていたマリィの料理を思い出す。マリィの手料理はどれも絶品で、本当に美味しかった。
そういや昔、僕と紫夕さんの分の唐揚げをマリィが用意して置いておいてくれたのに、幼い紫愛が全部食べちゃった事があったな。
紫愛があんまり可愛く「マリィのからあげ、おいしかったの~!」って、悪気もない様子でニコニコしながら言うから怒れなくて……。仕方ないから紫夕さんと一緒にお茶漬けを作って「まぁ、これも美味いよな」って食べたっけ……。
そんな事を思い出して、思わず「クスッ」と笑みが溢れる。
一瞬、幸せを感じて……。けど、すぐにどうしようもなく胸が苦しくなった。
…………。
数時間後ーー。
ーー……っ、ウジャウジャと湧いて来やがって!
ザシュッ!!と自らの魔器ー響月ーでトドメを刺した僕は、ようやく途切れた魔物の死骸を見て「ふうっ」と溜め息を吐いた。
1人で戦うと言う事が、こんなにも大変だとは思わなかった。
この区域に魔物が多い事もあるし、元々持ち前の素早さを武器に戦う自分の戦闘スタイルが木々が生い茂る森林湿地地帯では遮られてしまい、上手く力が発揮出来ないせいもあるが……これ程までに苦戦するとは想像していなかったんだ。
いつもは……。第1部隊での戦闘はハルさんが的確な指示を出しながら一緒に動いてくれて、背後や周りはリンさんが援護してくれて、どんなに敵が強かろうと数が多かろうと苦戦する事はなかった。
第1部隊で余裕を持って力を発揮出来ていたのは自分が優秀だったからではなく、ハルさんやリンさんの力があったからなのだ、と実感する。
……。
少し、休憩しよう。
小さな洞穴を見付けた僕は響月をしまい、体力を回復させる為に携帯食料を口にした。
移動中や探索中に簡単に食べられて栄養補給出来る非常食みたいなものだから、正直味はそんなに美味しくはない。
これを口にするといつも、望月家で暮らしていた時に食べていたマリィの料理を思い出す。マリィの手料理はどれも絶品で、本当に美味しかった。
そういや昔、僕と紫夕さんの分の唐揚げをマリィが用意して置いておいてくれたのに、幼い紫愛が全部食べちゃった事があったな。
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そんな事を思い出して、思わず「クスッ」と笑みが溢れる。
一瞬、幸せを感じて……。けど、すぐにどうしようもなく胸が苦しくなった。
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