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第23章(2)雪side
23-2-3
しおりを挟む「お前も、勿論サクラさんも何も悪くない。
弱味につけ込んで、心を掴もうとする奴の方が……悪いに決まってるんだ」
「響夜……?」
顔を上げようとしたけど、胸に顔を押し付けられて響夜の表情は見れない。ただでさえ眠いのに、響夜の鼓動を聴かされて……更に増していく眠気。
「お前は何も気にすんな。
お前が僕を必要としてる気持ちは、一時的なもんだ。……恋とか、愛じゃない」
薄れていく意識の中で、響夜が言った。
「……すぐに、忘れられる。
明日には、全部全部……終わるんだ」
……
…………
オレが、その言葉の意味を知るのは数時間後ーー……。
次に目を覚ました、明け方の事だった。
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