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第9章(2)雪side
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しおりを挟むその子はとびきりの笑顔を向けたまま真っ直ぐに紫夕の元へと駆け寄ってくると、その姿に引けを取らない可愛い声で話し出す。
「先日は助けて下さり、本当にありがとうございました!
また来て下さる日を、ずっとお待ちしてたんですっ」
そう言って、紫夕を見上げる女の子の瞳。
恥ずかしそうに頬を染めながら、着けているエプロンをギュッと握り締めてモジモジと身体を揺らす仕草。
オレにはすぐに、分かってしまった。
ーー……この子。
紫夕の事、好き……なんだ。
恋する瞳で紫夕を見上げる可愛い女の子を、オレはただ、瞬きもせずに見つめてしまった。
……
…………。
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