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第3章 レベルってゲームですか?
第45話 このままだとダメだと思うんだ
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指導者さんではない声が頭の中に響き、俺は怠い体を無理矢理にでも起こす。すると、それに反応を示す人がもう1人。
「あの、今何か聞こえて来たんですけど……?」
「凪さんも?」
「気安く話し掛けるな。お前に言ってない。シドウさんに聞いたんだ」
シドウさんて。指導者さんの呼び名そんなんなの。
『ようやくですか』
俺が凪さんに罵られてる中、指導者さんが呟いた。指導者さんは俺の方を振り向くと、親指を立てた。
『神の地の能力が上がりました。おめでとうございます』
「……悪い。それをもっと詳しく頼む」
『神の地の住人が増えた事で、ボーナスを貰いました』
「……つまり?」
『まぁ、その……ご褒美……頑張ったボーナスです』
その名前……絶対今考えたよね?
「何かの条件を満たせば、ボーナスが貰える……って事で良いんだよな?」
俺は無い頭を使い、指導者さんに聞くと首肯する。
『はい、ボーナスの内容はランダム。その土地の意思により、必要なものをボーナスとして決められます。此処の空気は神々が存在していた時よりも濁っている様なので、このボーナスになったのかと』
「濁ってる?」
俺が聞くと、指導者さんは次は声に出さずに答えた。
『裏にある扉から漏れ出る、邪な魔力が此処には溜まっています』
扉、つまり『異世界の扉』から? しかも邪な魔力って何だ?
『まぁそれは追々説明しましょう。それよりも今はボーナスです』
今度は凪さんにも聞こえるように指導者さんが話すと同時に、店の扉が開かれた。
「哲平さん、先程何か聞こえて来たのですけど……」
「なにがきこえたのー?」
凪さんの家に家具を配置し終わったのか、比奈とメマが不思議そうに眉を顰めながら入ってくる。
「あれ? 比奈にも聞こえてたのか?」
『はい。聞こえるのは此処の住人の方です』
本当に住んでる訳では無いけど、比奈も住んでる認定されてるのか。何が基準なのか分からないな。
そんな事を思っていると、服の裾を思い切り下へ引っ張られ俺は視線を落とした。そこにはほっぺをパンパンにさせたメマが居た。
「おとーちゃん!! なんのおはなし!!?」
「ん? あ、そう言えばメマは聞こえてないのか?」
『メマ様は住人ではなく、住神なので』
お、おぉ。そうですか。
「メマが凄いって話だよー」
「ん……えへへ、そうなんだ」
俺はメマの頭を撫でて、宥めるとメマは口元を綻ばせた。可愛い。
『それで、このボーナスの効果ですが、前まで来ていたファントムの様な邪悪な魔物が来づらくなります』
ほう! なるほど! もしや空気が澄んだ事で、さっき言ってた邪な魔力が此処には溜まりにくくなる! それで邪悪な魔物が来たがらないって事だな!
『……ちゃんと理解出来ていた様で幸いです。哲平様も分かる時があるんですね、驚きました』
……それ本気で言ってたらかなり落ち込むんですけど。
『あ、後どの様な事を達成すればボーナスが付くのか、軽く書いておきましたので、ご覧下さい』
わざとらしく指導者さんが紙を差し出し、俺は落ち込みながら覗き込む。
・住人を3人以上にする事 達成……数%の澄んだ空気の生成。
・神社を建設 未達成
・住人を10人以上にする事 未達成
・祭りの開催 未達成
・住人を50人以上にする事 未達成
うへぇ……これはちょっと大変そうかも。
住人は10人ぐらいまでなら何とかなりそうだけど……50人って。この土地にハマり切らないでしょ。
「これがさっきの声と関係してるのか……」
「ちょっと話が見えて来ませんが……これを達成、すると良い事があるって認識で良いんでしょうか?」
『その認識で合っています』
2人は若いからなのか、直ぐに状況を把握して頷いている。
何で直ぐそうやって分かるんだろうか。若いからなのか? これがジェネレーションギャップというやつなのだろうか。俺は説明を受けてやっと理解してるのに……。
『土地をより良くする為には、この条件を達して行く事は必要最低限です』
指導者さんは黙々と告げる。
まぁ……土地を良くする為にはやらないといけないかもしれないけど……。
「住人増やすよりも、先にお客さん増やさないとだと思うけどなぁ」
俺がボソッと呟くと、空気が止まったかの様に突然会話が無くなった。なんだ?
『ま、まさか哲平様に核心を突かれるとは……』
「失礼な事言ってる自覚ある?」
『結局は此処の良さを分かって貰わなければ意味がないので……何か意見のある人は居ませんか?』
指導者さんが手を挙げて、皆んなに問い掛ける。しかし、中々手が挙がらない。
それもそうだ。カフェが有名になるって中々難しいし……何か大会とかがある訳じゃない。
ホームページはもう作ったしな……。
「あ、そう言えば……」
そんな時、比奈が口に手を当てながら呟く。
「どうしたんだ?」
「実は知り合いの方が体調を崩してお祭りで屋台が出来なくなったから、何かやってみないかと誘われた事があったのを思い出して……」
祭り……あぁ。そう言えばあるな。港近くで花火大会。そこの屋台か……。
「1ヶ月ぐらい前なので、もう他の人がやるかもしれませんが……そこで枝豆とかを出せばもしかしたら……」
『それです! 出ましょう!! それまでに此方も仕上げておきます!!』
「え、あ、やめて……!」
そう言って指導者さんはどこから出したのか、ムチの様なものを取り出すと笑顔で凪さんの下へと近づいて行った。
……南無。
「あの、今何か聞こえて来たんですけど……?」
「凪さんも?」
「気安く話し掛けるな。お前に言ってない。シドウさんに聞いたんだ」
シドウさんて。指導者さんの呼び名そんなんなの。
『ようやくですか』
俺が凪さんに罵られてる中、指導者さんが呟いた。指導者さんは俺の方を振り向くと、親指を立てた。
『神の地の能力が上がりました。おめでとうございます』
「……悪い。それをもっと詳しく頼む」
『神の地の住人が増えた事で、ボーナスを貰いました』
「……つまり?」
『まぁ、その……ご褒美……頑張ったボーナスです』
その名前……絶対今考えたよね?
「何かの条件を満たせば、ボーナスが貰える……って事で良いんだよな?」
俺は無い頭を使い、指導者さんに聞くと首肯する。
『はい、ボーナスの内容はランダム。その土地の意思により、必要なものをボーナスとして決められます。此処の空気は神々が存在していた時よりも濁っている様なので、このボーナスになったのかと』
「濁ってる?」
俺が聞くと、指導者さんは次は声に出さずに答えた。
『裏にある扉から漏れ出る、邪な魔力が此処には溜まっています』
扉、つまり『異世界の扉』から? しかも邪な魔力って何だ?
『まぁそれは追々説明しましょう。それよりも今はボーナスです』
今度は凪さんにも聞こえるように指導者さんが話すと同時に、店の扉が開かれた。
「哲平さん、先程何か聞こえて来たのですけど……」
「なにがきこえたのー?」
凪さんの家に家具を配置し終わったのか、比奈とメマが不思議そうに眉を顰めながら入ってくる。
「あれ? 比奈にも聞こえてたのか?」
『はい。聞こえるのは此処の住人の方です』
本当に住んでる訳では無いけど、比奈も住んでる認定されてるのか。何が基準なのか分からないな。
そんな事を思っていると、服の裾を思い切り下へ引っ張られ俺は視線を落とした。そこにはほっぺをパンパンにさせたメマが居た。
「おとーちゃん!! なんのおはなし!!?」
「ん? あ、そう言えばメマは聞こえてないのか?」
『メマ様は住人ではなく、住神なので』
お、おぉ。そうですか。
「メマが凄いって話だよー」
「ん……えへへ、そうなんだ」
俺はメマの頭を撫でて、宥めるとメマは口元を綻ばせた。可愛い。
『それで、このボーナスの効果ですが、前まで来ていたファントムの様な邪悪な魔物が来づらくなります』
ほう! なるほど! もしや空気が澄んだ事で、さっき言ってた邪な魔力が此処には溜まりにくくなる! それで邪悪な魔物が来たがらないって事だな!
『……ちゃんと理解出来ていた様で幸いです。哲平様も分かる時があるんですね、驚きました』
……それ本気で言ってたらかなり落ち込むんですけど。
『あ、後どの様な事を達成すればボーナスが付くのか、軽く書いておきましたので、ご覧下さい』
わざとらしく指導者さんが紙を差し出し、俺は落ち込みながら覗き込む。
・住人を3人以上にする事 達成……数%の澄んだ空気の生成。
・神社を建設 未達成
・住人を10人以上にする事 未達成
・祭りの開催 未達成
・住人を50人以上にする事 未達成
うへぇ……これはちょっと大変そうかも。
住人は10人ぐらいまでなら何とかなりそうだけど……50人って。この土地にハマり切らないでしょ。
「これがさっきの声と関係してるのか……」
「ちょっと話が見えて来ませんが……これを達成、すると良い事があるって認識で良いんでしょうか?」
『その認識で合っています』
2人は若いからなのか、直ぐに状況を把握して頷いている。
何で直ぐそうやって分かるんだろうか。若いからなのか? これがジェネレーションギャップというやつなのだろうか。俺は説明を受けてやっと理解してるのに……。
『土地をより良くする為には、この条件を達して行く事は必要最低限です』
指導者さんは黙々と告げる。
まぁ……土地を良くする為にはやらないといけないかもしれないけど……。
「住人増やすよりも、先にお客さん増やさないとだと思うけどなぁ」
俺がボソッと呟くと、空気が止まったかの様に突然会話が無くなった。なんだ?
『ま、まさか哲平様に核心を突かれるとは……』
「失礼な事言ってる自覚ある?」
『結局は此処の良さを分かって貰わなければ意味がないので……何か意見のある人は居ませんか?』
指導者さんが手を挙げて、皆んなに問い掛ける。しかし、中々手が挙がらない。
それもそうだ。カフェが有名になるって中々難しいし……何か大会とかがある訳じゃない。
ホームページはもう作ったしな……。
「あ、そう言えば……」
そんな時、比奈が口に手を当てながら呟く。
「どうしたんだ?」
「実は知り合いの方が体調を崩してお祭りで屋台が出来なくなったから、何かやってみないかと誘われた事があったのを思い出して……」
祭り……あぁ。そう言えばあるな。港近くで花火大会。そこの屋台か……。
「1ヶ月ぐらい前なので、もう他の人がやるかもしれませんが……そこで枝豆とかを出せばもしかしたら……」
『それです! 出ましょう!! それまでに此方も仕上げておきます!!』
「え、あ、やめて……!」
そう言って指導者さんはどこから出したのか、ムチの様なものを取り出すと笑顔で凪さんの下へと近づいて行った。
……南無。
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