じいちゃんから譲られた土地に店を開いた。そしたら限界集落だった店の周りが都会になっていた。

ゆうらしあ

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第3章 レベルってゲームですか?

第44話 土地の能力が上がったらしい

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「う、嘘でしょ……」


 翌朝。汗だくの俺の目の前にはそれは見事な豪邸(家)、そして和服姿の凪さんと右京さんが居た。


「すごーい!!」
「哲平さん、お疲れ様」
「よく頑張ったな哲平」
『中々良い出来ですね』
「……指導者、次そんな事言ってみろ。マジで怒るぞ」


 俺は四つん這いになりながら、隣に立っている指導者さんへと言う。


 くそ。まさかレベルが1になった俺が全力で家造るとか、マジでファンタジー要素皆無過ぎだろ。本当に出来たから良かったものの、これ出来てなかったら俺奴隷だったよ? 臓器売買だったよ?


 俺は出来なかった時の事を考えてゾッとしながら、出来た家を改めて見上げた。


 和の雰囲気を纏った縁側のある一軒家。ちゃんと水道も通ってる。窓には十字の格子があり、屋根には瓦まである……何もここまで凝らなくても良くない? とも思ったが、頭を無に動いている内にやってしまっていた。


「う、嘘だ!! こんなの出来る訳が無い!!ハリボテに決まってる!!」


 凪さんは叫ぶと、家の扉を開いた。


 まぁ、それが普通の反応だろう。1日で家が出来るなんて、ある意味ファンタジーではあるからな。


 俺達が続いて入ると、そこには呆然と突っ立ている凪さんが居た。
 前には見事な和風の玄関。近くにある戸棚には花瓶も置いてあり、風情がある玄関になっている。


『どうですか?』
「ま! まだ分からない!! この先には何も無いかもしれないじゃない!!」


 そういう希望は持たない方が良いぞ。





「……」


 長い木目の廊下を抜けた先には、居間に台所、お風呂にトイレ、寝室まで作ったからな。指導者さんに作れって言われたし、源さんの指導もあったから抜かりはない筈だ。


「これは……凄い出来ね」
「そりゃそうだろ、俺が指導したんだぜ?」


 褒める右京さんに、源さんは得意げに答える。
 あの比奈ですら付いてなかったのtitle欄に『天才大工』なんて付いてる人だからな……。


『はい。源様の建築の腕は一流ですから私も安心して見ていられました』


 しかも指導者さんお墨付きときた。これなら凪さんも納得せざるを得ないだろう。


 __________


 源さんは一晩中付き合っていた事もあり疲れたと言って帰ると、危ないかもと右京さんも一緒に帰り、KIROは開店した。


「うぅ……」
『ほら! ちゃんと背筋を伸ばす!』


 ……今思えば、右京さんが凪さんにメイドをやらせようとしていたのも、源さんと2人きりになりたかったからかもしれない。あの右京さんなら、話の流れから家が出来る事とか予想してたかも?


 ーーと考えながら俺はカウンターに突っ伏し、凪さんがスパルタ指導を受けているのを見ていた。最初に会った時は「右京 天峯を出せ」とか言ってたのに、今ではメイド服を着て、片手にお盆を持っている。


 ウチの店の外見的には合ってるかもしれないから、メイドもアリと言えばアリなのか?


 そんな事を考えていると、ギラッと凪さんの目が此方に向けられる。


「いやらしい目で見るな!! 気持ち悪い!!」
『主になんて事を言いますか!!』
「う……わ、私が主だと認めるのは天峯様だけだ」
『そういう事を言ってるんじゃないです!!』


 おぉ。指導者さんが押せ押せだ。


『貴方は此処の住人ですよ!! 貴女は何処に住まわせて貰うんですか!?』
「うぅ………こ、此処です」


 項垂れながらも凪さんが返事をした瞬間。




『神の地の住人が3人になった事を確認』
『空気が数パーセント澄むようになります』



 お。なんか来た。
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