聖女の紋章 転生？少女は女神の加護と前世の知識で無双する わたしは聖女ではありません。公爵令嬢です！

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「リーサ～ァ。レナウド叔父様ぁ、アルミノと兵隊達ぃ、ユニコーン達を連れてそこから逃げて。
竜巻にまきこまれてしまいます～」


「ほら。攻撃力の全くないお父様がいらっしゃったから、私も使い物にならないって判断されて逃げろっていわれたじゃない。
どうして、ここにいらしたの？
弱いのに！」

「な、何を言う。リーサ。私は。　
確かに武力はないな。
でも親にそんな言い方はないだろう！」

「ふふふ。そう思うのでしたら、剣もしくは魔法でオークを倒してみてください」

リーサと叔父様の親子喧嘩が再びはじまりました。
（まったくもう）

「速く逃げてください！」
私は怒りを込めて叫びました。

そして、私は再び竜巻と対峙しました。
（どうしようかしら、竜巻はきっと気圧の高いところへ移動していくのかな？
風と同じならいいけれど･･･
それと魔物と海獣･･･
施設は再び作ればいいけれど、せっかく育てた物が駄目になるのは痛いわよね。
特にアコヤ貝っぽいのを育てている生簀筏（いかだ）が、壊れてしまうと真珠が採れるのが遅くなってしまうわ。
小さい石を入れるの大変だったのに。
ふふふ。私は大ピンチね。ヒロインのピンチにはヒーローが現われるはず･･･）

私がそのような考えをしていると、

「お待たせなのだ！エルーシアがピンチだと思ってきたのだ！」
「来たのじゃ！」
「やってきたのよ！」
「かけつけたの！」
やって来たのは古竜の4柱です。
私は（男じゃなくみんな女性じゃない）と悪たれていると

「エルーシア。
あの竜巻を消滅させるには、私でも可能ですけれども他に与える影響が強すぎるの。
どのくらい影響するかというと、生簀や育てていた魚や貝が全滅して、海岸の形が変わってしまうくらいなの」

（ステーラの風属性魔法は、力加減が出来ないのですね）

「エルーシア空気砲を使うのだ！何をためらっているのだ！」

「マチルダ。実は先程ですが、見知らぬ少女と少年が海岸線にいたのです。
その方々が敵だと考えたら空気砲は秘密にしたかったのです」

マチルダに続き、ステーラが
「エルーシア。その少女と少年を見たの？
見たなら鑑定を行えばいいの。
それで近くにいるかいないかわかるの」

（なるほど、鑑定はそのような使い方も出来るのね）

「もう、エルーシア鑑定できるのなら早くやってよ」
リーサが飛んで来ました。

「そうね。気づかなかったのよ。ごめんね」
私は舌をペロリと出しました。

「そんなことは、いいのだ！
早くしないと美味しいお魚が死んでしまうのだ！
真珠を育てている貝はどうでもいいのだ。
美味しい魚が死んでしまうのだ！」
（やっぱりマチルダは食べ物が一番なのね）

《鑑定。あの少女と少年は何処にいるか教えて》

［先程の少年少女はすでにオッドリア領にはいません。ここよりずうっとはなれた北東にいます。現在は北に向かって移動しているようです］
私の頭の中で地図か浮かびあがり、このような声が聞こえました。