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「「「エルーシア様」」」

教国からいらした、枢機卿だった、アルデモ様もとい、ベアテル様をはじめ、教団の方達は私を拝み出しました。

(シアナが悪いのよ。この状況!)

シアナが、「私は、エルーシア様を信仰します。教団の教えは全て忘れ貴女様について行きます。どうか私を導いてください」と言う台詞をベアテルなどが聞いていて、今までの信仰を変えて、エルーシア教に信仰するって行ったものだから、大変な事になりました。
(いや~まじ笑い事じゃなくなった。でも宗教に携わる人々は、誰かに依存しなければ自分を保てないのかしら?
そうであれば、精神的に自立が出来るよう導かなければいけないわね。
まあ、難しいことはレオンに丸投げしようっと)

「まあまあまあまあ!エルーシアちゃん。新しい住民の方にモテモテですわ。
ふふふ。エルーシアちゃんの可愛さは万国共通なのね」
お母様は、口元を、扇子を使い隠しています。
目がとっても笑っているわ。でも助けてくれないのね。

そして、お父様を見ると
宰相をしていた、クローヴィス改めカーティスと笑い合いながら私を指さしています。
お父様も助けてくれないのね。
私は諦めて他の方を探しました・・・・・・
誰も彼も私と目が合いそうになると サッと目をそらします。

身内からは見捨てられ、教国に住んでいた者に崇められる・・・
エルーシア教 発足の瞬間でした・・・2度目



さて、冗談はここまでです。

食事をされている皆様は、とても、楽しそうで美味しそうに笑顔で食べています。
(皆様、ここの食事は、お口に合っているようね。安心したわ。これでおそらく他の国に、ベルティンブルグ料理としてお店を出しても繁盛しそうね)

やはり、政治に興味のある人間は、お父様のところへ。
軍や兵力に興味のある者はお祖父様のところへ。
食料や食事、衣料に興味のある方は、お母様と叔母様のところへ。
魔法使いは、お祖母様とリーサのところへ。
そして、古竜に興味のある方は、何故か私の所へ・・・
私はなにも知らないわよ・・・

そして、お食事会が終わりに近づいたところで

「エルーシア様。やっと近づくことが出来ました」
声をかけてきたのは、帝国から亡命した、将軍のアルミノ様でした。
彼は、部下のチーロと鑑定で適職が錬金術師のルチャーノとネーロを従えています。
(しっかりと鑑定しましたよ。私は人見知りキャラなので、相手がわからないと挨拶さえも出来ないのです・・・ すみません私が人見知りキャラなの今思い出しました)


「アルミノ様。お食事はお口に合いましたか?」

「ええ。大変美味しい料理でビックリしています。
前半は、何も考えず、食べ続けてしまいました。あははは」
アルミノ様は大きく口を開けています。

「アルミノ様、私に何か用事があるのでしょう?」
私はアルミノ様の笑い声を遮るように質問しました。

「エルーシア様私達の名前は呼び捨てにしてくだされ、これからは貴女様達公爵家が私達の主人になるのだ」

「そうですか。それでも年上の方に呼び捨ては私には厳しいのです」

「主従関係なのだから、そこをきちんとしないと他の貴族から叩かれることになるので、お願いします」

「わ、わかりましたわ。アルミノ。
それで、私に何か用かしら」

「エルーシアお嬢様の耳にも入っていると思うのだが、実は我々は、海軍だったのです。私がトップでチーロが副官。ルチャーノとネーロは軍艦を製造していたのだ」
「ええ。海軍だとは聞いていましたが、艦艇を製造しようとしていたと言うことは、帝国はいまだに艦艇は出来ていなかったのですね?」

「大型船を風属性魔法で動かし、攻撃は、攻撃魔法や、矢を使っていました」

「なるほど。画期的な技術はないのですね?」

「そう聞かれますと、イエスになります」アルミノはルチャーノを見て「しかし艦艇は陸軍に回されたルチャーノとネーロがいれば造船できます。画期的な技術、武器は、お嬢様がいればどうにでもなるでしょう」

「え?私ですか?」

「ええ。お嬢様が幼い頃に使われたという雷の魔法を船の武器に取り入れることでかなり強力な攻撃力になりますね。
あとは、動力ですね。空飛ぶ魔道具を改造すれば動力になると思います・・・私には出来ませんが・・・」

私は彼の主張の意図を考えた・・・
(ああ。そうか!)

「アルミノは、海軍に行きたいのですね?」アルミノは口角が上がりました。「もっと平和的な言葉にしてください。まるで謀反を起こすような口ぶりでしたよ」

「申し訳ございません。男ばかりのむさ苦しい所にいたもので、女性の口の利き方がわからないのです」

「まあ!それでは、しばらくはここで女性に囲まれて練習するしかないですね。
ふふふ。数ヶ月後に行われる、お見合いパーティーまでに取得して、パートナーを見つけてくださいませ?」

「え?お見合いパーティー」

「はい。それまでに」私は、にやりとして「女性をエスコート出来るようになってください」

「え!」

「それが、貴方方がオッドリア領の海に異動する条件ですわ」

「「「「えええ」」」」

「ちゃんと結婚してくださいね」

私は、4人に背を向けて、他のテーブルに行きました。

そして、まだ鑑定が終わっていない人にこっそりと鑑定をしました。


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