聖女の紋章 転生？少女は女神の加護と前世の知識で無双する わたしは聖女ではありません。公爵令嬢です！

99

99

｢商業都市？｣

お父様は目を見開いて聞いてきました。

｢そうです。あの土地をわざとオッドリアからの列車の最終地点にします。
人や物が乗り入れ出来るところを駅と名付けます。
最終駅をあの土地にします。王都から馬車で日帰りできる場所。これがポイントです。
王妃様に言ってここまでの道路をよくしていただくと半分近くの時間で移動が可能になるとおもいます｣

｢それで王都から日帰りで往復出来るようにする場所に駅とやらを作るのは、なぜかな？｣

｢そこを最終駅にする事で、ヒト・モノを集めて賑やかにするためです｣

｢人や荷物を集めると言うのか？｣

｢はい。荷物の方は、倉庫業をはじめます。
生鮮品や冷凍品を貯蔵出来るように温度管理が出来る部屋を作ります。生地や服や宝石、鋼鉄などもこの倉庫に一度運ばせます。
ここを使用したと言うことで荷物を出荷した業者や人に使用料をとります。
それと運搬業、倉庫の物を王都まで運ぶ仕事。
これは、ワグナーの商会で行って貰います。
ここは、配送料は、出荷したところに料金を払ってもらいます。
倉庫を管理して荷物を取りに来た物にも、倉庫からプラットフォームに運び出し、荷馬車が荷を積むところまで移動する。ここでも料金を発生させます。これは、荷を受け取る方が払います。
こうすることで、倉庫、引き渡し、運搬でそれぞれ料金を払ってもらって運営資金にします。

人の方ですが、ベルティンブルグ領内に入るには入領税を取っていますよね？
王都から我が領に入って荷物を受け取るのですから、入領税を徴収します｣

｢そんなに、人が集まるかな？｣

｢はい。それは、もちろん｣

｢エルーシアちゃん。悪い顔をしているぞ！
それで商業都市とは？｣

｢商業都市には、お母さんが代表する甘味のお店、ファッション衣料のお店。ブランド肉を使ったお食事のお店そして魔道具のお店など、今まで物流の問題で王都ではあまり販売されなかった商品達を、余すことなく販売します。
一番の目玉はオッドリアの海でとれた新鮮は魚貝類です。
新しいお魚料理を開発して、貴族達に一度は食べてみないとと思わせます。
そして、布や生地、木材、野菜、果物、鉱物、宝石など、素材もここに集まるようにします。
ここにいると、素材でさえも揃うと言うことにすると、例えば生地だとデザイナーがここに住み着き、ファッション等の流行をこの商業都市から発信出来るようになります。
色々な物が集まるだけではなく、集まることで新しい事が出来る街にするのです。
そして、貴族の子息達が楽しめるような、テーマパークを作ります。
非日常を演出する遊園地です。これはレオンが担当します。
あ！それと列車の開発も手伝って貰います｣

｢え？お嬢様初耳です｣
レオンは、声を裏返して返答しました。

｢私1人では無理でしょう？
貴方は私の家に雇われたのですから、護衛の仕事と私の参謀も兼ねているのです。
わたしの参謀はあなたしかできないのですから｣

｢は、はい･･･　承知いたしました｣
レオンは流れ出る冷たい汗を腕で拭って応えました。

｢でも、エルーシアちゃんはやらないぞ！｣

お父様はまたしてもレオンを威嚇しました。

お父様それ鉄板ギャグなのかしら？

私はネコのように喉を鳴らし髪など体毛を立てて威嚇する父をみてそんなことを考えてしましました。