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第二章・少女剣士たちとの出会い

蒼の理

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「ぎいっ!?」

 突如として、眼前を走った青い斬撃によって、口から伸ばした卵管を叩き斬られ、その痛みに悶えた。
 内臓器官の一部である卵管を断ち切られた痛みは想像以上で、あまりの激痛によって掴んでいたやよいの体を放してしまった絡新婦は、数歩後退って声にならない悲鳴を上げている。

 そうして、彼女の手から零れ落ちたやよいの体が地面に叩きつけられる前に、風のように疾走した蒼が小さな体を抱え、そのまま絡新婦と距離を取った後で血相を変えて叫びかける。

「やよいさん、しっかりするんだ! 僕がわかるか!?」

「う、いったぁ……! 見えてる、よ……!」

「よかった。危ないところだったけど、間に合ったみたいだね。……あいつの相手は、僕に任せてくれ」

 すんでの所で土蜘蛛の卵を産み付けられそうになっていたやよいを助け出した蒼は、彼女の無事を確認すると絡新婦に対して『時雨』を構えた。
 それと同時に、叩き斬られた卵管を体内に収めた絡新婦は、先ほどまでの愉悦に満ちた表情を憤怒の色に染め、狂気を孕んだ目で蒼を睨む。

「なんや、ええところだったのに……! お邪魔虫には、おしおきが必要やね!!」

「っっ!!」

 口を大きく開き、叫び声をあげた絡新婦から攻撃の気配を感じ取った蒼が咄嗟に体を横に動かす。
 一拍の間が空いて、彼が立っていたその場所を何か丸い物体が高速で通り過ぎると共に、硬い洞窟の岩壁に音を立ててめり込んだ。

(あれは……蜘蛛の糸か!? 硬質化させた糸を丸めて、砲弾のように口から発射しているんだ!)

 握り拳ほどの大きさをした白い塊の正体を見抜いた蒼は、次々と飛来する糸の砲弾を『時雨』で斬り払っていく。
 まともに喰らえば骨が砕け、内臓が破裂する威力を誇る攻撃ではあるが、出所が見えているならば弾くことはそう苦ではない。

 神経を集中し、迫り来る糸が『時雨』の間合いに入った瞬間に、刀を振るう。
 直線的な軌道を見せる攻撃は、一度その速度を理解してしまえばいなすことは簡単だ。特に、蒼のような技術に長けた剣士であれば、猶更の話である。

「せっ! やっ! はぁっ!!」

「ちぃっ! 小癪な坊主だこと……!!」

 斬り上げ。振り下ろし。横薙ぎ。袈裟斬り。
 その状況に合った最適な刀の振り方で絡新婦が繰り出す糸球を弾き、蒼がじりじりと相手との距離を詰めていく。

 相手に近付けば近付くほど、攻撃に対処するための時間は短くなるはずだ。
 しかし、集中力を漲らせた蒼の前では絡新婦の攻撃など止まって見えているようで、発射から着弾まで一秒と掛からない糸の砲弾を見事に捌き切っている。

(なんや、この坊主!? 他の男たちと腕前が桁違いやないか!!)

 今度は、絡新婦が迫る蒼の姿に怯える番だった。
 危な気なく、冷静に的確に自分の攻撃を防ぎ、一歩、また一歩と距離を詰める蒼の背中からは、その若さに見合わぬ凄まじい威圧感が発せられている。

 どれだけ糸を吐いても、妨害の策を講じても、蒼はそれらをものともしない。

 今まで自分が始末してきた武士たちと蒼との間に、天と地ほどの腕前の差が存在していることを感じ取った絡新婦は、余裕たっぷりであった表情を歪ませて焦り始めていた。
 このまま蒼の刀の間合いに入ったが最期、彼の武神刀は鋭い一閃を以て自分の体を両断してしまうだろう。

 なんとか、この状況を打開する術はないか……?
 そう、糸の砲弾での攻撃を続けながら対抗策を巡らせていた絡新婦の目が、あるものを捉えた。

 未だに毒のせいで身動きが取れず、岩にもたれ掛かって休んでいるやよい……蒼の仲間である彼女の姿を目にした絡新婦の表情が、みるみるうちに愉悦の色に染まっていく。

 即座に、首を振る。攻撃の狙いを蒼から外し、別の獲物を狙って糸の砲弾を放つために。

 標的は、自分の攻撃を避けることも防ぐことも出来ないやよい。
 一撃で骨を砕き、肉を潰す威力を持つ砲弾を彼女に向けて放った絡新婦の行動は、一種の賭けでもあった。

 もし、蒼がやよいのことを顧みず、この戦いに勝利することだけを考える男だった場合、絡新婦はやよいを道連れにして彼の一刀によって斬り捨てられてしまうだろう。
 自分へと迫る敵の攻撃を止め、別の標的を狙うという苦し紛れとも思えるその行動は、正しく絡新婦の運命を賭けた一世一代の大博打であり……彼女は、それに見事勝利したのである。

「ぐっっ!!」

「あっ! 駄目っっ!!」

 人一倍の優しい心を持ち、甘ちゃんと評される蒼が、やよいを見捨てられるはずがなかった。
 絡新婦が見せた隙を突くことはなく、代わりに大きく後退した彼はやよいの顔面へと迫っていた糸の砲弾を『時雨』で弾き、どうにかして彼女への攻撃を防ぐ。
 しかし、その代償として折角あと少しのところまで詰めていた絡新婦との距離は大きく離れ、万全の状態であった体勢も崩れてしまった。

 この好機、逃がせるはずがない……蒼の甘さを突き、彼の隙を作り出した絡新婦は、立て続けに糸を吐いて蒼を追い詰める。

「ははははははっ! ほれ! これはどないや!?」

「ぐっ……!!」

 先ほどよりも激しい砲弾の連射。
 まともに喰らったら即アウトの攻撃が、雨あられのように蒼に迫る。

 絡新婦は、蒼だけを狙って糸の砲弾を放つのではなく、彼の背後にいるやよいへの攻撃もフェイントとして織り交ぜながら糸を吐き続けた。
 自分を狙って繰り出される攻撃だけでなく、やよいを庇いながら戦わなければならない蒼は、そのどちらを狙っているか軌道を読み切るまで判断がつかない攻撃を凌ぐことで精一杯だ。

 当然、そんな状態では先ほどのように絡新婦に近付くことは出来ない。
 最初の防御の際に見せてしまった無理な体勢を立て直すことも出来ず、普段の精鋭さが見る影もない。

 自分を庇っているせいで防戦一方の戦いを強いられる蒼の苦境を目の当たりにしたやよいは、自らが足手纏いになっている悔しさに歯噛みしながら彼へと叫ぶ。

「あたしのことはいいから、あいつを倒すことだけに集中してよ! このままじゃ、二人ともやられちゃうよっ!!」

「っっ……!!」

 自分を見捨てろというやよいの発言に一瞬だけ歯を食いしばった蒼は、それを聞かなかったふりをして懸命に絡新婦の攻撃を弾き続けた。
 彼の甘さが悪い方向に働いていることを確信したやよいは、尚も必死になって自分を庇う蒼へと叫び続ける。

「言ったじゃん! 死にそうになったあたしを助けるような真似はするなって! 戦いの中で死ねるなら、あたしはそれで本望だって! そんな風に守られるのが一番嫌なんだよ! 足手纏いのために自分が危ない目に遭うなんて、馬鹿のすることじゃないっ!!」

 絡新婦に追い詰められ、嬲られている時には流れなかった涙が、やよいの瞳から溢れ出していた。
 何よりも自分が恐れていたこと、嫌っていたこと……誰かに守られ、庇われる足手纏いになってしまっているという事実が、必死に自分を守ろうとしている蒼の姿が、彼女の心を締め付ける。

「お願いだから、あたしのことは放っておいてよ……! あたしを見捨てて、あいつを倒すことに全力を――!!」

「ああ、残念やねぇ……! もう遅いで、お嬢ちゃん」

 涙を流し、感情を剥き出しにして蒼へと叫んでいたやよいは、自分に対して悪意の満ちた笑みを向ける絡新婦の一言にはっと目を見開く。
 彼女の視線の先には、右脚に細く見え辛い針が突き刺さっている蒼の姿があった。

「一生懸命女の子を守ろうとしたんやねぇ! お陰で、さっきまで見えんかった隙が幾つも見つけられたわ! ……その針は、うちの毒がたっぷり込められたもんや。効き目は、後ろのお嬢ちゃんを見ればようわかるやろ?」

「あ、あ、あ……!?」

 得意気に蒼へと語る絡新婦は、糸の砲弾での攻撃を止めていた。

 既に勝敗は決した。これ以上、無駄に攻撃をする必要は無い。
 あとは蒼の体に毒が回り切るまで待てば、自ずと自分の勝利は確定するのだから……と、言わんばかりの絡新婦の高笑いが、薄暗い洞窟の中に響き渡る。

「あははははは! ははははははは!! ……いつだってそう。愛や情は、大きく人を狂わせる。まともにやり合えば負けるはずのない勝負も、足手纏いの女子を気にかけたらこないな結果になる! 甘ちゃんの坊主に感謝させてもらうわ! あ~っはっはっはっは!」

「……馬鹿。大馬鹿……っ! だから言ったのに。見捨てろって、言ったのに……!!」

 絡新婦の毒の効果は、身に染みて理解している。
 じきに蒼の体にも毒が回り、指一本まともに動けなくなってしまうだろう。

 身動き出来なくなった二人は、絡新婦の格好の玩具となる。
 自ら勝機を捨て、自分を助けるために致命的な一撃を受けた蒼へと、やよいは力のない声で罵倒の言葉を口にした。

「言ったじゃない、武士として非情な判断を下さなきゃいけない時が来るって。あなたの優しさをあたしは望まないって……! あたしは……あなたみたいな優しい人が、あたしのために死ぬ姿を見たくないって、言ったじゃない!! あたしを見捨てれば、まともに戦えば、あなたは勝ってたのに、それなのに……!!」

 くしゃりと、顔を歪ませながら悲痛な声を漏らすやよい。
 正眼の構えのまま、絡新婦と対峙する蒼の背に向け、彼の甘さを叱責するような言葉を浴びせかける。

 今はああして立っている彼も、そのうち全身に毒が回ってしまうだろう。
 そうなれば、自分と同じく蒼も地面に倒れ伏すことになる。その時が、実質的な自分たちの最期だ。

 どうせ死ぬのならば、こんな惨めな死に方は御免被りたかった。
 足手纏いになり、誰かの命を犠牲にした上で自らも妖に殺されるという、自らの無力さをこれ以上なく突き付けられる死に様を迎えようとしている悔しさに、やよいは力が入らないながらも目一杯歯を食いしばって震えている。

 何も成せず、桔梗から託された夢を叶えることも出来ず、散々に利用された挙句に人生の終わりを迎えようとしている自分の不甲斐なさに肩を震わせるやよい。
 だが、そんな彼女の耳に、思っていたよりもずっと冷静で力強い、蒼の声が響いた。

「……ごめん。君のいう通りだ。僕は君が望んでいないと知っていながら、それでも君を守るっていう我を通した。その甘さは、武士として失格なんだろう」

「ふふふ……! 最期の時を迎える前に、自らの不甲斐なさを詫びとるんか? ええよ。すぐに毒のせいでまともに喋ることも出来んくなるんや。それまでは好きに話いや」

 やよいからの罵倒を、恨み文句を、散々に投げかけられた後で口を開いた蒼は、絡新婦の言葉もまるで気にしていないようだ。
 後ろを振り向くこともせず、ただ淡々と自分の想いを言葉にする蒼は、静かな口調で話を続ける。

「……僕は、何も背負っていない人間だ。君や栞桜さんのように、死んでいった仲間の無念を背負っているわけじゃない。燈や椿さんのように、元の世界に戻るっていう目標があるわけでもない。僕にはもう、何もないから……みんなのように、大事な何かを背負って戦っているわけじゃないんだ」

 少しだけ、彼の想いを含んだ蒼の言葉。
 己の刀に全てを掛け、命懸けで突き進もうとするやよいや燈と自分との差を感じながら、彼はこう言葉を続けた。

「でも、そんな僕でも、この道を進む決心した時に自分自身に誓ったことがある。君の言葉を借りて言うのなら……その誓いを破るくらいなら、死んだ方がマシなんだ」

 やよいへと語りながら、正眼の構えを崩す蒼。
 毒が体に回り、とうとう刀を持つことすらも出来なくなったのかとほくそ笑む絡新婦であったが、そんな彼女の目の前で予想外の事態が起き始める。

「……決めたんだ、守ってみせるって。この世で苦しむ全ての人を助けることなんて出来やしないのかもしれない。でも、僕の目の前で苦しんでいる人がいるのなら、僕のこの手がその人たちに届くというのなら、せめてその人たちだけは守ってみせようって。たとえどれだけ傷ついたとしても、甘ちゃんと罵られたとしても、僕は誰かを見捨てたくなんかない! この弱さを! 甘さを! 貫き通せるくらいに強くなってみせるって! そう決めたから!」

 蒼の声が、その力強さが、衰えるどころか洞窟に反響する叫びになるくらいに増している。
 もうとっくに毒の効果で呂律が回らなくなっていてもおかしくないはずなのに、蒼は一度下した刀を持ち上げ、別の構えを取るだけの力が残っているようだ。

「……僕は君を見捨てない。必ず、守ってみせる。そして、僕も死なない。僕の目の前では、誰にも涙なんか流させやしない! それが、僕が武士になると誓った時に決めたことわりだ! 笑われたとしても、詰られたとしても、僕はこの言葉を貫くまでさ」

 刀を握る右手を、顔の横まで引く。
 まるで、向かいに立つ人間と握手するような形で刀の柄を握った蒼は、その切っ先を絡新婦に向けながら、下方向から『時雨』の峰を支えるようにして左手を伸ばした。

「……なんだ? あの、構えは……?」

 それは、絡新婦から見ても異様な構えだった。
 左脚を軸に右脚を引き、半身の体勢で『時雨』を構える蒼の体勢は、ともすれば火縄銃の狙いを定める射手のようにも見える。
 だが、彼が手にしているのは刀。引き金もなければ、弾丸を放つための銃口も存在していない、近接戦用の武器である。

 いったい、あの構えに何の意味がある?
 蒼はここから、何を仕掛けようとしているのか?

 そんな疑問を抱きながらも自分の優位を確信している絡新婦を睨み、背後から向けられるやよいからの視線を感じながら、蒼は今、ここにはいない師匠に向けての言葉を、独り言として漏らした。

「……すいません、師匠。、使わせてもらいます」
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