AIの書いた婚約破棄

けろよん

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第1章

第13話

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 翌日、目を覚ますと同時に激しい頭痛に襲われた。まるで頭の中で鐘を鳴らされているかのような痛みに耐えながら起き上がると、フラフラとした足取りで部屋を出た。
 そのまま屋敷の外へ出ると、空を見上げた。雲一つない快晴でとても清々しい気分だった。だが、すぐに気分が悪くなって蹲ってしまった。

(何でこんなに苦しいんだろう……?)

 そう思いながらも必死に耐えていたその時だった――頭の中に声が聞こえてきたのは。

『見つけたぞ……』

 突然聞こえてきた声に驚いたものの、どこかで聞いたことのある声だと思った私は顔を上げて辺りを見回してみたが誰もいないようだった。気のせいかと思い視線を元に戻そうとした瞬間、再び声が聞こえた。

『こっちだ』

 声のする方に目を向けると、そこには一人の少女が立っていた。年齢は十代前半といったところだろうか? 幼い顔立ちをしており、可愛らしい印象を受けた。服装は白を基調とした清楚なワンピース姿だった。髪は綺麗な銀色をしていてサラサラとしていたのだが、何故か所々乱れている箇所があり、よく見ると服や顔にも汚れのようなものがついていることに気づいた私は不思議に思いつつも彼女に話しかけた。

「貴女は誰……?」

 すると、少女はニヤリと笑うとこう言った。

「やっと会えたね! ずっと待ってたんだよ!」

 嬉しそうに言う少女を見て困惑していると、彼女はさらに続けた。

「あ、自己紹介がまだだったよね? 私の名前はアリスっていうの。よろしくね♪」

 そう言って微笑む彼女の姿に見惚れてしまいそうになる自分を叱咤して何とか気を取り直すと改めて問いかけた。

「えっと……その、アリスさんはどうしてここにいるの?」

 そう聞くと、彼女はキョトンとした表情でこちらを見つめてきたかと思うと急に笑い出した。その様子に驚いていると、彼女が笑いながら言った。

「あははっ♪ そんなに畏まらなくてもいいよ。もっと普通に接してほしいなぁ」

 そんなことを言われても困ると思いながらも、とりあえず言われた通りにすることに決めた。

「わかったわ……それじゃあアリスさん、貴方は何者なの?」

 すると、彼女は笑顔のまま答えてくれた。

「さっきも言ったけど名前はアリスだよ。それ以外は特に何もないかな~」

 そう言うと首を傾げる仕草をしたのだが、その動きに合わせて銀色の髪が揺れたことでまた目を奪われそうになった。慌てて目を逸らすと、今度は自分の番だと思い名前を名乗った。

「私はシャ―ロットよ。よろしくお願いね」

 すると、彼女は笑顔で頷いた。

「うん、こちらこそよろしくね!」

 そう言った後、彼女は私に抱きついてきた。突然のことに驚いて固まっていると、彼女は私の胸に顔を埋めたまま動かなくなってしまった。どうしたのかと思って声をかけようとしたのだが、その前に彼女は顔を上げた。
 その顔は真っ赤に染まっており、呼吸も荒くなっているように見えた。それを見て心配になった私は訊ねた。

「どうしたの? 顔が赤いみたいだけど熱でもあるんじゃ……」

 しかし、彼女は首を横に振って答えた。

「大丈夫だよ。気にしないで」

 そう言われてしまっては何も言えなかったので黙って頷くと、突然背後から声を掛けられた。振り返ると、そこにいたのは姉のエルナだった。彼女はこちらに近づくなり声をかけてきた。

「あら、こんなところにいたのね」

 そう言いながら近づいてくる彼女に挨拶をしようとしたのだが、それよりも先に彼女の方から話しかけてきた。

「おはよう。体調はどうかしら?」

 その問いに頷きながら答えることにした。

「ええ、おかげさまで良くなったわ。心配してくれてありがとう」

 そうお礼を言ったところでようやく思い出したことがあった。昨日の一件についてである。恐らくあの場にいなかった姉には伝えていないだろうと考えた私は、そのことを伝えるべきか悩んだ末に伝えることにした。

「姉さん、昨日はごめんなさい……」

 そう言って頭を下げたのだが、返ってきた言葉は意外なものだった。

「いいのよ気にしなくて……それより、もう大丈夫なの?」

 てっきり怒られると思っていただけに拍子抜けしてしまった。なので正直に話すことにした。

「え、ええ……もう平気よ」

 それを聞いた彼女は安心したように息を吐くと、笑顔で言った。

「それなら良かったわ。もし何かあったら遠慮なく言ってちょうだいね」

 その言葉に嬉しくなった私はもう一度頭を下げると感謝の気持ちを伝えた。

「本当にありがとう……それと、心配かけてごめんね」

 そう言うと、彼女は首を横に振った後で私の手を取ると言った。

「謝ることなんてないわ。それよりも一緒に朝食を食べましょう? 準備はもうできてるから早く行きましょう」
「う、うん……」

 戸惑いながらも返事をすると、手を引かれるままに歩き出したのだった――。
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