【完結】 悪女は今日もパンを焼く 【R18】

灰色 猫

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「私の地元で食べられてる漁師料理、りゅうきゅうです。
今日はブリと鯛、アジが入っています」

3人に、ガラスの器に入った料理を出した。

「これは、いい。生姜で生臭さが消されている。
魚の違いも、はっきり分かる」
山田氏が祐樹さんに言ってた。

「大葉が、いいアクセントになってる。
胡麻の香りもいいですね」

「旨い、初めて食べた」
知ってる、そうだろうと思った。

冷酒を出して、お客様にぐい呑みグラス、祐樹さんにはぐい呑みを出す。

3人が飲んでいる間に、鍋が煮立って来た。
IH調理器をテーブルに出して、キッチンから鍋を運んで乗せる。

「今日は、塩ちゃんこ鍋にしてみました」

とんすいに、鶏団子、白菜、舞茸、長ネギ、豆腐を取り分ける。

「お好みで、塩、柚子ポン酢、大根おろしにポン酢で召し上がってください。
薬味は、柚子胡椒か、七味唐辛子が有ります」

「旨い、温まる」
佑樹さんは、いつもの柚子胡椒に柚子ぽん酢の組み合わせ。

「やっぱり、家庭で食べる鍋っていいですね」
山田氏が、スープの味を見ている。

「素晴らしい、紗栄子さんは料理が上手いですね」
田沢氏が褒めてくれた。

「こんな鍋を食べてたら、フリーアナウンサーの吉川春菜が熱を上げても素っ気無いはずだよ」
山田氏が、私の知らない話をした。

「俺は吉川春菜には、全く興味が無い。
紗栄子さんが誤解するような話をするのは、辞めてくれ」
彼が話を遮った。

私は、智貴とも逢っている。
佑樹さんが誰と何をしようが、文句が言える立場でも無い。
ただ、心の奥でイラッとしたことは、隠しておいた。

鶏の団子が無くなったので、豚肉を入れた。
野菜とえのき茸も入れて、スープを継ぎ足す。

箸休めに、柚子白菜を出した。
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