<本編完結!AS開始>【R18】愛するがゆえの罪 ー溜息が出るほど美しくて淫らな叔父と姪の禁断愛ストーリーー

奏音 美都

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暴かれる過去

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 荒い息を吐きながら、誠一郎が捲したてる。

「しゅ、秀一! お前はどうなんだ!! お前だって、私たちの会話を聞いていたんだ。だったら、お前だって『殺人幇助』になるはずだ!!!」

 秀一の、フッという息が聞こえた。

「兄様。私はあの時、まだ10歳の子供だったのですよ。そんな話、ほんの子供だった私が俄にわかに信じられると思いますか?
 翌日、あの人たちが死んだと聞いて、初めてあの話が本当だったと知ったのですよ。けれど、兄様のことを思い、警察にも誰にも話すことはありませんでした。

 兄様が素直に美姫とのことを認めて下さっていれば、この話は一生することはなかったというのに……残念ですね」

 ゾクリとするほど冷たい秀一の言葉が突き刺さる。

「おぉぉぉぉお前っ! それでも、弟か! あんなに面倒みてやったのに!!」

 誠一郎の言葉は、今では咆哮ほうこうを呈していた。その声音には、憎しみさえ籠もっている。

「えぇ、兄様には感謝していますよ。いきなり現れた、どこの馬の骨とも分からない私に優しくし、実の兄のように接してくれました。本当に、嬉しかった......
 けれど、いつしか貴方は私に対して距離を置くようになり、避けるようになりましたね。そして、大学入学を機に家を出て、滅多に顔を見せることはなくなりました。

 あの頃の私には、それがどれだけ辛かったか。兄様には、決して分からないでしょうね……」

 そう言った秀一の言葉尻には哀愁が込められており、美姫は思わず少年時代の秀一の孤独だった時代を想像して、胸が締め付けられるような痛みを覚えた。 

 すると、かろうじて聞き取れるぐらいの誠一郎の小さい声が落とされる。

「あぁ……確かに。あの頃の私は、お前を避けていた。お前の顔を見るのが……辛かったんだ。
 生まれた時から来栖財閥の後継者として育てられ、常に一番を求められていた私は、血反吐ちへどを吐くほどの努力をし、やっとのことで学力を維持していた。

 だが、お前は……成績優秀、スポーツも難なくこなし、加えて母親譲りの美貌。そんなお前に嫉妬し、劣等感を持つようになっていたんだ……11も年下のお前に対して、な。
 一番堪え難かったのは、お前のピアノの才能だった。父様は、その才能を愛していた。自分の子供が何をしようと心を動かさず、興味を持たない父様が、お前のピアノリサイタルだけは欠かすことなく熱心に顔を出した。

 どんなに努力しようと、ピアノの才能なんて一朝一夕で身につけられるものではない。私は、それが恨めしくて仕方なかった……」

 美姫は、愕然とした。

 お父様が、秀一さんをそんな風に思っていたなんて。

 いつでも秀一さんを優しく見守り、励まし、心配していたと思っていた。
 それは、偽りだったというの……? 心の奥底ではずっと秀一さんを恨み、父親の愛情を得られなかったことへの嫉妬を抱いていたの?

 私は……秀一さんと私が恋仲になることで、秀一さんとお父様の間に亀裂が入ることをずっと恐れていたけれど。

 私が秀一さんと恋仲になる前から。

 ……いいえ。

 私が、生まれる前から……もうふたりの間には、既に深い亀裂が入っていたの?

 ずっと私は両親に愛され、秀一さんに優しく見守られ、幸せな家族だと信じていた。

ーー今、それが……幻影のように、砂塵となって消えていく。
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