チェストー! 伊佐高龍舟チーム!!

奏音 美都

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第三章 文化祭

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 いよいよ、文化祭当日。

 伊佐高の文化祭は雨になることが多いと聞いていたので心配だったけど、当日は抜けるような青空が広がり、文化祭日和だった。

 門には『第71回 鹿児島県立伊佐高等学校 文化祭』とティッシュの花が飾られた看板が立っている。正面玄関を入ったところには、美術部が製作した立て看板がデカデカと飾られていた。今年のテーマである『百花繚乱』と書かれ、鳥獣人物戯画を思わせる制服を着たカエルやウサギの絵が描かれていて、迫力がある。

 すごい、みんな気合い入ってる……

 早速写真を撮り、インスタにアップした。

 最近、アップするとびっくりするぐらい秒速で「いいね!」やコメントがバババーッと返ってきて、私の伊佐での生活にたくさんの子が興味を示していることを感じる。一昨日、ふれあいセンターの資料館で撮った写真は特に反応が凄くて、「いいね!」の数もいつもより多かったし、『めっちゃ楽しそう!』とか『これは何に使う物なの?』とか『このイケメンは誰?』とか、たくさんコメントがついてた。LINEで友達とビデオチャットでもうすぐ文化祭があるって話したら、『絶対たくさん写真アップしてね!』と迫られたし、なんか期待されてるなー。

 校舎の手前には大きな臙脂色のテントが張られていて、『ISAnoBA』の準備が進められていた。『ISAnoBA』とは、さまざまな場所で「伊佐の場」を広げて交流するイベントのことで、伊佐の物販所や食堂、牧場、工房等が出店する。伊佐市民にとってイベントには『ISAnoBA』が欠かせないのだと、松元先生が昨日の準備の際に話していた。

 校舎に入るとおばちゃん達が慌ただしく行き交っていて、PTAの物販バザーの準備に取り掛かっていた。いつもと違う特別な雰囲気にテンションが高まり、ワクワクしてくる。

 「おはよう!」

 教室に入ると、早めに来たにも関わらず、既に殆どの子が来ていた。お昼のカフェオープンの準備に余念がない。

「美和子、おはよー! ねぇねぇ、足らんのある? 教室のデコレーション、こんなもんでいい?」

 黒板には『メイド&執事カフェ』と綺麗な字で書かれてあり、その下には可愛いメイドと執事の絵も添えられていた。教室中に色とりどりの風船やお花の飾りがつけられ、テーブルには白いテーブルクロスが掛けられ、椅子にも白い布が被せられていて、普段の教室とは見違えるほど雰囲気が一遍し、華やいでいた。

「うん、完璧! 楽しみだねーっ!」

 みんなで文化祭の話で盛り上がっていると、松元先生が入ってきた。

「お前達、はよ廊下並べー。これから開会式始まっど」

 話に夢中で、いつの間にか文化祭の開始時間が迫っていた。
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