【不遇転生：４】悪役子息と婚約者 ～俺はまた悪役子息に転生した～

2章：学園編

義弟と会話するはめに 前編

ってわけで、気乗りはしないが、キンバリー子爵の王都の屋敷に翌日の放課後に行った。

「ロイス様、フレディより聞いてます。　エリオット様は、訓練場にひとりでいます。」ってジョルディ。
「エリオットの勉強は？」って聞いた。
「それが、ここ数ヶ月、身が入らないようで。」って困った顔してる。
「数ヶ月程度なら、いいか。　取り戻せりな。　んで、あいつの護衛騎士は？」
「はい、1学年下に、ダリルとデルです。　セバスが選定しましたが、あまり仲良くしてないようです。」という。

セバス選定ならまともだな。
「んじゃぁ、訓練場いくわ」って、ジョルディに言った。

訓練場行ったら黙々と素振りしているエリオット。
筋は悪くないし、体幹のブレも少ない。　身長は、180cmに近い。
「ロイス様！」って確かエリオットの従者のギル。
エリオットに家督継がせる為、フレディ経由でセバスに従者を交換させた。
その前の従者は、アニータが選んで、厳しくなく褒めるだけだ。
俺はタバコに火をつけて一服しつつ、ギルにその場から立ち去るように指示した。
君優秀だね。　タオルと水分入ったボトルも預かった。
「エリオット、闇雲に素振りしても意味ねぇーだろ」ってタオル投げて言った。
「あ、兄上！」って驚いてるよ。　気づいてないのかよ。

「はぁはぁ、ど、どうしてここに？」ってエリオット。
「ラウロが、お前が学園で孤立してるって聞いてな。　何があったんだ？」って聞いた。
「兄上には関係ない！」っていう。
確かに関係ないな。　しかーし、俺の野望の為には、こいつにしっかりしてもらわないといかん。　
「確かに、お前がセオドリック陣営から一線置かれようが、フローレアとの関係が拗れようが関係ねぇーな。　キンバリー子爵家は、お前が継ぐんだし、しっかりしてもらわぬと、キンバリー領が困るんだよ。」

「え！セオドリック様から、パーティーの運営もまともに出来ないんじゃぁ領主に向いてないって、確かに学科の成績も15位だし、実技だって、マックベインには遠くおよばない。　僕は、中途半端だって、マルコ君に言われたし、レ、レアには、ぼ、僕の事は、好きだけど弟のようにしか思えないって。。　」ってポロポロ泣き出した。

自暴自棄か。。　初めのほうのループで俺もなったなぁー。　あー、懐かしい。

「はぁー、お前さ、まず自分が1学年上にいるって自覚しろ。　15歳と16歳、もしくはもう17歳が周りにいる。　成長期の1年ってのは、体格差から精神的な面も差が大きくなんんだよ。　ったく、俺なんて、お前より背低いし、パウロと比べて一回りも同い年なのに体格ちげぇーし。　その中じゃぁ、十分過ぎるほどお前頑張ってんじゃねぇーの」

「でも、ぼ、僕は、領主なんて向いてないんじゃないかって。。　セオドリック様は、兄上が狙ってるって、そ、それに、わぁーん」って大泣きだ。
ったく、面倒だけど、地べたに座らせた。