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しおりを挟む「どうした、海未。母さんに用事?」
「まあね。うちのママから、ただの届け物だけど。……その人」と海未さんの視線が私に向く。「彼女にしたの?」
壮弥くんが小さい動きで首を横に振る。
「いいや。でも、おれが信頼し尊敬する、特別な人だ」
「えっ。しん……そん、とくべつ? 本当ですか?」
壮弥くんを見上げて訊いてしまった。
「驚かれてるじゃないのよ」
「いいんだよ、おれたちはこれで。じゃ、おれたち行くから」
「行くって? 今帰ってきたんじゃないの?」
「……そうだったんだけど、帰る気がなくなった。行きましょう、三織さん」
壮弥くんが駅に向かおうとする。
「なに、おじさん、またお酒?」
「かもな」
海未さんは一度息をつくと、私に言ってきた。
「壮弥とどこに行くんですか?」
それは、私も分からないけど。
「あなた年上ですよね? 成人してます? なに、秋葉原でも行くんですか? 同人誌でも買いに? 壮弥とあなたが、直接会ってるなんて思わなかった」
そこまで聞いて、あっと思った。
そうだ、この子。
イベントで、私のサークルに何度かきてくれたことがある。今のほうがずっと服がおしゃれだったので分からなかった。
そして思い出した。壮弥くんて、私が出ているイベントにこられないから、いとこに本を調達してもらってたって言ってたっけ。いとこっててっきり男の人だと――なぜか――思い込んでいたんだけど、こんなにかわいい女の子だったんだ。
いろいろ一度に訊かれたけれど、私の口から出たのは、
「……いつもありがとうございます」
の一言だった。
海未さんはいらいらしたように息を大きく吸って、
「どういたしまして。でもそんなことになるんなら、壮弥が好きそうな同人誌なんてわざわざ買ってやるんじゃなかった」
そんなこと、というのがどんなことなのかはよく分からないものの。
「……あの、海未さん、といいましたね」
「なにか?」
「そんなにおしゃれっぽいのに、オタクなんですか?」
「よく言われる。イベントでは浮かないように抑えめな服にしてるけど。なに、なんか悪いんですか、私がオタクじゃ?」
私は、ぱっと壮弥くんに向き直った。
「海未さんて、凄く素敵な人ですね……!」
「おれには見せたことがないくらいのきらきらした目で、そんなことを言われるとは」
壮弥くんが半眼で答えた。
そして再び、駅に向かおうとする。
「壮弥!」
「急ぎの用じゃないだろう? おれたちは急ぐんだよ」
「今日、あんたのとこ文化祭でしょ? それから帰ってきて、今から二人で、どこに行くってのよ」
「内緒」
壮弥くんが歩き出した。
私も後を追う。
海未さんはついてこなかった。壮弥くんの拒絶が、明確だったためなんだろう。
「あの、壮弥くん。どこに行くんですか?」
「……すみません。決めてません。ただ」
「ただ?」
「帰りたくないなって」
私は、壮弥くんの前に回り込んでうなずいた。
「いいではないですか。まだ明るいですよ。とりあえず柏に行きますか。……あの、私はご一緒しても?」
「もちろんです。……三織さんといたい。すみません、甘えて」
「そんな、いいんですよ、こんなのでよければ」
「こんなのじゃありません。おれはほかの誰でもなく、今、三織さんと過ごしたいので」
は、はあ、と少し顔が赤らんでいるのを自覚しつつ、駅に入る。
改札を通って、ホームに降りるまでの間、海未さんのことを考えた。
かわいい子だった。壮弥くんはつれない態度をとっていたけど、あの感じからすると、今まで仲良く過ごしてきたんだろうと思える。
でも、私にはいとこがいないのでピンとこないけれど。
仲がいいいとこ同士って、自分が参加した同人イベントで、行かなかった人――壮弥くんは、聞いている限りイベントに行ったことがない――の分まで、その人が気に入りそうな同人誌をわざわざ買うものなんだろうか。
詳しいいきさつは知らないけど、よほどのオタク同士でなければそんなことはなさそうな気がする。そして壮弥くんは、そこまで筋金入りのオタクではない。私の本意外の同人誌にも、興味を示しているところを見たことがない。
「三織さん?」
「は、はいっ?」
「海未のことを考えてました?」
「どうして分かるんですか?」
壮弥くんが微笑む。
「海未には感謝しています。父親の凋落と離婚のことで落ち込んでいた時、あいつが『マンガでも読んでみる? 世の中にはこういうマンガもあるんだよ』って言って同人誌を見せてくれたのが、三織さんの本との出会いでしたから」
「……壮弥くんのこと、本気で心配してるんですね」
「あいつはいいやつです。……あの時のおれは、どうも、それまでを知っている人間からすると見ていられなかったそうで。今考えても、独りよがりで、勝手で、刺々しくて、嫌なやつでした。思い出すだけで落ち込みます。吹っ切れるまで、海未がいろいろ世話を焼いてくれました」
「あの、その割にはちょっと冷ためだった……ような?」
壮弥くんは眉根を寄せて、困ったような表情になった。
余計なことを訊いたかな、と不安になる。
「そうですね。そうする必要が、あいつにはあると思って」
電車は、すぐに柏に着いた。
改札を出て東口に向かう。
「あ、壮弥くん、西口に行って高島屋にでも入ってみますか?」
「ああ、いいですね、高島屋。高い肉でも買おうかな」
「お肉ですか? 食べたいんですか?」
「三織さんの家に行きたい」
前触れもなくそう言われて、心臓が跳ねた。
壮弥くんの顔が赤い。
いいですよ、と反射的に言いそうになって、危ういところで踏みとどまる。
明るい、いい天気だ。明るいんだし、いいのでは。でも、二人はよくない。あんなちゃんもいない。でも明るい。壮弥くんはいい人。そういう問題じゃない? さっき泣いていた。つらいことを思い出して。壮弥くんは優しい。私は? 私は、今、彼になにができる?
「今、うち、新しい原稿とかないんですけどいいんですか?」
「原稿はなくても、三織さんはいるでしょう? ほかになにを望むんですか」
口をぱくぱくと動かして、私は、でも、なんと言っていいのか分からなかった。
壮弥くんを見る。やっぱり顔が赤い。どうして?
「……壮弥くん」
「はい」
「ちょっとそのままでいてください」
壮弥くんの口元に鼻を近づけた。
いつものいい香りに混じって、独特のにおいがある。
「壮弥くん、お酒飲みました? お父さんのですか?」
「……酒も飲めないやつに説教されたって聞けるか、と挑発されて。勢い任せで、つい」
「よくありません」
「反省してます」
どこかのファミレスかカラオケ、でなければネットカフェにでも逃げようかと思っていたけど、これではそうもいかない。
……不本意だけれど。
そう、不本意なんだけれど。
十数分後、私たちは、私の家に到着した。壮弥くんの足取りはしっかりしていて、会話もちゃんとできはした。
「お水飲めますか?」
グラスについだミネラルウォーターを差し出すと、壮弥くんは頭を下げてそれを飲んだ。
クッションでは座りづらそうだったので、ベッドに腰を下ろしてもらう。
「気持ち悪くないですか?」
「いえ、大丈夫です……。あの、おれ、すぐ帰りますので。すみません、三織さんの優しさにつけ込むようなことをして」
壮弥くんが気まずそうに目を伏せた。
「あ、なんだか、さっきよりも素面な感じになってきましたね」
「飲んだって言っても、舐めたのと変わらないような量ですから」
壮弥くんは頭を振って、それからグラスをまじまじと見ている。
「なにか?」
「あ、いえ。さっき、父親に挑発されたって言ったじゃないですか」
「はい、聞きました」
「ただ単にそれで頭にきて飲んだんじゃなくて、父親が『まあ水でも飲んで落ち着けや』って言って、コップ酒を出してきたんです。そんな安っぽい嘘で息子をからかおうとしてる父親のにやけ顔に腹が立って、それで、もういっそ飲んでやろうじゃないかと。だめですよね。子供だな、おれ」
頭をかく壮弥くんは、いつもよりいくらか幼く見える。
「それは、壮弥くん、高校生ですから。私なんて二十歳ですけど全然子供ですし。壮弥くんのクラスメイトの子たちのほうが、大人っぽかったりするんじゃないですか」
一瞬、壮弥くんがつき合ってきたという顔も知らない女子たちが頭に浮かんで、それを打ち消したくて、わざとらしく、両手の人差し指で頬をさして笑った。
その左腕を、壮弥くんがつかんだ。
「壮弥くん?」
力はあんまり込められていない。
でも、ひどく熱い。
「ほかの女の話なんて、今はしたくない。余計なものはいらない」
「そ、壮弥くん?」
軽く引き寄せられた。上半身の力だけでも抵抗できるくらいの、小さな動物を手のひらに乗せる程度の力で。
それでも全然抵抗できず、私の体は、すっぽりと壮弥くんの腕の中に納まってしまった。
「……そ……」
「なんでおれはあんなもの飲んだんだ、こんな時に」
「い、いけませんよ。酔った勢いでこういうのは」
「もう醒めてます。嘘じゃないですよ。けど信じてもらえないと思うから、言いたいことも言えない」
「でも熱い」
「酔ってるからじゃない。あなたといる時は、いつもこうでした」
頭のすぐ上で声がした。
反射的に見上げる。
頭のすぐ上に顔があった。
こんなに近づいたのは初めてだった。
お酒のにおいはしない。
いつもの壮弥くんの香り。
私といる時いつもこうだったなんて嘘だ。
今まで何度か手をつないだけどこんなに熱かったことはない。
私のほうが酔ったみたいに顔が熱い。
こんなに熱を持ってしまったことを知られるのが恥ずかしい。
離れよう。これはよくないことだから。思いもかけなかったことが起きようとしている気がする。
でも腕に力が入らない。
熱い。
「三織さんはどうして、そんなにかわいいんですか」
至近距離から響いてくる低い声は、それ自体が熱を帯びているようだった。
頭の芯がくらくらする。そのせいで――
「……やっぱり、壮弥くんまだ酔ってますよね?」
――そのせいで、そう言ってから、なにを言われたのかをちゃんと理解した。私の混乱と発熱が、極みに達しようとしている。
「おれは、ツミ先生の読者です。おれがつらい時、助けてくれたのは、先生の本でした。ただでさえ先生の存在はおれにとって最高に大きいのに」
壮弥くんの顔が、私の方にうずめられた。こつん、と額と肩が当たる。それだけで飛び上がりそうになった。
「それなのに、女の子としてこんなにかわいいのでは、おれの中は、三織さんでいっぱいになってしまいます……」
わずかに。ほんの少しだけ、壮弥くんの腕に力が込められた。
「壮弥くん」
「はい」
声が震える。体も、手も足も。
「壮弥くん、いけません」
「好きです」
蜂蜜でできた金槌で心臓を叩かれたかと思った。
歯を食いしばる。自分でもなんでそうしてしまうのかは分からない。
でもたぶん、想像もしていなかった幸福が私にとっては脅威でしかないからだ。
「いけません」
「なにがですか?」
「壮弥くんは道を踏み外そうとしています」
「今日は今までにないレベルで意味が分かりませんね……?」
「私は、壮弥くんにそんなふうに言ってもらえるような人間ではなくて」
「……謙遜……」壮弥くんは半眼になり、「ではないんでしょうね、三織さんの場合……」
「もちろんです。本心です」と私は力強くうなずいた。
「……すみません。三織さんに、そんなことを言わせるつもりではなかったんですが。おれなりに、勇気を振り絞ったんですけどね。格好悪いところもいろいろ見せてしまいましたし、今言うべきじゃなかったかな」
格好悪いところ?
「そんなの全然思い当たりませんけど」
「父親とのこととか」
「壮弥くんの格好悪いところというのは特に見られませんでした」
「女装してますが、気になりませんか」
「私は女装している時も男性の服装の時も、外見も人柄も壮弥くんはとっても素敵な人だと思っています」
「本当ですか」
本当ですかと言うのなら。
私の本心をそのまま伝えればいい。
少し怖いけれど、必要なことであり、真実を知ってもらうことは私が望みでもあるのだから。ためらうことはない。
壮弥くんの目をまっすぐに見つめて告げた。
「本当です。私は壮弥くんと会う度にずっとそう思ってました」
「……そんなことを言われたら、期待してしまうんですが」
壮弥くんのまなざしは鋭いのに、私を緩やかにつかむ手は優しい。
限界だった。こんな温かさにかなうはずがなかった。
感情が結晶したような涙は二つだけ雫になって落ち、音もなく壮弥くんの喉を叩いた。
「私も好きです。壮弥くんのことが」
それだけ言って、壮弥くんの肩に顔を乗せた。メガネに壮弥くんの髪が触れた。
よかった、とつぶやく声が耳元に響く。
そのまま抱きしめられた。硬くて柔らかい男の子の腕の形を感じる。
「そ、そ、」
「はい、三織さん」
「お、」
「重くありません」
なんでなにを言おうとしたのか分かったのだろう、と思う間もなく、壮弥くんの声がまた耳元で鳴る。
「おれとつき合ってもらえますか」
はい。
言葉にはならず、ほんの少しうなずいただけ。
でも、そんな身じろぎでも伝わった。
私の重さを、彼はもう全て受け止めてくれていたから。
メガネを外して手で持ち、さらに深く頭を肩にうずめる。
壮弥くんもさらに強く私を抱きしめた。
窓の外では夕日が傾いていく。
壮弥くんと一緒に日暮れを迎えるのが好きだった。
光と影の境界がなくなって、私たちがまるで同じ一つの影になるみたいで。
私は太陽が沈み切るまで、壮弥くんの上から動けなかった。
重くない、と言われたのをいいことに、簡単な言葉と相槌を交わし、髪や肩をなでられながら、いつまでもそのままでいた。
窓から差す太陽の光が消えても、私を穏やかに包み込む温もりは消えなかった。
■
「おめでとう三織くん」
「あ、ありがとうございます……」
翌日の月曜日。
大学の学食で、あんなちゃんがうれしそうに、月見うどんの横で割り箸を割る。
「いやー、三織とあの子がねー。びっくりびっくり」
「うそ。くっつけようとしてたでしょう」
なぜ分かった、と笑いながら、あんなちゃんはうどんをすすった。黄身は割らないタイプだ。
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