万年ネタ切れ作家、勇利愛華の邪推録

さいだー

文字の大きさ
上 下
50 / 50
3

モンブランの悪魔16

しおりを挟む
 夏の訪れは白夜を連れて空をおおい尽くした。沈まぬ太陽、薄明かりの緑豊かな国の名はオウル、そびえ立つタンペレ山脈からは二筋の大河、が流れ人々の暮らしを潤した。

 エスポー河は肥沃ひよくな三角州を形成し穀物の収穫量は国内随一を誇った。エスポー河を領地に持つフルメ男爵家は安定した財力を得る事が出来、領民たちの暮らしは豊かだった。

 また、ポルボー河はタンペレ山のふもとで鉱物を生成した。ポルボー河を領地に持つハロネン伯爵家はその鉱山で得た金銀銅や石炭で財を得ていた。鉱脈に当たれば一攫千金いっかくせんきんだが空振りの時もあり領民たちの暮らしはやや不安定だった。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

このブラジャーは誰のもの?

本田 壱好
ミステリー
ある日、体育の授業で頭に怪我をし早退した本前 建音に不幸な事が起こる。 保健室にいて帰った通学鞄を、隣に住む幼馴染の日脚 色が持ってくる。その中から、見知らぬブラジャーとパンティが入っていて‥。 誰が、一体、なんの為に。 この物語は、モテナイ・冴えない・ごく平凡な男が、突然手に入った女性用下着の持ち主を探す、ミステリー作品である。

『神楽坂オカルト探偵事務所 〜都市伝説と禁忌の事件簿〜』

ソコニ
ミステリー
「都市伝説は嘘か真か。その答えは、禁忌の先にある。」 ## 紹介文 神楽坂の路地裏に佇む一軒の古い洋館。その扉に掛かる看板には「神楽坂オカルト探偵事務所」と記されている。 所長の九条響は元刑事。オカルトを信じないと公言する彼だが、ある事件をきっかけに警察を辞め、怪異専門の探偵となった。彼には「怪異の痕跡」を感じ取る特殊な力があるが、その代償として激しい頭痛に襲われる。しかも、彼自身の記憶の一部が何者かによって封印されているらしい。 事務所には個性的な仲間たちがいる。天才ハッカーの霧島蓮、陰陽術の末裔である一ノ瀬紅葉、そして事務所に住み着いた幽霊の白石ユウ。彼らは神楽坂とその周辺で起きる不可解な事件に挑んでいく

最後の灯り

つづり
ミステリー
フリーライターの『私』は「霧が濃くなると人が消える」という伝説を追って、北陸の山奥にある村を訪れる──。

『白夜学園~五時の影絶~』

ソコニ
ミステリー
白夜学園——その名前は美しいが、この学校には誰も知らない恐ろしい秘密がある。 毎日午後5時、校内に鐘の音が響くと、学校は"異形の世界"へと変貌する。壁から血のようなシミが浮かび上がり、教師たちは怪物じみた姿に変化し、そして最も恐ろしいことに——生徒たちの影が薄れていく

泉田高校放課後事件禄

野村だんだら
ミステリー
連作短編形式の長編小説。人の死なないミステリです。 田舎にある泉田高校を舞台に、ちょっとした事件や謎を主人公の稲富くんが解き明かしていきます。 【第32回前期ファンタジア大賞一次選考通過作品を手直しした物になります】

強制憑依アプリを使ってみた。

本田 壱好
ミステリー
十八年間モテた試しが無かった俺こと童定春はある日、幼馴染の藍良舞に告白される。 校内一の人気を誇る藍良が俺に告白⁈ これは何かのドッキリか?突然のことに俺は返事が出来なかった。 不幸は続くと言うが、その日は不幸の始まりとなるキッカケが多くあったのだと今となっては思う。 その日の夜、小学生の頃の友人、鴨居常叶から当然連絡が掛かってきたのも、そのキッカケの一つだ。 話の内容は、強制憑依アプリという怪しげなアプリの話であり、それをインストールして欲しいと言われる。 頼まれたら断れない性格の俺は、送られてきたサイトに飛んで、その強制憑依アプリをインストールした。 まさかそれが、運命を大きく変える出来事に発展するなんて‥。当時の俺は、まだ知る由もなかった。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

人形の家

あーたん
ミステリー
田舎に引っ越してきた ちょっとやんちゃな中学3年生の渚。 呪いがあると噂される人形の家があるその地域 様子のおかしい村人 恐怖に巻き込まれる渚のお話

処理中です...