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フィテアトル編
ギルガスの罠
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「残念だったな~~、そんな甘くいくかよ、これで貴様の最強術式は使った、恐らくはもう打てまい!!」
「うう……」
その通りだった、この術式は強大な威力を持つ半面大量の魔力を消費する、それこそ並の冒険者では発動できないほどの、国を代表するほどの冒険者でなければ扱えない代物であった。当然もう幸乃にこの術式を打てるだけの魔力は残っていなかった。
「もう終わりだ、単純野郎どもお前ら全員、おててとおててをつないで全員まとめてあの世へ行きやがれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
この相手の絶望にゆがんだ顔、それを見るのがセグラの快感だった、相手の夢や希望、それを粉々に打ち砕くの快楽でたまらない、そしてそこから圧倒的な力で絶望に突き落とすのは彼が生きている中で最も愉悦としていることだった。
「俺が叩き落としてやるよ、底知れぬ絶望の底へな!!」
セグラが自信満々にそう叫んだ時それに淡々と言葉を返す者がいた。
「それはどうでしょうか?」
シンクレアだった、シンクレアは冷静かつ確証を持った口調でセグラに反論し始める。
「ちょっと感じていましたわ、この前戦ったレベリオやアブホースと比べると強さが劣る、そう思っていました、そしてあなたの性格から予想して何かしら罠がある、私の中で読んでいました」
その言葉にセグラは反論する、だからどうした?今の貴様に何ができると、いくらハッタリをかましても力のない貴様にはもう突っ立って攻撃を受けるしか能がない、勝者こそがすべて、力こそがすべてなのだと……
しかしシンクレアはフッとかすかな微笑を浮かべて反論する。
「私は読めていましたわ、だからもう一撃打てるだけの魔力を用意していますの、いきますわ、私の渾身の術式あなたに叩きつけます!!」
そう叫び術式を使う構えをとる、そして……
燃え盛る炎、希望となり我が絶望を貫く一撃となれ
バーニング・ヴォーテックス・エアレイド
ドォォォォォォォォォォォォォォォォン
シンクレアの攻撃は大爆発を起こす、すでに障壁は幸乃の術式によって破壊されていたのでその爆発は核その物を直撃。
そして核も消滅していき、ギルガスの触手やかぎ爪も蒸発していくように消えていった。
「でもおかしいです、幸乃さん、何か弱くないですか?」
ベルのその疑問はシンクレアも感じたようで同様の疑問の声を発し始める
「たしかに、そうですねぇ…… これでもちょっと弱い気がします、手ごたえがないと私は感じます」
「みなさん、そいつはまだ完全体ではないんです」
地上から大きな叫び声が聞こえる、リルカだった。
さらにリルカは叫び出す。
「昔の文献からギルガスのデータが出てきました。その魔物は二つの段階があって、一段階目はまだ六割の力しか出していないんです、今はやっと二段階目に入る途中なんです、そこからなんですけどその第二段階になる時ギルガスは大爆発するんです、辺り一帯が焼け野原になるほどの!!」
「みなさん、精一杯の魔力で身を守ってください!!」
リルカは遺跡から解読した内容を6人に叫んで伝える、その瞬間──
ギルガスの姿は一瞬太陽の閃光のようにまばゆい光を発し始め、激しい火花がぱちぱちと漏れ出す。
最初の姿は仮の姿であり、仮の姿の状態で敵と戦わせやられたと思わせておいて途方もない威力の大爆発を起こしギルガスと戦おうとしていた勇者もろとも木端微塵に爆発する、そしてようやく本来の姿が現れ勇者たちが戦えなくなったところを襲うというのがギルガスの戦略だったのである。
「お前ら!!全員防御態勢、耐えるぞ!!」
ロニーが爆発を察知してそう叫んだとたんギルガスは爆発を起こし、それによる轟音、猛火、閃光がこの場所を包んだ。
「く……うぅ──、大丈夫?みんな」
ギルガスの一斉爆破によって、この庭園一帯はさっきまで草原だったことが想像出来ないような荒れ果てた荒野のようになっていた。何とか意識を取り戻し起き上ろうとする幸乃は爆発が収まった辺りを見回す、
ロニー、シンクレア、レオポルト、ジャミアが地に付していた。
さらに幸乃が背後を見るとそこにベルがいた。
しかしベルはこの中の誰よりもダメージを受けたらしくボロボロの姿で額や体中から血を流していた。
「すいません、幸乃さんあとは……任せます、う──」
「ベルちゃん、何でかばったの?」
そう、幸乃は爆発の寸前目撃した、そばにいたベルがこっちに向かってきて爆発からかばったのである、おかげで幸乃は他の人に比べてかなりダメージを軽減出来た。
ベルはあまりのダメージに吐血しながら最後の力を振り絞って言葉を伝える。
「爆発した直後、幸乃さんに向かって巨大な破片が襲うのを見て私がかばいました。彼は、私ではどうにもなりませんから」
強がりで涼しげな笑みを見せると、ベルはその場でガタッと崩れ落ちた。
そしてそっとその瞳を閉じ、ベルは意識を失う。
「ベルちゃん、何で私のために……」
どうして私のために自分の身を犠牲にしたのか戸惑う幸乃。
とはいえ合理的な判断でもあった。空中に飛ぶだけの魔力がない以上接近戦しかできないベルはこの状況では何もできない、だったら遠距離攻撃が豊富に打てる幸乃に致命傷を負わせないように自らが壁になる、とっさの判断だった。
他の人達もダメージが深刻でこれ以上戦える状態じゃない
そんな中で幸乃はただ一人戦える代表として1人戦う事となった。
「ふぅ──」
深呼吸をして覚悟を決める、あの強大な敵に1人で立ち向かう事を……
「うう……」
その通りだった、この術式は強大な威力を持つ半面大量の魔力を消費する、それこそ並の冒険者では発動できないほどの、国を代表するほどの冒険者でなければ扱えない代物であった。当然もう幸乃にこの術式を打てるだけの魔力は残っていなかった。
「もう終わりだ、単純野郎どもお前ら全員、おててとおててをつないで全員まとめてあの世へ行きやがれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
この相手の絶望にゆがんだ顔、それを見るのがセグラの快感だった、相手の夢や希望、それを粉々に打ち砕くの快楽でたまらない、そしてそこから圧倒的な力で絶望に突き落とすのは彼が生きている中で最も愉悦としていることだった。
「俺が叩き落としてやるよ、底知れぬ絶望の底へな!!」
セグラが自信満々にそう叫んだ時それに淡々と言葉を返す者がいた。
「それはどうでしょうか?」
シンクレアだった、シンクレアは冷静かつ確証を持った口調でセグラに反論し始める。
「ちょっと感じていましたわ、この前戦ったレベリオやアブホースと比べると強さが劣る、そう思っていました、そしてあなたの性格から予想して何かしら罠がある、私の中で読んでいました」
その言葉にセグラは反論する、だからどうした?今の貴様に何ができると、いくらハッタリをかましても力のない貴様にはもう突っ立って攻撃を受けるしか能がない、勝者こそがすべて、力こそがすべてなのだと……
しかしシンクレアはフッとかすかな微笑を浮かべて反論する。
「私は読めていましたわ、だからもう一撃打てるだけの魔力を用意していますの、いきますわ、私の渾身の術式あなたに叩きつけます!!」
そう叫び術式を使う構えをとる、そして……
燃え盛る炎、希望となり我が絶望を貫く一撃となれ
バーニング・ヴォーテックス・エアレイド
ドォォォォォォォォォォォォォォォォン
シンクレアの攻撃は大爆発を起こす、すでに障壁は幸乃の術式によって破壊されていたのでその爆発は核その物を直撃。
そして核も消滅していき、ギルガスの触手やかぎ爪も蒸発していくように消えていった。
「でもおかしいです、幸乃さん、何か弱くないですか?」
ベルのその疑問はシンクレアも感じたようで同様の疑問の声を発し始める
「たしかに、そうですねぇ…… これでもちょっと弱い気がします、手ごたえがないと私は感じます」
「みなさん、そいつはまだ完全体ではないんです」
地上から大きな叫び声が聞こえる、リルカだった。
さらにリルカは叫び出す。
「昔の文献からギルガスのデータが出てきました。その魔物は二つの段階があって、一段階目はまだ六割の力しか出していないんです、今はやっと二段階目に入る途中なんです、そこからなんですけどその第二段階になる時ギルガスは大爆発するんです、辺り一帯が焼け野原になるほどの!!」
「みなさん、精一杯の魔力で身を守ってください!!」
リルカは遺跡から解読した内容を6人に叫んで伝える、その瞬間──
ギルガスの姿は一瞬太陽の閃光のようにまばゆい光を発し始め、激しい火花がぱちぱちと漏れ出す。
最初の姿は仮の姿であり、仮の姿の状態で敵と戦わせやられたと思わせておいて途方もない威力の大爆発を起こしギルガスと戦おうとしていた勇者もろとも木端微塵に爆発する、そしてようやく本来の姿が現れ勇者たちが戦えなくなったところを襲うというのがギルガスの戦略だったのである。
「お前ら!!全員防御態勢、耐えるぞ!!」
ロニーが爆発を察知してそう叫んだとたんギルガスは爆発を起こし、それによる轟音、猛火、閃光がこの場所を包んだ。
「く……うぅ──、大丈夫?みんな」
ギルガスの一斉爆破によって、この庭園一帯はさっきまで草原だったことが想像出来ないような荒れ果てた荒野のようになっていた。何とか意識を取り戻し起き上ろうとする幸乃は爆発が収まった辺りを見回す、
ロニー、シンクレア、レオポルト、ジャミアが地に付していた。
さらに幸乃が背後を見るとそこにベルがいた。
しかしベルはこの中の誰よりもダメージを受けたらしくボロボロの姿で額や体中から血を流していた。
「すいません、幸乃さんあとは……任せます、う──」
「ベルちゃん、何でかばったの?」
そう、幸乃は爆発の寸前目撃した、そばにいたベルがこっちに向かってきて爆発からかばったのである、おかげで幸乃は他の人に比べてかなりダメージを軽減出来た。
ベルはあまりのダメージに吐血しながら最後の力を振り絞って言葉を伝える。
「爆発した直後、幸乃さんに向かって巨大な破片が襲うのを見て私がかばいました。彼は、私ではどうにもなりませんから」
強がりで涼しげな笑みを見せると、ベルはその場でガタッと崩れ落ちた。
そしてそっとその瞳を閉じ、ベルは意識を失う。
「ベルちゃん、何で私のために……」
どうして私のために自分の身を犠牲にしたのか戸惑う幸乃。
とはいえ合理的な判断でもあった。空中に飛ぶだけの魔力がない以上接近戦しかできないベルはこの状況では何もできない、だったら遠距離攻撃が豊富に打てる幸乃に致命傷を負わせないように自らが壁になる、とっさの判断だった。
他の人達もダメージが深刻でこれ以上戦える状態じゃない
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