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激震!勇魔最終戦争…!
最終決戦Ⅱ〜炸裂、流星爆裂魔法〜
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◇◇◇◇◇◇◇◇
そうして、それは地上に舞い降りた。
瞬間、辺りが照らされ、あまりにも巨大すぎる呪いの「カミ」の姿が全面的に晒される。
黒のモヤだらけのその身体は、とても神とは思えないほどの瘴気に呑まれていた。
……が、そのモヤに突き刺さる3本の虹の矢。
「ア、アアアアアアアアアア!!!」
蠢くカミ。
上半身のような身体……のみだったが、ヒトの身体を模し、大穴から這い上がるその姿はまるで何か、言いようのないモノに抗うような様だった。
「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
轟音と共に光り輝く希望の虹。
その最中にて。
「……やっぱりだ、奇跡は起こった……!」
「会いに来たわよ、白……!」
「……サナ、お前が来たってことは、勝機はあるんだな……!」
「…………もちろん……みんなで作り上げた、最高の、めっっっちゃキレイな最強の魔法!!」
上空より、天使のように舞い降りた魔法使いは、今にも勝ち誇った顔で言い放った。
「いつにも増して語彙力……減ってないか……?」
「アアアアアアアアアア……ウウウウウウウアアアアアアアアアア!!!!」
「うるっ……せえ……!」
「アアア…………アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
声にならない呻き声。
その屍を、俺たちは踏み越えてゆく……!
「天と地と海を紡げ、星座の瞬きよ。暗き、暗き空に陽は堕ち、天頂に座する神もまた同じく。
しかして出でよ、救世の法術。暗き深淵より来たれ、流星の輝きよ。
人の身に、抗いを。
人の世に、救いを。
終末の再来を。天堂の主に、贖いを……!
輪廻の渦に、終焉を……!!」
宙に瞬く虹の魔法術陣、その全ての矛先が「カミ」へと向けられる。
サナは最後の準備、最後の詠唱を終わらせていた。
「……全く、詠唱ってのは魔法の発動を早めるためにあるってのに、これじゃ長すぎだっての」
上空。暗黒と呪いの風吹き荒れる最中にて、光は未だ途切れず。
「俺も杖、持つのか?」
「……当たり前よ、言ってたでしょ、爆裂魔法使ってみたい、って!」
白とサナ、2人で杖を持ち、ありったけの魔力を流し込む。
「白、コレはみんなが分け与えてくれた希望の魔力……王都のみんなから、少しずつ分け与えられた最後の魔力よ……!」
十人十色、虹色に可視化された魔力が、俺たち2人を包み込む。
「そっか、みんなが俺たちの為に……!」
「……そう、なんたって私たちはワンダー・ショウタイム! 奇跡なんて、いくらでも起こしてあげるわよ!!」
その虹は、まるで奇跡のように。
「……何回も起きる奇跡なんて……奇跡とは呼べねーけどな!」
2人で、杖を振りかざす。
終わりだ、カミ様……!
「いくわよ白! 超ウルトラスーパーカッコいい奇跡の技!!!!」
「見せてやる、俺たちの力!」
あの日。
人界軍に追われながらも出会った少女が、今は横にいて。
あの日。
人類に楯突く為に戦っていた俺たちは、今や人類を守る為に戦っていて。
あの日。
覚悟が決められずに、ただただ泣いているばかりだった俺は、決意を固めてここにいて。
あの日。
交わされた約束は、ついにここまで辿り着いたのだ。
「メテオ~ッ!」
「メ、メテオ~ッ!」
「「エクス……プロージョンッ!!!!」」
超ウルトラスーパーカッコいい奇跡の技……って何だって話だけども。
メテオ・エクスプロージョン。
かつてこの地に放たれた人類最強の混合魔法、攻撃手段は、
その暗黒の星に、希望をもたらした。
そうして、それは地上に舞い降りた。
瞬間、辺りが照らされ、あまりにも巨大すぎる呪いの「カミ」の姿が全面的に晒される。
黒のモヤだらけのその身体は、とても神とは思えないほどの瘴気に呑まれていた。
……が、そのモヤに突き刺さる3本の虹の矢。
「ア、アアアアアアアアアア!!!」
蠢くカミ。
上半身のような身体……のみだったが、ヒトの身体を模し、大穴から這い上がるその姿はまるで何か、言いようのないモノに抗うような様だった。
「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
轟音と共に光り輝く希望の虹。
その最中にて。
「……やっぱりだ、奇跡は起こった……!」
「会いに来たわよ、白……!」
「……サナ、お前が来たってことは、勝機はあるんだな……!」
「…………もちろん……みんなで作り上げた、最高の、めっっっちゃキレイな最強の魔法!!」
上空より、天使のように舞い降りた魔法使いは、今にも勝ち誇った顔で言い放った。
「いつにも増して語彙力……減ってないか……?」
「アアアアアアアアアア……ウウウウウウウアアアアアアアアアア!!!!」
「うるっ……せえ……!」
「アアア…………アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
声にならない呻き声。
その屍を、俺たちは踏み越えてゆく……!
「天と地と海を紡げ、星座の瞬きよ。暗き、暗き空に陽は堕ち、天頂に座する神もまた同じく。
しかして出でよ、救世の法術。暗き深淵より来たれ、流星の輝きよ。
人の身に、抗いを。
人の世に、救いを。
終末の再来を。天堂の主に、贖いを……!
輪廻の渦に、終焉を……!!」
宙に瞬く虹の魔法術陣、その全ての矛先が「カミ」へと向けられる。
サナは最後の準備、最後の詠唱を終わらせていた。
「……全く、詠唱ってのは魔法の発動を早めるためにあるってのに、これじゃ長すぎだっての」
上空。暗黒と呪いの風吹き荒れる最中にて、光は未だ途切れず。
「俺も杖、持つのか?」
「……当たり前よ、言ってたでしょ、爆裂魔法使ってみたい、って!」
白とサナ、2人で杖を持ち、ありったけの魔力を流し込む。
「白、コレはみんなが分け与えてくれた希望の魔力……王都のみんなから、少しずつ分け与えられた最後の魔力よ……!」
十人十色、虹色に可視化された魔力が、俺たち2人を包み込む。
「そっか、みんなが俺たちの為に……!」
「……そう、なんたって私たちはワンダー・ショウタイム! 奇跡なんて、いくらでも起こしてあげるわよ!!」
その虹は、まるで奇跡のように。
「……何回も起きる奇跡なんて……奇跡とは呼べねーけどな!」
2人で、杖を振りかざす。
終わりだ、カミ様……!
「いくわよ白! 超ウルトラスーパーカッコいい奇跡の技!!!!」
「見せてやる、俺たちの力!」
あの日。
人界軍に追われながらも出会った少女が、今は横にいて。
あの日。
人類に楯突く為に戦っていた俺たちは、今や人類を守る為に戦っていて。
あの日。
覚悟が決められずに、ただただ泣いているばかりだった俺は、決意を固めてここにいて。
あの日。
交わされた約束は、ついにここまで辿り着いたのだ。
「メテオ~ッ!」
「メ、メテオ~ッ!」
「「エクス……プロージョンッ!!!!」」
超ウルトラスーパーカッコいい奇跡の技……って何だって話だけども。
メテオ・エクスプロージョン。
かつてこの地に放たれた人類最強の混合魔法、攻撃手段は、
その暗黒の星に、希望をもたらした。
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