40 / 61
古代魔法で魔物を片づける
しおりを挟む
ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!
王国アーガスには多くの蠢く魔物が存在していた。その多くが元はこの王国の国民であった。国王の魔力により魔物と化してしまったのだ。
「くそっ! 切りがねぇぜ!」
「本当よ」
Sランク冒険者パーティー『四聖竜』も魔物の討伐に駆り出されていた。魔物はそれほど強くない。しかし、数が多いというのはそれだけで厄介であった。
なかなか物量に押され、根本となる発生原因を叩けないでいた。
この場合元国王である。
「くそっ!」
ゼネガルは幾度目かもわからぬ剣を振るった。
「疲れるぜ」
流石に肩で息をしていた。ずっと攻撃しっぱなしだったのだ。
――と。
「てやあああああああああああああああああああああああああ!」
叫び声が聞こえた。剣が走る。
「嬢ちゃん達……エルクさん」
「ラブリーラビット……いえ、今は黄金の原石だったわね」
「皆さん! 助けに来ました!」
「助けに来てくれたのは正直嬉しい。見ての通り数に押されて手一杯なんだ」
ゼネガルはお手上げという感じだった。
「そうですか。イシスさん、出番ですよ。古代魔法の力を手に入れたあなたならきっと我々に活路を開けるはずです」
「はい! 先生! 古代の勇者アレク様から授かった古代魔法と、先生から頂いたこの魔力のリングがあれば」
イシスは構える。
目の前に見えるのは壁のようにそびえる無数の魔物達だった。
「大爆発(エクスプロージョン)!」
イシスは古代魔法大爆発(エクスプロージョン)を唱えた。
ドガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!
大爆発が起こる。
「うわっ! すげぇ! 爆風だっ!」
「ええっ! 凄い威力よ。この威力はEX相当」
四聖竜も面を食らっていた。
「なんだよ、嬢ちゃん、すげぇじゃねぇか。いつの間にこんな魔法を覚えたんだ」
「つい最近です」
「本当、すごいわ」
今のであらかた、障害となっていた魔物を片づける事ができた。
「それより、進路はできました! 皆さん行きましょう!」
「「「はい!」」」
「やっぱり、イシスさんに出番を取られていますーーーーーー!」
リーネは涙を流した。
「私がコツコツ稼いだ先生への好感度が根こそぎ奪われていきます」
「そもそも稼いできた好感度なんてあるのかしら?」
「それを言わないで下さーーーいリーシアさーーーーん! 泣きたくなりますうううーーーーーーー!」
「いいから、行きますよ。四聖竜の四人はもう行きましたよ」
「「「はい」」」
黄金の原石の四人は元王国アーガスへと侵入していく。今は魔国アーガスというに相応しかった。
王国アーガスには多くの蠢く魔物が存在していた。その多くが元はこの王国の国民であった。国王の魔力により魔物と化してしまったのだ。
「くそっ! 切りがねぇぜ!」
「本当よ」
Sランク冒険者パーティー『四聖竜』も魔物の討伐に駆り出されていた。魔物はそれほど強くない。しかし、数が多いというのはそれだけで厄介であった。
なかなか物量に押され、根本となる発生原因を叩けないでいた。
この場合元国王である。
「くそっ!」
ゼネガルは幾度目かもわからぬ剣を振るった。
「疲れるぜ」
流石に肩で息をしていた。ずっと攻撃しっぱなしだったのだ。
――と。
「てやあああああああああああああああああああああああああ!」
叫び声が聞こえた。剣が走る。
「嬢ちゃん達……エルクさん」
「ラブリーラビット……いえ、今は黄金の原石だったわね」
「皆さん! 助けに来ました!」
「助けに来てくれたのは正直嬉しい。見ての通り数に押されて手一杯なんだ」
ゼネガルはお手上げという感じだった。
「そうですか。イシスさん、出番ですよ。古代魔法の力を手に入れたあなたならきっと我々に活路を開けるはずです」
「はい! 先生! 古代の勇者アレク様から授かった古代魔法と、先生から頂いたこの魔力のリングがあれば」
イシスは構える。
目の前に見えるのは壁のようにそびえる無数の魔物達だった。
「大爆発(エクスプロージョン)!」
イシスは古代魔法大爆発(エクスプロージョン)を唱えた。
ドガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!
大爆発が起こる。
「うわっ! すげぇ! 爆風だっ!」
「ええっ! 凄い威力よ。この威力はEX相当」
四聖竜も面を食らっていた。
「なんだよ、嬢ちゃん、すげぇじゃねぇか。いつの間にこんな魔法を覚えたんだ」
「つい最近です」
「本当、すごいわ」
今のであらかた、障害となっていた魔物を片づける事ができた。
「それより、進路はできました! 皆さん行きましょう!」
「「「はい!」」」
「やっぱり、イシスさんに出番を取られていますーーーーーー!」
リーネは涙を流した。
「私がコツコツ稼いだ先生への好感度が根こそぎ奪われていきます」
「そもそも稼いできた好感度なんてあるのかしら?」
「それを言わないで下さーーーいリーシアさーーーーん! 泣きたくなりますうううーーーーーーー!」
「いいから、行きますよ。四聖竜の四人はもう行きましたよ」
「「「はい」」」
黄金の原石の四人は元王国アーガスへと侵入していく。今は魔国アーガスというに相応しかった。
15
お気に入りに追加
3,256
あなたにおすすめの小説

勇者PTを追放されたので獣娘たちに乗り換えて楽しく生きる
まったりー
ファンタジー
勇者を支援する為に召喚され、5年の間ユニークスキル【カードダス】で支援して来た主人公は、突然の冤罪を受け勇者PTを追放されてしまいました。
そんな主人公は、ギルドで出会った獣人のPTと仲良くなり、彼女たちの為にスキルを使う事を決め、獣人たちが暮らしやすい場所を作る為に奮闘する物語です。

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜
水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。
その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。
危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。
彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。
初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。
そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。
警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。
これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。

八百長試合を引き受けていたが、もう必要ないと言われたので圧勝させてもらいます
海夏世もみじ
ファンタジー
月一に開催されるリーヴェ王国最強決定大会。そこに毎回登場するアッシュという少年は、金をもらう代わりに対戦相手にわざと負けるという、いわゆる「八百長試合」をしていた。
だが次の大会が目前となったある日、もうお前は必要ないと言われてしまう。八百長が必要ないなら本気を出してもいい。
彼は手加減をやめ、“本当の力”を解放する。

竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

生活魔法は万能です
浜柔
ファンタジー
生活魔法は万能だ。何でもできる。だけど何にもできない。
それは何も特別なものではないから。人が歩いたり走ったりしても誰も不思議に思わないだろう。そんな魔法。
――そしてそんな魔法が人より少し上手く使えるだけのぼくは今日、旅に出る。

兄を溺愛する母に捨てられたので私は家族を捨てる事にします!
ユウ
恋愛
幼い頃から兄を溺愛する母。
自由奔放で独身貴族を貫いていた兄がようやく結婚を決めた。
しかし、兄の結婚で全てが崩壊する事になった。
「今すぐこの邸から出て行ってくれる?遺産相続も放棄して」
「は?」
母の我儘に振り回され同居し世話をして来たのに理不尽な理由で邸から追い出されることになったマリーは自分勝手な母に愛想が尽きた。
「もう縁を切ろう」
「マリー」
家族は夫だけだと思い領地を離れることにしたそんな中。
義母から同居を願い出られることになり、マリー達は義母の元に身を寄せることになった。
対するマリーの母は念願の新生活と思いきや、思ったように進まず新たな嫁はびっくり箱のような人物で生活にも支障が起きた事でマリーを呼び戻そうとするも。
「無理ですわ。王都から領地まで遠すぎます」
都合の良い時だけ利用する母に愛情はない。
「お兄様にお任せします」
実母よりも大事にしてくれる義母と夫を優先しすることにしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる