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国王と王女に滅茶苦茶感謝され求婚される
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翌日、王国の窮地を救ったラブリーラビットの面々は王国に招待された。そして謁見の間で国王とその娘、王女シャルロッテと再会する事となった。
シャルロッテの方は一瞬であるが顔を合わせている。だがあの時は魔人ネメシスがいた為当然のように満足に会話はできていない。
「冒険者パーティー『ラブリーラビット』の皆様。この度は大変お世話になりました。おかげで私達は救われました。あなた達がいなければ私達は今この世にいなかったかもしれません。特に我が娘であるシャルロッテを救ってくれた事、誠に感謝申し上げます」
「ありがとうございます。皆様」
「そなた達に何か褒美を授けたいが何がよかろうか」
「別にいりません国王陛下。私達は何か見返りが欲しくてやったのではありません」
「錬金術師のエルク殿といったか。何と謙虚な青年なのだ。聞いた話によれば、主にあなたがこの国の窮地を救ってくれたそうではないですか。言わばあなたはこの国の救世主という事になるでしょう。いずれはこの混沌とした世界を救う、救世主となるやもしれません」
「……言い過ぎです、国王様。一介の錬金術師を買い被りすぎですよ」
「謙遜はよい。だがその謙虚な姿勢も好感が持てる。どこぞの王族の子息よりも余程、娘に相応しい相手かもしれない。エルク殿、よろしければ娘を妻と取り、我が国の国王となってくれぬか」
「「「なっ!?」」」
国王の唐突な申し出にエルク以外のその他三名は絶句する。王女を娶るという事はゆくゆくは国王になる事を意味していた。
「だ、ダメです! いくら王女様とはいえ先生は譲れません! 絶対に! むぐっ! むぐっ!」
「リーネ、抑えなさい。今は王族の御前なのよ」
「んぐっ! んぐうっうう!」
イシスに口を押さえられ、リーネはくぐもった声を漏らす。
「しかし、国王陛下、王族ですから仕方ないのかもしれませんが、娘様の気持ちを些か蔑ろにはしていませんか? 彼女にも気持ちというものがあるでしょう」
「どうだ? シャルロッテ……エルク殿を婿に取り、この国を任せるのは?」
「わ、私は……エルク様さえよろしければ構いません。エルク様は私の命の恩人です。こうして生きていられるのも、多くの国民の命が救われたのもエルク様のおかげですから」
シャルロッテ姫は顔を赤くして告げる。王族としての立場からというより単純に命を助けられた事で好きになっていたようだった。
「ありがたい申し出感謝申し上げます。ですが私は冒険者である故。その申し出を受ける事はできませぬ」
「ふむ。そうか。しかし君のような人材を逃すのは惜しい。冒険が終わり、身を固める事を決心した時は是非我が娘を娶り、この国を導いてはくれぬか?」
「考えさせて頂ければと思います。ですが私はこのようにさすらう冒険者でございます。その気持ちは嬉しい事ではありますが、必ずしもお応えできるものではない事をご理解ください」
「うむ……そうか。すまなかったな。君があまりに素晴らしい人間故に熱心に口説いてしまった」
「いえ。ありがたきお言葉に感謝を申し上げます」
「そうだな。今はそんな事を言っている場合ではなかったな」
「はい。魔人は魔王の四天王と言っておりました。つまりは他に仲間が三人いるのです。それに魔人は仲間が同じ程度には強いとも言っておりました。魔王の復活もあります。まだまだ予断できない状況であります」
「私達に協力できる事があれば言ってくれ。君たちの力になりたいんだ」
「ええ。私達にできる事があればおっしゃってください」
「ありがたきお言葉であります。何よりの褒美となるでしょう」
エルクは笑みを浮かべる。
「それではそろそろお暇させて頂ければと思います。冒険者ギルドにも立ち寄らなければなりません」
「いくのか? うむ。残念だが仕方ないの」
「ご理解頂ければ幸いです。では」
「エルク様、この度は命を助けて頂き誠にありがとうございます。また会える日の事を心待ちしております」
シャルロッテ姫は目を輝かせていた。
「はい。こちらも楽しみにしております」
「げえーーーーーー」
「どうしたの? リーネ、下品な声をあげて」と、イシス。
「なんでもありません。ただ、また先生を狙う余計なライバルが増えたと思って嫌気がさしただけです」
リーネは顔を顰めた。ラブリーラビットの四人は冒険者ギルドへと向かう。
シャルロッテの方は一瞬であるが顔を合わせている。だがあの時は魔人ネメシスがいた為当然のように満足に会話はできていない。
「冒険者パーティー『ラブリーラビット』の皆様。この度は大変お世話になりました。おかげで私達は救われました。あなた達がいなければ私達は今この世にいなかったかもしれません。特に我が娘であるシャルロッテを救ってくれた事、誠に感謝申し上げます」
「ありがとうございます。皆様」
「そなた達に何か褒美を授けたいが何がよかろうか」
「別にいりません国王陛下。私達は何か見返りが欲しくてやったのではありません」
「錬金術師のエルク殿といったか。何と謙虚な青年なのだ。聞いた話によれば、主にあなたがこの国の窮地を救ってくれたそうではないですか。言わばあなたはこの国の救世主という事になるでしょう。いずれはこの混沌とした世界を救う、救世主となるやもしれません」
「……言い過ぎです、国王様。一介の錬金術師を買い被りすぎですよ」
「謙遜はよい。だがその謙虚な姿勢も好感が持てる。どこぞの王族の子息よりも余程、娘に相応しい相手かもしれない。エルク殿、よろしければ娘を妻と取り、我が国の国王となってくれぬか」
「「「なっ!?」」」
国王の唐突な申し出にエルク以外のその他三名は絶句する。王女を娶るという事はゆくゆくは国王になる事を意味していた。
「だ、ダメです! いくら王女様とはいえ先生は譲れません! 絶対に! むぐっ! むぐっ!」
「リーネ、抑えなさい。今は王族の御前なのよ」
「んぐっ! んぐうっうう!」
イシスに口を押さえられ、リーネはくぐもった声を漏らす。
「しかし、国王陛下、王族ですから仕方ないのかもしれませんが、娘様の気持ちを些か蔑ろにはしていませんか? 彼女にも気持ちというものがあるでしょう」
「どうだ? シャルロッテ……エルク殿を婿に取り、この国を任せるのは?」
「わ、私は……エルク様さえよろしければ構いません。エルク様は私の命の恩人です。こうして生きていられるのも、多くの国民の命が救われたのもエルク様のおかげですから」
シャルロッテ姫は顔を赤くして告げる。王族としての立場からというより単純に命を助けられた事で好きになっていたようだった。
「ありがたい申し出感謝申し上げます。ですが私は冒険者である故。その申し出を受ける事はできませぬ」
「ふむ。そうか。しかし君のような人材を逃すのは惜しい。冒険が終わり、身を固める事を決心した時は是非我が娘を娶り、この国を導いてはくれぬか?」
「考えさせて頂ければと思います。ですが私はこのようにさすらう冒険者でございます。その気持ちは嬉しい事ではありますが、必ずしもお応えできるものではない事をご理解ください」
「うむ……そうか。すまなかったな。君があまりに素晴らしい人間故に熱心に口説いてしまった」
「いえ。ありがたきお言葉に感謝を申し上げます」
「そうだな。今はそんな事を言っている場合ではなかったな」
「はい。魔人は魔王の四天王と言っておりました。つまりは他に仲間が三人いるのです。それに魔人は仲間が同じ程度には強いとも言っておりました。魔王の復活もあります。まだまだ予断できない状況であります」
「私達に協力できる事があれば言ってくれ。君たちの力になりたいんだ」
「ええ。私達にできる事があればおっしゃってください」
「ありがたきお言葉であります。何よりの褒美となるでしょう」
エルクは笑みを浮かべる。
「それではそろそろお暇させて頂ければと思います。冒険者ギルドにも立ち寄らなければなりません」
「いくのか? うむ。残念だが仕方ないの」
「ご理解頂ければ幸いです。では」
「エルク様、この度は命を助けて頂き誠にありがとうございます。また会える日の事を心待ちしております」
シャルロッテ姫は目を輝かせていた。
「はい。こちらも楽しみにしております」
「げえーーーーーー」
「どうしたの? リーネ、下品な声をあげて」と、イシス。
「なんでもありません。ただ、また先生を狙う余計なライバルが増えたと思って嫌気がさしただけです」
リーネは顔を顰めた。ラブリーラビットの四人は冒険者ギルドへと向かう。
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