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それからの二人
01 どうすれば
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「で? 何をやってんだお前は」
半ば襲うようにして体の関係を持ち、何とか恋人と呼べる関係になってから早二ヶ月。私は先輩の家に三日にあけず通うようになり、荷物も増やし、半同棲状態に持ち込んでいる。
今日もこうして仕事を終えて一緒に仲良く帰宅し、先輩がスーツの上着を脱いでネクタイを緩めたところで、好きの感情が爆発し彼に抱きついた。
そしてそのままソファーになだれ込み、背もたれに先輩の逞しい身体を押し付けたところ。ネクタイを外す仕草って、どうしてこんなにセクシーなの?
「だって……先輩が誘ってくるから」
「全くそのつもりはないんだけど。腹減ったし」
冷たいことを言いながらも、膝に跨る私を退けようとはしないし、乱れた髪を梳いて耳にかけてくれる。なにそれ優しい好き。
「じゃぁその気にしてあげる。ちょっとだけじっとしててね、先輩♡」
しゅるしゅるとネクタイを解き、両手首をまとめて縛りあげた。先輩は、私が何をしようがあまり抵抗しない。どうしてなのか聞いたら、楽しそうにしてるのを見てるんだって。私が何かしても大抵反撃できるからって。なんか余裕なのがむかつくよね。ホントにもう大好き。
「スーツもネクタイも、皺になるだろ」
「気にするとこそこ? こうしてると、初めての時みたいだよね」
うっとりと呟きながら、シャツのボタンをプチプチと外していく。先輩は腕をお腹の前に置いたまま、されるがままだ。
これからの行為を思うと、身体が期待でぞくぞくする。ゆっくりと自らのブラウスのボタンも、自慢の谷間を見せつけられるようにお臍の上まで外した。
「……全然違うだろ。あの時は動けなかったけどな、今はほら」
えっ? と呟くより早く、先輩はまとめたままの片手で私の顎を掴み、もう片方の指を口の中へ押し込んだ。
「んぅ……っ、は……せんぱぃ」
「このいたずらっ子め」
先輩は私の舌を指で挟み、ゆっくりと擽るように愛撫する。顎を掴んでいる方の親指も、口を閉じないようにするためか、知らない間に中に入れられてしまっている。
「らっ、らめ……」
「その気にしてくれんだろ?」
そう言って目を細めると、指の腹で上顎をざらりと刺激する。色欲の込められた視線とぶつかって、彼も私を求めているのだと気がついた瞬間、どうしもうもない悦びに打ち震えた。
けれども身体はそれだけじゃ全然足りなくて、彼の触れたところからピリピリと快楽を拾っていく。私の女の部分は早くも彼を求めて甘く疼き、はしたなくも蜜を垂らし始めているのだ。
「あ……っ、まっ、ぁ……っ」
口内を這う指先は的確に私の弱い部分を責め立てていて、ぬるぬるとそこを擦られる度、背中にぞくりと快楽が走る。閉じたくても閉じられない唇からは、飲み込めずにいた唾液が溢れ、彼の手を汚していく。
「は……ぁっ、あっ」
「……っは、エロ」
少しだけ口角を上げて、彼は指を引き抜いた。すっかり私の身体は上気していて、しっとりと汗ばんでいるのがわかる。
目の前の男らしい喉仏と、ごつごつした鎖骨。そして厚い胸板を見て、この人の全てが欲しくて欲しくてたまらなくなった。
──ねぇ、どうすれば、あなたの全てが手に入るの?
触れる唇は優しくて、重なる身体は情熱的なのに。不安は常に付きまとう。
私が想う、ほんの少しでもいいから、同じように想ってくれていればいいのに。
半ば襲うようにして体の関係を持ち、何とか恋人と呼べる関係になってから早二ヶ月。私は先輩の家に三日にあけず通うようになり、荷物も増やし、半同棲状態に持ち込んでいる。
今日もこうして仕事を終えて一緒に仲良く帰宅し、先輩がスーツの上着を脱いでネクタイを緩めたところで、好きの感情が爆発し彼に抱きついた。
そしてそのままソファーになだれ込み、背もたれに先輩の逞しい身体を押し付けたところ。ネクタイを外す仕草って、どうしてこんなにセクシーなの?
「だって……先輩が誘ってくるから」
「全くそのつもりはないんだけど。腹減ったし」
冷たいことを言いながらも、膝に跨る私を退けようとはしないし、乱れた髪を梳いて耳にかけてくれる。なにそれ優しい好き。
「じゃぁその気にしてあげる。ちょっとだけじっとしててね、先輩♡」
しゅるしゅるとネクタイを解き、両手首をまとめて縛りあげた。先輩は、私が何をしようがあまり抵抗しない。どうしてなのか聞いたら、楽しそうにしてるのを見てるんだって。私が何かしても大抵反撃できるからって。なんか余裕なのがむかつくよね。ホントにもう大好き。
「スーツもネクタイも、皺になるだろ」
「気にするとこそこ? こうしてると、初めての時みたいだよね」
うっとりと呟きながら、シャツのボタンをプチプチと外していく。先輩は腕をお腹の前に置いたまま、されるがままだ。
これからの行為を思うと、身体が期待でぞくぞくする。ゆっくりと自らのブラウスのボタンも、自慢の谷間を見せつけられるようにお臍の上まで外した。
「……全然違うだろ。あの時は動けなかったけどな、今はほら」
えっ? と呟くより早く、先輩はまとめたままの片手で私の顎を掴み、もう片方の指を口の中へ押し込んだ。
「んぅ……っ、は……せんぱぃ」
「このいたずらっ子め」
先輩は私の舌を指で挟み、ゆっくりと擽るように愛撫する。顎を掴んでいる方の親指も、口を閉じないようにするためか、知らない間に中に入れられてしまっている。
「らっ、らめ……」
「その気にしてくれんだろ?」
そう言って目を細めると、指の腹で上顎をざらりと刺激する。色欲の込められた視線とぶつかって、彼も私を求めているのだと気がついた瞬間、どうしもうもない悦びに打ち震えた。
けれども身体はそれだけじゃ全然足りなくて、彼の触れたところからピリピリと快楽を拾っていく。私の女の部分は早くも彼を求めて甘く疼き、はしたなくも蜜を垂らし始めているのだ。
「あ……っ、まっ、ぁ……っ」
口内を這う指先は的確に私の弱い部分を責め立てていて、ぬるぬるとそこを擦られる度、背中にぞくりと快楽が走る。閉じたくても閉じられない唇からは、飲み込めずにいた唾液が溢れ、彼の手を汚していく。
「は……ぁっ、あっ」
「……っは、エロ」
少しだけ口角を上げて、彼は指を引き抜いた。すっかり私の身体は上気していて、しっとりと汗ばんでいるのがわかる。
目の前の男らしい喉仏と、ごつごつした鎖骨。そして厚い胸板を見て、この人の全てが欲しくて欲しくてたまらなくなった。
──ねぇ、どうすれば、あなたの全てが手に入るの?
触れる唇は優しくて、重なる身体は情熱的なのに。不安は常に付きまとう。
私が想う、ほんの少しでもいいから、同じように想ってくれていればいいのに。
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