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メインストーリー2
メクタウの章:目的編
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ハァハァハァ・・・
さすがに疲れた。
寄り道せずに住処に戻ろう。
メクタウの章:目的編
ヤバイ。
『タウスがここで何しとんねや』
サーカさんだ。
しっかりと殺気立っている。
「サーカさん、僕です、メムロです!」
『おっなんや?やる気か?いっぺん相手したかってんなぁ』
やっぱり言葉が通じない。
僕は戦う気は全く無いが、サーカさんは戦う気まんまんだ。
完全にセキダイコから森へと抜ける道を塞がれている。
いや、でもこれはある意味チャンスかもしれない。
僕はさっき摘んだ神秘的な草を少しサーカさんの手前に落ちるようにほり投げた。
ポトッ!
『お、なんや綺麗な草やのぉ。くれるんかいか』
そういいながらサーカさんが拾おうとした。
その隙に離脱しなければ。
パカッパカッ!
シュパッ!
ピタッ!
『そうはいかんでー』
首筋にサーカさんの剣が突きつけられた。
さすがに、こんな子供だましの手段では無理か。
・・・
サーカさんとは戦いたくない。
僕は槍を捨てて、両手を挙げた。
『なんや、もう戦意喪失かいな。つまらんやっちゃなぁ』
僕は頷いた。
『オレの言葉はわかるんかいな。珍しいタウスやのぉ』
「サーカさん・・・」
『はぁ?自分なにゆーてるか、さっぱりわからんで』
他の種族相手には話せるのに、何故人間相手だと話せないんだろう。
パカッパカッパカッ・・・
「おーい、メクタウ!大丈夫かー!」
あの声はタレスか。
『ちっ、お仲間ちゃんの登場かいな。自分ついとるなぁ。これはもーとくで』
そう言って、サーカさんは神秘的な草を拾って去っていった。
そのままギルドに戻ってくれたら、ロキさんはなんとかなるだろう。
「おいおい、メクタウ。試練に行くなら誘ってくれよー」
「すまない。タレス、助かったよ」
「って、オマエの両手。すごい火傷してるじゃないか。早く戻って手当てしないと!」
「あぁ、戻ろう」
パカッパカッパカッ・・・
「おかえりメクタウ様・・・とタレス」
「だから、なんでオレだけ呼び捨てなんだよ!っていうか、そのついで感もなんだ」
タレスの言う通りだ。
「はっ!メクタウ様、その両手は!」
「あ、あぁ、火傷した」
「すぐに手当てさせます!」
「ウスタスさん、オレはいいから、先にコレを」
そういって、僕は神秘的な草をウスタスさんに渡した。
「自分の怪我よりも仲間の命を大切にするそのお気持ち。やっぱり長に相応しいお方です」
いや、そんな高尚な気持ちではないけど、都合よく解釈してくれているのならまぁいいか。
ウスタスさんは草を持って魔法の呪いが抜けないタウスのところへ向った。
入れ違いに別のタウスがやってきた。
「メクタウ様、手を出してください」
「はい」
素直に従った。
ポワーッ!
手の辺りが暖かい光で包まれたと思ったら火傷が完治していた。
やっぱり治癒の魔法は凄い。
・・・
というか、もしかすると僕も魔法使えたのでは?
試してみたらよかった。
しばらくするとウスタスさんが戻ってきた。
「ありがとうございます、メクタウ様。みな無事に元通りになりました」
「それはよかった」
ってことは、ロキさんもこれで無事に元通りになるだろう。
「これで一件落着かな?」
「それが・・・」
え、まだなにかあるのか?
「その・・・」
ウスタスさんは何か言いづらそうな雰囲気だ。
「もしかして?」
「はい、たぶん、その、もしかしてです」
「はぁ・・・森に行ってきます」
「話が早くて助かります。よろしくお願いします」
手も治った事だし、森に向った。
タレスには気付かれていないようだ。
パカッパカッパカッ・・・
ここの森に来るのも久しぶりだ。
スイダを倒したからここは安全になったと思ったのだが。
うーん・・・特に変わりはないようだけど。
パカッパカッパカッ・・・
ドゲルの沼の辺りまで来た。
うーん・・・やっぱり変わりないような感じだ。
ついでだから、ボルドマシの本を読みに行ってみようかな?
でも、この姿だから混乱を招くだけか。
そんなのんきな事を考えると急に場の空気が変わった気がする。
もしかして?
振り返るとボルカシが居た。
でも、ボルカシではない。
『オマエは一体?』
『ほう、タウスのくせに言葉がわかるのか』
高圧的な態度。
まるでプリダルエのようだ。
『ここの森で何をしている?』
『それはこちらの台詞だ。タウスが森に何の用だ』
『オマエに会いに来た』
『ほう、おもしろい。会ってどうする』
・・・深く考えていなかったどうしよう。
『オレはメクタウ。オマエの名前は?』
『名前?そんな物に何の意味がある。オレはオレだ、それで十分じゃないのか?』
なんだこいつ?
『オマエの目的はなんだ?』
『目的・・・そういえば考えたことなかったな。オレは何故ここに居る?』
『オレが知ってるわけないだろう』
『では、何故オレに会いに来た?』
『オマエの目的を知りたかったが、オマエ自身がわかってないのなら・・・いや』
確認しておかないといけないことがあった。
『オマエは何故、人間やタウスに魔法をかけた?』
『・・・?』
首をかしげている。
どういうことなんだ?
『あぁ、そうだ。目的が知りたいと言ったな。オレはオレを取り戻すために存在する』
はい?
理解が追いつかない。
『邪魔する人間が居たから魔法をかけた。タウスがオレを攻撃しようとしたから魔法をかけた』
うーん・・・
『オマエにとって敵とは?』
『オレの邪魔をするやつが敵になるな』
なんだか哲学的な話になってきたような。
『オマエにとって、今のオレは敵か?』
『敵意を感じないから敵ではない』
一応そこは把握しているわけか。
うーん、困った。
ロキさんや、タウスたちが魔法で攻撃されたから敵だと思っていたが、話してみると態度は偉そうではあるがそれほど悪いやつでもない気がする。
『この森から出るつもりは?』
『さぁな。出ないかもしれないし、出るかもしれない』
・・・
もう帰ろうかな。
『ん?オマエ。面白い運命を背負っているな』
『!』
『オマエの方こそ何者なのだ?』
『オ、オレはメクタウだ!』
『本当にそうなのか?』
う・・・逆に追い詰められている気がする。
『オレはタウス族の長になるメクタウだ!』
『ほう、まぁいい。メクタウか。覚えておこう、またな』
そういうと森の中に戻っていった。
ハァハァハァ・・・
会話しかしてないのに汗だくになった。
なんだか色んな意味でヤバイやつだ。
でも、こっちから仕掛けない限りは攻撃してこないようだ。
今のところは。
とりあえず、ウスタスさんに報告に戻るか。
また何か面倒事を言ってきそうな気がするが仕方ない。
パカッパカッパカッ・・・
『ふっ』
メクタウの章つづく
さすがに疲れた。
寄り道せずに住処に戻ろう。
メクタウの章:目的編
ヤバイ。
『タウスがここで何しとんねや』
サーカさんだ。
しっかりと殺気立っている。
「サーカさん、僕です、メムロです!」
『おっなんや?やる気か?いっぺん相手したかってんなぁ』
やっぱり言葉が通じない。
僕は戦う気は全く無いが、サーカさんは戦う気まんまんだ。
完全にセキダイコから森へと抜ける道を塞がれている。
いや、でもこれはある意味チャンスかもしれない。
僕はさっき摘んだ神秘的な草を少しサーカさんの手前に落ちるようにほり投げた。
ポトッ!
『お、なんや綺麗な草やのぉ。くれるんかいか』
そういいながらサーカさんが拾おうとした。
その隙に離脱しなければ。
パカッパカッ!
シュパッ!
ピタッ!
『そうはいかんでー』
首筋にサーカさんの剣が突きつけられた。
さすがに、こんな子供だましの手段では無理か。
・・・
サーカさんとは戦いたくない。
僕は槍を捨てて、両手を挙げた。
『なんや、もう戦意喪失かいな。つまらんやっちゃなぁ』
僕は頷いた。
『オレの言葉はわかるんかいな。珍しいタウスやのぉ』
「サーカさん・・・」
『はぁ?自分なにゆーてるか、さっぱりわからんで』
他の種族相手には話せるのに、何故人間相手だと話せないんだろう。
パカッパカッパカッ・・・
「おーい、メクタウ!大丈夫かー!」
あの声はタレスか。
『ちっ、お仲間ちゃんの登場かいな。自分ついとるなぁ。これはもーとくで』
そう言って、サーカさんは神秘的な草を拾って去っていった。
そのままギルドに戻ってくれたら、ロキさんはなんとかなるだろう。
「おいおい、メクタウ。試練に行くなら誘ってくれよー」
「すまない。タレス、助かったよ」
「って、オマエの両手。すごい火傷してるじゃないか。早く戻って手当てしないと!」
「あぁ、戻ろう」
パカッパカッパカッ・・・
「おかえりメクタウ様・・・とタレス」
「だから、なんでオレだけ呼び捨てなんだよ!っていうか、そのついで感もなんだ」
タレスの言う通りだ。
「はっ!メクタウ様、その両手は!」
「あ、あぁ、火傷した」
「すぐに手当てさせます!」
「ウスタスさん、オレはいいから、先にコレを」
そういって、僕は神秘的な草をウスタスさんに渡した。
「自分の怪我よりも仲間の命を大切にするそのお気持ち。やっぱり長に相応しいお方です」
いや、そんな高尚な気持ちではないけど、都合よく解釈してくれているのならまぁいいか。
ウスタスさんは草を持って魔法の呪いが抜けないタウスのところへ向った。
入れ違いに別のタウスがやってきた。
「メクタウ様、手を出してください」
「はい」
素直に従った。
ポワーッ!
手の辺りが暖かい光で包まれたと思ったら火傷が完治していた。
やっぱり治癒の魔法は凄い。
・・・
というか、もしかすると僕も魔法使えたのでは?
試してみたらよかった。
しばらくするとウスタスさんが戻ってきた。
「ありがとうございます、メクタウ様。みな無事に元通りになりました」
「それはよかった」
ってことは、ロキさんもこれで無事に元通りになるだろう。
「これで一件落着かな?」
「それが・・・」
え、まだなにかあるのか?
「その・・・」
ウスタスさんは何か言いづらそうな雰囲気だ。
「もしかして?」
「はい、たぶん、その、もしかしてです」
「はぁ・・・森に行ってきます」
「話が早くて助かります。よろしくお願いします」
手も治った事だし、森に向った。
タレスには気付かれていないようだ。
パカッパカッパカッ・・・
ここの森に来るのも久しぶりだ。
スイダを倒したからここは安全になったと思ったのだが。
うーん・・・特に変わりはないようだけど。
パカッパカッパカッ・・・
ドゲルの沼の辺りまで来た。
うーん・・・やっぱり変わりないような感じだ。
ついでだから、ボルドマシの本を読みに行ってみようかな?
でも、この姿だから混乱を招くだけか。
そんなのんきな事を考えると急に場の空気が変わった気がする。
もしかして?
振り返るとボルカシが居た。
でも、ボルカシではない。
『オマエは一体?』
『ほう、タウスのくせに言葉がわかるのか』
高圧的な態度。
まるでプリダルエのようだ。
『ここの森で何をしている?』
『それはこちらの台詞だ。タウスが森に何の用だ』
『オマエに会いに来た』
『ほう、おもしろい。会ってどうする』
・・・深く考えていなかったどうしよう。
『オレはメクタウ。オマエの名前は?』
『名前?そんな物に何の意味がある。オレはオレだ、それで十分じゃないのか?』
なんだこいつ?
『オマエの目的はなんだ?』
『目的・・・そういえば考えたことなかったな。オレは何故ここに居る?』
『オレが知ってるわけないだろう』
『では、何故オレに会いに来た?』
『オマエの目的を知りたかったが、オマエ自身がわかってないのなら・・・いや』
確認しておかないといけないことがあった。
『オマエは何故、人間やタウスに魔法をかけた?』
『・・・?』
首をかしげている。
どういうことなんだ?
『あぁ、そうだ。目的が知りたいと言ったな。オレはオレを取り戻すために存在する』
はい?
理解が追いつかない。
『邪魔する人間が居たから魔法をかけた。タウスがオレを攻撃しようとしたから魔法をかけた』
うーん・・・
『オマエにとって敵とは?』
『オレの邪魔をするやつが敵になるな』
なんだか哲学的な話になってきたような。
『オマエにとって、今のオレは敵か?』
『敵意を感じないから敵ではない』
一応そこは把握しているわけか。
うーん、困った。
ロキさんや、タウスたちが魔法で攻撃されたから敵だと思っていたが、話してみると態度は偉そうではあるがそれほど悪いやつでもない気がする。
『この森から出るつもりは?』
『さぁな。出ないかもしれないし、出るかもしれない』
・・・
もう帰ろうかな。
『ん?オマエ。面白い運命を背負っているな』
『!』
『オマエの方こそ何者なのだ?』
『オ、オレはメクタウだ!』
『本当にそうなのか?』
う・・・逆に追い詰められている気がする。
『オレはタウス族の長になるメクタウだ!』
『ほう、まぁいい。メクタウか。覚えておこう、またな』
そういうと森の中に戻っていった。
ハァハァハァ・・・
会話しかしてないのに汗だくになった。
なんだか色んな意味でヤバイやつだ。
でも、こっちから仕掛けない限りは攻撃してこないようだ。
今のところは。
とりあえず、ウスタスさんに報告に戻るか。
また何か面倒事を言ってきそうな気がするが仕方ない。
パカッパカッパカッ・・・
『ふっ』
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