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第一章 運命のはじまりと新たな出会い
1-16 ある日のアキラの日常
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今回は、お兄ちゃんのアキラくんの日常を描いてみました。
~アキラ編~
僕は、リンのお兄ちゃんのアキラです。
今日は僕のある日の出来事を紹介します。
ここ最近はお父さんとお母さんはドラしゃんのテストを受ける為に一日中魔法の訓練をしています。
どうやらこの世界で生きて行くのに必要なことだというので、いつになく真剣に取り組んでいるのですが...かなり疲れている姿を毎日見るので不安です。
でもお兄ちゃんなので妹であるリンまで不安にするわけにはいかないので頑張ってます。
僕はリンのお兄ちゃんなので、妹であるリンの面倒をみるのは当然です。
僕の妹。リンは...凄く、凄ーーーーーーーーく可愛いんです!!
何がって??全部です!
体も手も全てが僕より小さくて、ぷにぷにして柔らかいのです。
そして、表情がコロコロ変わるので見ていて飽きないのです。
一日中...いや、毎日見ていても飽きないのです!
でも...最初は僕に妹か弟ができると聞かされた時はとても嫌でした。
だって...お父さんとお母さんが僕だけのお父さんとお母さんでなくなるからです。
きっと僕なんか相手にされないと思ったんです。
でも...リンが産まれた時に....産まれたばかりのリンを見た時に僕の気持ちは大きく変わったんです。
そして、あの時にお父さんに言われた言葉は今でも忘れていないのです。
それは...
「今日から陽はお兄ちゃんだ。ほら見てごらん。あの小さな子は君の妹だ。名前は麟(りん)だよ。麟は陽と違ってまだまだ小さい。
そして...女の子だ。誰かに守ってもらわないと生きていけないんだ。
お父さん達がいない時は陽が麟を守ってくれよ?今日から陽は麟の騎士だ。
でも安心しろ!陽と麟とお母さんはお父さんが守るからな。これは男同士の約束だぞ?」
大きなガラスに囲まれた部屋の中で透明な容器に入って寝ている赤ちゃんの姿を見ながら
お父さんはそう教えてくれた。
大きなガラスに囲まれた部屋の中にはたくさんの赤ちゃんが寝ていたけど...僕の妹が1番可愛かった。
だってめちゃくちゃ輝いていたんだもん!
「うん。僕、頑張ります。
でも...お父さん?"騎士"ってなんですか?」
僕は"騎士"が何か分からなかったのでお父さんに聞いてみた。
すると、お父さんは苦笑いを浮かべながら騎士について教えてくれたんです。
「騎士って言うのはな、か弱い女の子を守る強い男の子を言うんだ。
悪いやつからお姫様を守る強い男のことを言うんだ。そうだ!陽の好きな魔法使いのヒーローみたいなものだ!」
その言葉を聞いて僕は、その日から"リンを守る騎士になる!"と誓ったのです。
あとお父さんが言うには、
「麟を狙う不届き者(悪い男)からも守らなくてはいけない。麟はこれからもっと美人さんになる!そうなると...不届き者達が狙ってくるに違いない!
そうなると麟がどんな目にあうか分からない!それは嫌だろ?!」
お父さんの言っていることがその時はいまいちよく分からなかったけど、リンにとって悪い奴から守るということだけはわかったので僕は力一杯頷いた。
しかし...この世界に来て僕より強い人がリンと僕の側にいるのです。
(じゃー、僕は。リンの騎士は...。僕でなくてもいいのでは?)
いつものようにリンと絵本を読みながら悩んでいたらドラしゃんが僕に声を掛けてきたのです。
『坊っちゃま?どうされました。最近、元気がないようですが...。何か悩み事がありましたらお聞きしますよ?』
ドラしゃんは心配そうな顔で僕を見つめる。
そして、絵本を読んでいたリンも僕の方を見てきのです。
僕はドラしゃんに勇気を出して聞いてみたのです。
「僕は、リンのお兄ちゃんです。」
『はい。存じております。』
「リンのお兄ちゃんなのでリンを守らなくてはいけないのです。」
『はい。』
「そして...ふとどきもの(悪い男)からもリンを守らなくてはいけないのです。そして、騎士になのに...。」
僕はここまで言うと言葉を詰まらせてしまった。
それでもドラしゃんは辛抱強く僕の言葉を待ってくれていた。
「騎士なのに...強く...ないんです。守れないのです...。」
そう言い切ると自然と両目から涙が溢れ出し泣いてしまったのです。
恥ずかしくも大声を出して...。
そんな僕をドラしゃんはそっと抱きしめてくれたのです。
そしてリンも背中をさすってくれたのです。
『坊っちゃまはお強いですよ?』
ドラしゃんは僕を抱きしめながら優しく声を掛けてくれたのです。
しかし、僕はそんなドラしゃんの言葉を素直に受け止めることができなかったのです。
なぜかって?
ドラしゃんの方が僕より大きくて。魔法も使えて。なんでもできて。
そして、強いのです。ドラゴンだし。
それに比べたら僕は...。
涙が後から次々と溢れてきた。
ドラしゃんはさらにゆっくりと言葉を続けたのです。
『坊っちゃま?強さは色々種類があるのはご存知ですか?
強さは単に力が強いだけではダメなんですよ?』
僕は涙を流しながらドラしゃんの言葉を静かに聞いたのです。
『坊っちゃまはまだまだ子供です。
確かにお嬢様に比べたら体は大きいですしお兄様です。
しかし、御年齢はまだほんの5歳です。大人に甘えていいですし、守られる存在です。
今はしっかり食べてしっかり学んで下さい。
今の坊っちゃまのお仕事はこれから強くなる為に身体を作り知識を増やす。そして、経験を積んでいく事です。焦る必要はございません。』
ドラしゃんは僕を馬鹿にする様な事は言わずきちんと分かりやすく教えるように話しかけてくれたのです。
『それに今までに辛い経験をされております。
さらに訳の分からない他の世界に連れて来られてます。
それにも関わらず泣き言1つも言わずにずっとお嬢様の側にいてちゃんと"守って"おられます。それは、坊っちゃまにしか出来ないことです。
ですから坊っちゃまは十分お強いですよ。小さいながらも立派な騎士ですよ。』
ドラしゃんのその言葉に僕の中にあった不安感がすっーと消えったのです。
ドラしゃんは僕の事をちゃんと見ててくれていたのです。
僕を騎士と言ってくれたのです。
僕はどこかドラしゃんに焼きもちを焼いていたのです。
それを認めたら心が凄く軽くなったのです。
「ボクは...もっと強くなれますか?」
僕は流れてくる涙と鼻水を手で拭きながらドラしゃんに確認したのです。
するとドラしゃんはいつのまにか出していたハンカチで僕の顔を拭きながら答えてくれました。
『えぇ、勿論です。坊っちゃまがこれからも努力をされましたらこの世界で1番強い騎士になれますよ。』
ドラしゃんの言葉に僕の涙は完全に止まっていた。
そして僕の背中をさすっていたリンが大好きな笑顔で
「お兄ちゃんはつよいよ?だいしゅき!」
その言葉に"僕も"って笑顔で答えたのです。
この日、僕はもう一度再誓ったのです。
"本当の意味で、強い男になって、リンを守る騎士になると。
そして、リンだけでなく僕達を守ってくれる全ての人を護れる強い騎士になるのだと。"
~おまけ~
この日からドラしゃんとは"リンを守る騎士同盟"を組んだのです!
"リンを不届き者(悪い男)から守る会"も結成したのです!
短編で申し訳ないです(´∀`*)
次回は、ドラしゃん編です♪
~アキラ編~
僕は、リンのお兄ちゃんのアキラです。
今日は僕のある日の出来事を紹介します。
ここ最近はお父さんとお母さんはドラしゃんのテストを受ける為に一日中魔法の訓練をしています。
どうやらこの世界で生きて行くのに必要なことだというので、いつになく真剣に取り組んでいるのですが...かなり疲れている姿を毎日見るので不安です。
でもお兄ちゃんなので妹であるリンまで不安にするわけにはいかないので頑張ってます。
僕はリンのお兄ちゃんなので、妹であるリンの面倒をみるのは当然です。
僕の妹。リンは...凄く、凄ーーーーーーーーく可愛いんです!!
何がって??全部です!
体も手も全てが僕より小さくて、ぷにぷにして柔らかいのです。
そして、表情がコロコロ変わるので見ていて飽きないのです。
一日中...いや、毎日見ていても飽きないのです!
でも...最初は僕に妹か弟ができると聞かされた時はとても嫌でした。
だって...お父さんとお母さんが僕だけのお父さんとお母さんでなくなるからです。
きっと僕なんか相手にされないと思ったんです。
でも...リンが産まれた時に....産まれたばかりのリンを見た時に僕の気持ちは大きく変わったんです。
そして、あの時にお父さんに言われた言葉は今でも忘れていないのです。
それは...
「今日から陽はお兄ちゃんだ。ほら見てごらん。あの小さな子は君の妹だ。名前は麟(りん)だよ。麟は陽と違ってまだまだ小さい。
そして...女の子だ。誰かに守ってもらわないと生きていけないんだ。
お父さん達がいない時は陽が麟を守ってくれよ?今日から陽は麟の騎士だ。
でも安心しろ!陽と麟とお母さんはお父さんが守るからな。これは男同士の約束だぞ?」
大きなガラスに囲まれた部屋の中で透明な容器に入って寝ている赤ちゃんの姿を見ながら
お父さんはそう教えてくれた。
大きなガラスに囲まれた部屋の中にはたくさんの赤ちゃんが寝ていたけど...僕の妹が1番可愛かった。
だってめちゃくちゃ輝いていたんだもん!
「うん。僕、頑張ります。
でも...お父さん?"騎士"ってなんですか?」
僕は"騎士"が何か分からなかったのでお父さんに聞いてみた。
すると、お父さんは苦笑いを浮かべながら騎士について教えてくれたんです。
「騎士って言うのはな、か弱い女の子を守る強い男の子を言うんだ。
悪いやつからお姫様を守る強い男のことを言うんだ。そうだ!陽の好きな魔法使いのヒーローみたいなものだ!」
その言葉を聞いて僕は、その日から"リンを守る騎士になる!"と誓ったのです。
あとお父さんが言うには、
「麟を狙う不届き者(悪い男)からも守らなくてはいけない。麟はこれからもっと美人さんになる!そうなると...不届き者達が狙ってくるに違いない!
そうなると麟がどんな目にあうか分からない!それは嫌だろ?!」
お父さんの言っていることがその時はいまいちよく分からなかったけど、リンにとって悪い奴から守るということだけはわかったので僕は力一杯頷いた。
しかし...この世界に来て僕より強い人がリンと僕の側にいるのです。
(じゃー、僕は。リンの騎士は...。僕でなくてもいいのでは?)
いつものようにリンと絵本を読みながら悩んでいたらドラしゃんが僕に声を掛けてきたのです。
『坊っちゃま?どうされました。最近、元気がないようですが...。何か悩み事がありましたらお聞きしますよ?』
ドラしゃんは心配そうな顔で僕を見つめる。
そして、絵本を読んでいたリンも僕の方を見てきのです。
僕はドラしゃんに勇気を出して聞いてみたのです。
「僕は、リンのお兄ちゃんです。」
『はい。存じております。』
「リンのお兄ちゃんなのでリンを守らなくてはいけないのです。」
『はい。』
「そして...ふとどきもの(悪い男)からもリンを守らなくてはいけないのです。そして、騎士になのに...。」
僕はここまで言うと言葉を詰まらせてしまった。
それでもドラしゃんは辛抱強く僕の言葉を待ってくれていた。
「騎士なのに...強く...ないんです。守れないのです...。」
そう言い切ると自然と両目から涙が溢れ出し泣いてしまったのです。
恥ずかしくも大声を出して...。
そんな僕をドラしゃんはそっと抱きしめてくれたのです。
そしてリンも背中をさすってくれたのです。
『坊っちゃまはお強いですよ?』
ドラしゃんは僕を抱きしめながら優しく声を掛けてくれたのです。
しかし、僕はそんなドラしゃんの言葉を素直に受け止めることができなかったのです。
なぜかって?
ドラしゃんの方が僕より大きくて。魔法も使えて。なんでもできて。
そして、強いのです。ドラゴンだし。
それに比べたら僕は...。
涙が後から次々と溢れてきた。
ドラしゃんはさらにゆっくりと言葉を続けたのです。
『坊っちゃま?強さは色々種類があるのはご存知ですか?
強さは単に力が強いだけではダメなんですよ?』
僕は涙を流しながらドラしゃんの言葉を静かに聞いたのです。
『坊っちゃまはまだまだ子供です。
確かにお嬢様に比べたら体は大きいですしお兄様です。
しかし、御年齢はまだほんの5歳です。大人に甘えていいですし、守られる存在です。
今はしっかり食べてしっかり学んで下さい。
今の坊っちゃまのお仕事はこれから強くなる為に身体を作り知識を増やす。そして、経験を積んでいく事です。焦る必要はございません。』
ドラしゃんは僕を馬鹿にする様な事は言わずきちんと分かりやすく教えるように話しかけてくれたのです。
『それに今までに辛い経験をされております。
さらに訳の分からない他の世界に連れて来られてます。
それにも関わらず泣き言1つも言わずにずっとお嬢様の側にいてちゃんと"守って"おられます。それは、坊っちゃまにしか出来ないことです。
ですから坊っちゃまは十分お強いですよ。小さいながらも立派な騎士ですよ。』
ドラしゃんのその言葉に僕の中にあった不安感がすっーと消えったのです。
ドラしゃんは僕の事をちゃんと見ててくれていたのです。
僕を騎士と言ってくれたのです。
僕はどこかドラしゃんに焼きもちを焼いていたのです。
それを認めたら心が凄く軽くなったのです。
「ボクは...もっと強くなれますか?」
僕は流れてくる涙と鼻水を手で拭きながらドラしゃんに確認したのです。
するとドラしゃんはいつのまにか出していたハンカチで僕の顔を拭きながら答えてくれました。
『えぇ、勿論です。坊っちゃまがこれからも努力をされましたらこの世界で1番強い騎士になれますよ。』
ドラしゃんの言葉に僕の涙は完全に止まっていた。
そして僕の背中をさすっていたリンが大好きな笑顔で
「お兄ちゃんはつよいよ?だいしゅき!」
その言葉に"僕も"って笑顔で答えたのです。
この日、僕はもう一度再誓ったのです。
"本当の意味で、強い男になって、リンを守る騎士になると。
そして、リンだけでなく僕達を守ってくれる全ての人を護れる強い騎士になるのだと。"
~おまけ~
この日からドラしゃんとは"リンを守る騎士同盟"を組んだのです!
"リンを不届き者(悪い男)から守る会"も結成したのです!
短編で申し訳ないです(´∀`*)
次回は、ドラしゃん編です♪
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