16 / 664
第一章
1-14 回復魔法はなんの魔法?
しおりを挟む
お父さんから長老とのお披露目について話が出てから数日後の事だ。
その日お父さんは、出かけてくると言って朝早くから住処から出かけて行ったのだった。
お父さんが留守のため遠出もできず、私達兄弟はお母さんと住処でのんびり過ごす事にした。
兄2人は、巣の周りを競いながら飛んでいた。
弟は、未だお母さんのお腹の側で寝ていた。
私はお母さんに新しい魔法を教えてもらうことにした。
浮遊魔法を習ってから、私はお母さんから色んな魔法を教わった。
炎を使った攻撃魔法に防御魔法。
風を使った攻撃魔法に防御魔法。
土を使った攻撃魔法に防御魔法。
水を使った攻撃魔法に防御魔法。
氷を使った攻撃魔法に防御魔法。
雷を使った攻撃魔法に防御魔法。
浮遊魔法の応用魔法。
空間収納魔法に、転移魔法もだ。
一度教えた事をすんなり習得していく私に、お母さんは次々と教えて行ったのだった。
お母さんが言うには、お母さんが産み育てた兄弟の中で、私は唯一魔法才能が高く、センスがあると褒めてくれたのだった。
お母さんが喜んでくれるので、私は次々と覚えていった。
もちろんだが、お父さんには内緒だ。
今日は何の魔法を教えてくれるのか楽しみだった。
"今日はね特別な魔法を教えてあげる。
これは、ドラゴン族の中でも滅多と使えるヒトは居ないわ。今の所知っている中では、私と私のお母さんだけね。
あなたは私に似ているし、覚えもいいから今回のも習得できると思うわ。"
そう言うと、お母さんは徐に自分の左手の甲を右手の爪で切り裂いた。
傷口からは血が出て痛そうだった。
するとお母さんは、その傷口に向かって魔法をかけた。
"ヒール"
すると、手の甲に出来た傷口は綺麗さっぱりきえたのだった。
今回お母さんが教えてくれるのは、お母さんが最も得意とする回復魔法だ。
お母さんは、私が理解できる様に説明してくれた。
"魔法を使うときは、痛いのが直りますように。悪いものがいなくなりますように。苦しいのがなくなりますようにって願いを込めながら使うのよ。
そうすれば、魔法が発動しやすいし効果も上がるのよ。"
そう言うとお母さんはまた、自分の手の甲に傷を作った。
そして、私の前に手を差し出した。
"さあ~やってごらんなさい。願いを込めて、"ヒール"って唱えるのよ。"
お母さんの手の前に行って、私は手を翳した。
そして、目を閉じて願った。
お母さんの傷が綺麗に治りますように。
お肌がすべすべになりますようにって。
そして...。
"ヒール"
私が呪文を唱え目を開けると、私の手から光が出て、お母さんの傷口へと降りていった。
するとその光は、お母さんの傷だけでなく、お母さんの全身を包んだのだった。
光はお母さんを包むと、お母さんの体の中に吸い込まれていったのだ。
私とお母さんは、目をパチクリさせた。
お母さんの手の甲の傷はもちろん消えたが、お母さんのお肌?鱗?もぴちぴちのモチモチに若返っていたのだった。
"えーーーーー!!"
私とお母さんは思わず叫んでしまった。
私とお母さんの声で、寝ていた弟は起きて、飛び回っていた兄達は巣へ戻って来たのだった。
そして、兄達がお母さんへ一言。
"へっ?誰?"
"美人"
兄達の言葉に、お母さんは急いで魔法を使って水鏡を出して自分を確認した。
すると、水鏡に写った自分はかなり若返ってしまったのだった。
まるで、結婚当初の頃ぐらいに...。
お母さんは水鏡で確認後、自分の足元でアワアワしている私を見て質問した。
"あなた、いったい何を願ったの?"
お母さんの質問に私は正直に答えた。
"お母さんの傷が綺麗に治りますように。
お肌がすべすべになりますようにって、願ったの。"
傷を治すだけでなく、私はお母さんを若返らせてしまったのだった。
その日お父さんは、出かけてくると言って朝早くから住処から出かけて行ったのだった。
お父さんが留守のため遠出もできず、私達兄弟はお母さんと住処でのんびり過ごす事にした。
兄2人は、巣の周りを競いながら飛んでいた。
弟は、未だお母さんのお腹の側で寝ていた。
私はお母さんに新しい魔法を教えてもらうことにした。
浮遊魔法を習ってから、私はお母さんから色んな魔法を教わった。
炎を使った攻撃魔法に防御魔法。
風を使った攻撃魔法に防御魔法。
土を使った攻撃魔法に防御魔法。
水を使った攻撃魔法に防御魔法。
氷を使った攻撃魔法に防御魔法。
雷を使った攻撃魔法に防御魔法。
浮遊魔法の応用魔法。
空間収納魔法に、転移魔法もだ。
一度教えた事をすんなり習得していく私に、お母さんは次々と教えて行ったのだった。
お母さんが言うには、お母さんが産み育てた兄弟の中で、私は唯一魔法才能が高く、センスがあると褒めてくれたのだった。
お母さんが喜んでくれるので、私は次々と覚えていった。
もちろんだが、お父さんには内緒だ。
今日は何の魔法を教えてくれるのか楽しみだった。
"今日はね特別な魔法を教えてあげる。
これは、ドラゴン族の中でも滅多と使えるヒトは居ないわ。今の所知っている中では、私と私のお母さんだけね。
あなたは私に似ているし、覚えもいいから今回のも習得できると思うわ。"
そう言うと、お母さんは徐に自分の左手の甲を右手の爪で切り裂いた。
傷口からは血が出て痛そうだった。
するとお母さんは、その傷口に向かって魔法をかけた。
"ヒール"
すると、手の甲に出来た傷口は綺麗さっぱりきえたのだった。
今回お母さんが教えてくれるのは、お母さんが最も得意とする回復魔法だ。
お母さんは、私が理解できる様に説明してくれた。
"魔法を使うときは、痛いのが直りますように。悪いものがいなくなりますように。苦しいのがなくなりますようにって願いを込めながら使うのよ。
そうすれば、魔法が発動しやすいし効果も上がるのよ。"
そう言うとお母さんはまた、自分の手の甲に傷を作った。
そして、私の前に手を差し出した。
"さあ~やってごらんなさい。願いを込めて、"ヒール"って唱えるのよ。"
お母さんの手の前に行って、私は手を翳した。
そして、目を閉じて願った。
お母さんの傷が綺麗に治りますように。
お肌がすべすべになりますようにって。
そして...。
"ヒール"
私が呪文を唱え目を開けると、私の手から光が出て、お母さんの傷口へと降りていった。
するとその光は、お母さんの傷だけでなく、お母さんの全身を包んだのだった。
光はお母さんを包むと、お母さんの体の中に吸い込まれていったのだ。
私とお母さんは、目をパチクリさせた。
お母さんの手の甲の傷はもちろん消えたが、お母さんのお肌?鱗?もぴちぴちのモチモチに若返っていたのだった。
"えーーーーー!!"
私とお母さんは思わず叫んでしまった。
私とお母さんの声で、寝ていた弟は起きて、飛び回っていた兄達は巣へ戻って来たのだった。
そして、兄達がお母さんへ一言。
"へっ?誰?"
"美人"
兄達の言葉に、お母さんは急いで魔法を使って水鏡を出して自分を確認した。
すると、水鏡に写った自分はかなり若返ってしまったのだった。
まるで、結婚当初の頃ぐらいに...。
お母さんは水鏡で確認後、自分の足元でアワアワしている私を見て質問した。
"あなた、いったい何を願ったの?"
お母さんの質問に私は正直に答えた。
"お母さんの傷が綺麗に治りますように。
お肌がすべすべになりますようにって、願ったの。"
傷を治すだけでなく、私はお母さんを若返らせてしまったのだった。
10
お気に入りに追加
578
あなたにおすすめの小説
初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
悪役令嬢に転生したので、剣を執って戦い抜く
秋鷺 照
ファンタジー
断罪イベント(?)のあった夜、シャルロッテは前世の記憶を取り戻し、自分が乙女ゲームの悪役令嬢だと知った。
ゲームシナリオは絶賛進行中。自分の死まで残り約1か月。
シャルロッテは1つの結論を出す。それすなわち、「私が強くなれば良い」。
目指すのは、誰も死なないハッピーエンド。そのために、剣を執って戦い抜く。
※なろうにも投稿しています
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです
ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。
女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。
前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る!
そんな変わった公爵令嬢の物語。
アルファポリスOnly
2019/4/21 完結しました。
沢山のお気に入り、本当に感謝します。
7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。
2021年9月。
ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。
10月、再び完結に戻します。
御声援御愛読ありがとうございました。
冷酷皇子に嫁いだお飾り妃、話に聞いていたのと何か違う~デフォルトで溺愛ルートに入ってるんですけど~
凜
恋愛
ある日、美少女令嬢に転生したことにアリア・ラケウスは気が付いた。しかも、数日後には評判の悪い第一皇子ライン・サーナイトに嫁ぐことになっていた。
とにかく冷酷だという第一皇子、しかも外見も褒められたものではないらしく、転生早々大ピンチに。
しかし、嫁いでみたらあら不思議。とりあえず世間体を保つための結婚だと言われていたのに、冷酷皇子はアリアを溺愛し始めたではないか。至れり尽くせり贅沢三昧を与えてくる皇子に、アリアも皇子の評判を良くするため一念発起することにした。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる