会長の親衛隊隊長になったので一生懸命猫を被ろうと思います。

7.

「椅子に下ろすぞ」


「ありがとぉ～」


なんか最近要に運ばれてばっかな気がする。
介護老人みたいだな笑

要も席に座り手際よく食べたいものを店員さんに注文してくれた。


「あ、そういえば要～好きな子と一緒に過ごさないのぉ？」


数日前に好きな人の代わりに俺にキスした要。

俺はあの後要をおいて先に帰り、風呂に入って全てを忘れることにした。
そしてその日は普通に要と夜ご飯を食べて寝た。

要も何も言ってこなかったからからかわれただけなんだろうと思ってる。

俺にキスしたんだから責任とって好きな人に告白しろよっと思い今日の遊園地貸切プランを考えたんだけど…。

要ずーっと俺達といたし、今も俺といるから好きな人に会えてないんじゃないか？


「俺ぇ～もう体調回復したから一人でも大丈夫だよぉ？」


だから俺に気遣わずに好きな人と一緒に遊んでこいよ要。それを影から見て俺はニヤニヤしとくからさ！！


「あ？俺言ったよな、お前を1人にするわけないだろって。それに…好きな奴なら目の前にいる」


「へ？」


要今なんて言った？？

好きな人なら"目の前にいる"…目の前にいるだと！？
えぇ！！誰々！？

俺は後ろを振り向いて要の目の前にいる人を探す。

ん？あの子かな、あの薄茶の小柄な子。
それとも黒髪のあの子？えーどっちどっち！？


「おい、何してんだ琉星」


「ん～要の好きな子が目の前にいるって言うからぁ～探してるのぉ！！」


んでどっち？薄茶の子？黒髪の子？