あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~

けいこ

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仲間の想いに触れた夜

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たった1人だけ。


その言葉って…


何だかすごいな、魅惑的で人の心を惹き付ける。


よっぽど好きなんだね、その人のこと。


名前を聞くのはちょっとドキドキするけど、でも、理久先生の好きな人、知りたくない訳じゃなかったから…


『…そっか、理久先生みたいな素敵な先生に好かれて幸せだね、その人。告白するの…かな?だったら私、絶対応援するから』


『告白しますよ』


『…うん。何だか私までドキドキしてきちゃう。上手くいくといいね』


『…じゃあ、今、します』


『えっ…』


理久先生のその切なげな瞳は、真っ直ぐ私を捉えて離さない。


『僕の好きな人は…』


いやだ、胸が…


『目の前にいるあなたです、彩葉先生』


えっ?


嘘…


嘘だよ、そんなこと…


『…』


何も言葉が出てこなくて、体も動かない。


どうしよう、息が上手く…吸えないよ。


『驚かせてすみません。でも、どうしても気持ちを伝えたくて。僕は、あなたが雪都君を1人で一生懸命育ててる姿にいつも心打たれてます』


私、理久先生のこと、ちゃんと見れないよ。


静かな夜の空間で、心臓がいっぱい音を出して…


この心音、理久先生に聞こえてるかも知れない。


『僕は、雪都君が可愛いです。「雪都君みたいな子ども」が欲しいって言いましたけど、そうじゃなくて、雪都君のことを自分の子どもとして育てたいって…そう思ってるんです。彩葉先生、僕は…あなたと雪都君と3人で、家族になりたいんです』


家族…


その言葉が私の胸に深く響いた。


『…理久先生。私、確かにすごく驚いてます。想像もしてないことが起こって、ちょっと頭が混乱してて』


『…そうですよね、いきなりですみません』


『ううん…』


『…僕は、ずっと彩葉先生だけを見てました。あなた1人だけを』
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