大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ

鮭とば

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本編

到着と理解

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二分か三分か、五分は経たなかったと思う。マキナがすぐにシステナを連れてきた。
首根っこを引っ掴んで、思いっきり地面を引きずって。
「ゆ、《勇者》貴様…覚えておけよ…」
「悪い、何のことだ?…マキナ、事情は説明したか?」
『システナ様あてに・メッセージがあると・伝えました』
「余にメッセージがあった所で、このような時間に飛ばす無礼者に出る価値などないわ。昼に出直せと何度も言ったであろう!?」
ふーん、誰が飛ばしてきたかは言ってないのか。そっちの方が面白そうだしいいか。
「ところがどっこい、向こうさんもくっそ忙しいんでな。こんな時間しか飛ばせないんだよ」
マキナを介して、システナに聖女サマの魔力の癖を伝える。これでだいたい分かるそうな。
「で、この無礼者は誰だ?言え」
『あ、あの、レィアさん、メッセージを一度切ってもいいですか?』
「ん?あぁわかった。一回切るぞ…いや、お前じゃない。システナとりあえず繋げ。んで俺に接するみたいにして相手しろ」
「言われずともするわ!余の睡眠の邪魔をした罪は重いぞ…!」
ヒトなら余裕で死ぬぐらい寝てたくせに何を言うか。
とか思ってたら早速繋がったらしい。
「余の睡眠を邪魔した愚か者は貴様か?居場所を言え、今からそこを爆撃してやろう」
膨大な魔力が渦巻き、見たこともない魔法陣が即座に組まれて本格的にヤバそうだったので慌てて血刃で解体。絶対切断の血界は魔法陣だろうと切断してみせる。
システナはそんな俺を舌打ち一つと睨み一つで許した後、また話し始める。
「む?………あぁそうだ、余である。…………あんなデタラメ、まだ信じておるのか?あれは兄様がでっち上げた馬の糞程も面白くない駄文集であろう?………何、破損?記憶に?……………良い、余は寛容である故許そう。両方な。しばし待て──おい《ゆ──ではない、男女おとこおんな!!」
「レィアだボケナス。次そう呼んだら死ぬまで殺すぞ──で、なんだ?」
「三連結するぞ。余にメッセージを飛ばす事を許す」
「は?」
『マスター・許可を』
『あー、システナとフライナがメッセージを繋いでる中に、お前も入れようって話だ。マキナはその許可をくれって言ってる』
解説感謝だシャル。
「いいぞ、マキナ」
『了解しました』
いつもより若干荒々しいノイズ。それもすぐに収まり、メッセージの魔法が再び繋がる。
「で、信じてもらえたか?」
『えぇ、確かにシステナ様です。疑って申し訳ありませんでした』
「余を疑うとは片腹痛い。しかし許したことを蒸し返す気は無い。しかし──おい貴様、名前は何だった?」
「レィアだ。いい加減覚えやがれ」
「そうであった。レィア、貴様契約はこれで終わりはせぬぞ?」
「わぁってるよ」
『その…契約と言うのは私をシステナ様と会わせるという事でしょうか?』
さて、ようやく話が進む。
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