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本編
背中と欠席
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背中が熱いどころかシャツが焦げてた。黒いシャツだからほぼ見えないが、臭いで気づけた。流石にベッドの方まで痕がついてたりはしなかったが、背中のあったあたりがかなり熱い。これもしかしたらもう一時間ぐらい寝てたら発火してたんじゃね?
で、夢の詳細なんだが全くわからん。なんだあれ。
明らかに魔族とか勇者絡みの夢なので本気でシャルやレイヴァーに聞きたいのだが、今日もいる気配がしない。
流石にシャルを呼んでみたのだが応答なし。どうやらあっちも手が離せないらしい。今度こっち側に浮上してきた時に聞くしかないようだ。
で、当たり前といえば当たり前なのだが、当然アーネに何事かと驚かれた。
「暑いとは思ってましたけれど…まさか湯たんぽを隣に入れていたとは思ってもいませんでしたわ」
「誰が湯たんぽだ誰が」
何度か背中の勇者紋が熱を持つことはあったが、シャツが焦げるほどとなると経験したことが無い。一応異常がないかチェックしてもらう。
んでまぁ、背中が水膨れで中々グロい事になっていたらしい。アーネがシャツをめくって「キャッ!」と言ったのが印象的だった。
「で、今回はなんでそうなりましたの?」
もう既にこの程度のことでは驚かなくなったアーネに、俺にもわからんと返してふと考える。
そう言えば、前にシエルと二人きりになった時、突然背中が熱を持ったことがあった。あの時も結局原因は分からなかったな。
そもそもこの紋は勇者である証であり、力の源。なら、反応している可能性があるのは魔族?確かにシエルも半分は魔族だし、反応してもおかしくはないが…こんなに強力に反応するのはおかしい気がする。
なら有り得そうなのは…別の魔族がこの学校に潜んでいる?それもこの反応の仕方からして、かなりの大物…もしかして三大魔侯クラス?
「ま、考えてても仕方ない。行こうぜ」
アーネにそう言い、部屋を出てふと考える。
また週が一巡し、今日は月曜。試験まであと何日か指折り数える…までもなく試験は金曜だった。やべ。何も解決してない。
食堂で朝食をとり、学校へ行くと既に何人か教室に来ていた。
「ん?珍しいな…」
ユーリアがまだ来ていない。いつもなら俺達より先に来ているのだが…そういう日もあるか。
だがすぐに先生が来て、朝の朝礼を始める。
「はい、それじゃあ全員いますね。今日は人が少ないですが、皆さんどうも体調を崩してしまったようですね。試験が近いからと言って、根の詰めすぎには気をつけてくださいね。それでは今日も頑張ってください」
そう言って先生はさっさと教室から出てしまう。
いや…ちょっと待てよ。
三十人のクラスなのに三分の二しかしかいないんだが。
で、夢の詳細なんだが全くわからん。なんだあれ。
明らかに魔族とか勇者絡みの夢なので本気でシャルやレイヴァーに聞きたいのだが、今日もいる気配がしない。
流石にシャルを呼んでみたのだが応答なし。どうやらあっちも手が離せないらしい。今度こっち側に浮上してきた時に聞くしかないようだ。
で、当たり前といえば当たり前なのだが、当然アーネに何事かと驚かれた。
「暑いとは思ってましたけれど…まさか湯たんぽを隣に入れていたとは思ってもいませんでしたわ」
「誰が湯たんぽだ誰が」
何度か背中の勇者紋が熱を持つことはあったが、シャツが焦げるほどとなると経験したことが無い。一応異常がないかチェックしてもらう。
んでまぁ、背中が水膨れで中々グロい事になっていたらしい。アーネがシャツをめくって「キャッ!」と言ったのが印象的だった。
「で、今回はなんでそうなりましたの?」
もう既にこの程度のことでは驚かなくなったアーネに、俺にもわからんと返してふと考える。
そう言えば、前にシエルと二人きりになった時、突然背中が熱を持ったことがあった。あの時も結局原因は分からなかったな。
そもそもこの紋は勇者である証であり、力の源。なら、反応している可能性があるのは魔族?確かにシエルも半分は魔族だし、反応してもおかしくはないが…こんなに強力に反応するのはおかしい気がする。
なら有り得そうなのは…別の魔族がこの学校に潜んでいる?それもこの反応の仕方からして、かなりの大物…もしかして三大魔侯クラス?
「ま、考えてても仕方ない。行こうぜ」
アーネにそう言い、部屋を出てふと考える。
また週が一巡し、今日は月曜。試験まであと何日か指折り数える…までもなく試験は金曜だった。やべ。何も解決してない。
食堂で朝食をとり、学校へ行くと既に何人か教室に来ていた。
「ん?珍しいな…」
ユーリアがまだ来ていない。いつもなら俺達より先に来ているのだが…そういう日もあるか。
だがすぐに先生が来て、朝の朝礼を始める。
「はい、それじゃあ全員いますね。今日は人が少ないですが、皆さんどうも体調を崩してしまったようですね。試験が近いからと言って、根の詰めすぎには気をつけてくださいね。それでは今日も頑張ってください」
そう言って先生はさっさと教室から出てしまう。
いや…ちょっと待てよ。
三十人のクラスなのに三分の二しかしかいないんだが。
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