大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ

鮭とば

文字の大きさ
上 下
294 / 2,022
本編

夕食と理由

しおりを挟む
結局、俺だけクードラル先生からメチャクチャ叱られた。解せぬ。
んで、罰として鵺達の死骸の片付けさせられて、終わった頃には夕方。晩飯に丁度いい時間になってた。
俺一人じゃ終わらなかっただろうけど、班のみんなが手伝ってくれてなんとか終わった感じかな。
んで、みんなで飯食ってた時にあの女子(もう名前忘れた)がなんで怯えてたのかやっとわかった。
「え?ごめん、もっかい言ってくれる?」
リーザに聞き返す。
「だから、アンタの目ン玉が赤くなってたんだってば」
「マジ?」
と聞く俺に。
「マジ」「マジだよ」「マジですわ」「ホントです!」
と帰ってくる返事。
全員に言われちゃ認めないわけにゃいかないよなぁ…。
「まさか、また無意識でしたの?」
「まぁな」
さっぱり気づかんだ。
「《煌覇こうは》を撃って近づいて話し始めた時はうっすら赤いかな?ってぐらいだったんだけど、最後には赤色っていうか…もっと鮮やかで引き込まれるような赤色で…まさに《緋眼》だったよ。あれ、迫力あるんだよね」
ふーむ、こっちは全く気づいてなかったんだがな。
どうだったかシャルに聞こうかと思ったが、シャルは今いないっぽいから聞けないか。
「しかも殺気?を撒き散らしながら来てるからさ、おっかないなんてもんじゃなかったよ」
「あぁ、それは意識してたから問題ないな」
「問題ないわけないでしょ!!私達、気絶するかと思ったよ!!」
……うーん。
「そんなに強かったか?」
ナナキと森にいた時は片方が殺気出してもう片方が完全に気配を消した後、殺気出してる方が消してる方に追い込むようにして追い込むこともあったしな。
そんな訳で割りと簡単に出し入れしてたが、出す時は全力だった。
…あれ?てことは。
「もしかして俺、その手の気配、コントロールが下手?」
「コントロールが下手って言うより、してないって感じだったね」
森では俺とナナキ、あとは人形だけだったからなぁ…ナナキからしたら俺の殺気なんて殺気(笑)だったんだろうなぁ…。そんなの、一回も言われたことねぇや。
「わ、私、死んじゃうのかと思いました…」
「そりゃ…スマン」
クアイちゃん、頼むから思い出して涙目すんのやめてくれ…なんか凄くいたたまれないから…。
「たしか、パーティの時も一瞬だけなかったっけ?…あれももしかして?」
「…あー」
あったっけ?あったな。パーティしてるド真ん中に学校長発見した時か。
あん時はアーネ見つけてすぐに止まったけど。
まぁ、事実には違いない。
「うん、多分俺」
「馬鹿ですの!?なんで殺気なんて撒き散らしてるんですの!?」
アーネが顔を真っ赤にして怒り出した。
「えーっと…」
まさか『アーネの捜索打ち切ったケバいババァが気に食わなかった』、とは言えないよなぁ…。
「じゃあレィアさん、逆になんですぐに止めたの?」
あぁ、それなら簡単に答えられるな。
「アーネがそこにいてくれたから、だな」
途端、アーネは更に顔を赤くして。
「馬鹿ですの!?なんで殺気をすぐに止めたんですの!?」
と。
いや、じゃあどうしろと。
しおりを挟む
1 / 2

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

種族統合 ~宝玉編~

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:481

まほカン

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:32

【完結】辺境の魔法使い この世界に翻弄される

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:94

特に呼ばれた記憶は無いが、異世界に来てサーセン。

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:85pt お気に入り:666

処理中です...