大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ

鮭とば

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本編

挑戦者と三年生

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「え、嘘?今日の挑戦者零人?流石にそれは少ない…と言うかいないのは異常じゃないか?」
「だよなぁ…」
二日目の夕飯時、今日は俺とアーネ、そして昨日いなかったクアイちゃん、リーザ、ユーリアが一緒のテーブルで食べる事となった。
ちなみにラウクムくんは何処かへ行ってしまった。今はいないが、後から合流するとか言ってたから、すぐ終わる用事なんだとは思うけど。
「朝の放送で聞いたが、昨日で十八人と勝負して勝ったんだろう?この学校の生徒数を考えると、今日はもっと増えてもおかしくないのになぁ…」
ちなみにこの学校の生徒数、一年生の数は、旧一年をと合わせて六十人、二年は新二年が三十人と旧二年が二十人で五十人、三年生が一クラスにまとめられていて、十五人。
全部合計して、生徒は百二十五人。
二つ名を持っているのが六人と、候補の俺、昨日倒した十八人を引いても…おぉ、ちょうど百人か。
いくら、全員が全員挑んでくる訳ではないにしろ、流石に二日目に挑戦者がいないのはおかしい。
「ついでに、三年生の先輩は一人も戦ってないから、どう考えても何かある、としか思えないんだよなぁ…」
現在、二つ名持ちの三年生は四名。あ、これは《不動荒野》が二人だとカウントして、だな。
つまり、三年生に二つ名持ちが三人、二年生に二つ名持ちが二人いるって事だ。
三年生も二つ名が欲しいだろうから、正直今日は四、五人の三年生と戦うことも考えてたんだが…なんか拍子抜けしたな。
「それは、単に面子の問題じゃない?」
ずっと静かにしていたリーザが口を挟んだ。
「どういう事だ?」
「この学校のトップは、先生達は当然、あとは生徒会とか二つ名持ちを除いたら、実質三年生なんでしょ?それで、学年が下に行けば下に行くほど、なんて言うか…スクールカースト?って言うか地位は下なんでしょ?なら、一番下の一年生に挑戦して、ボロ勝ちするのは外聞が悪いから戦えない。それでもって仮に、万が一負けた場合、恥をかいたなんてもんじゃないでしょ」
あぁ、そういう事か。
実感した事はなかったが、こういう所で出てくるのな。
「なら、どうやって三年生は参戦する気なんだよ」
「うーん。多分、」
「あぁ、それはだね」
ふと、後ろを見ると、ラウクムくんが食堂に入ってきた。
「ようラウクム。用事ってのは何だったんだ?」
「うん、それはまた後から言うけど、それは単純。二年生に先に取らせて、それを三年生が取るんだよ」
なるほど、そうすれば外聞もそこまで悪くならない、と言うか仕方ないとされるのだろうか。
「あぁそうだ。レィアさん」
「あん?なんだ?」
「これが終わったら、後からレィアさんの部屋で集会開かない?」
「別に構わねぇけど…」
なんでまた急に?
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