大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ

鮭とば

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本編

発見とメンバー

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…場所、聞いときゃよかったな…。
ただ今、学校の中で先生を探してそろそろ一時間。
作りは単純だけど、馬鹿みたいに広いこの学校、どうやらさっきから何回か先生とすれ違いも起きてるらしく、中々見つからない。
「お、レィア、お前何して」
「見つけたァ!」
「おぶっふ!」
ありゃ、つい殴ってしまった。
「ふむ、殴ってから気づいたけど、こりゃオードラル先生か」
「殴る前に確認しろ!」
…それってつまり、確認とれたら殴っていいんだな?
話を戻そう。
「で、何用?ラウクムから先生達が俺を探してるって話聞いたんだけど」
「いてて…鼻血とか出てねぇよな?…あぁ、それか?よし、一旦職員室来い」
鼻血、出てるけど黙っとくか。
………。
……。
…。
で、職員室。
「ふぅ、お前ら、ついこないだ欠員が出たよな?」
「…あぁ、ナタリか。それがどうした?」
ちょいと言葉が刺々しくなってしまったが、まぁ仕方ないだろう。
まだ塞ぎきったとはいえない傷口を抉られちゃあな。
「ほれ」
ポイと投げ渡されたのは生徒証サイズのカード×四枚。
なんぞこれ?
「…使い方知らんのか?それに魔力を通せば使えるから。簡単だろ?」
うん、その『魔力を通す』ことが俺にとっちゃクソ難しいんだが。
まぁ、幸いにも、軽く指切って血を少しつけたら起動してくれた。
ヴん、と言う独特の音と共に出てきたのは、人。
「にょわっ!」
「ブハハハハハハッ!おま、お前、『にょわっ!』って!ハハハハハッ!」
よし、後からテメェはまた殴っとくわ。
「ナニコレ?」
立体映像ホログラムだよ。要は単なる絵の進化したモンだ。クククっ」
まだ笑うか。
起動した一枚は、少女の姿を出して、ゆっくりと回転している。
横に文字が書いてある。えーっと…『ティルスーナ・シュキ、身長百六十三、体重…』おっと、これ以上は女性に失礼か?
とりあえずまぁ、名前、身長、体重、歳、主要武器メインウェポン、予測されるスキルが書いてある。
「ふむ、俺の好みじゃないな」
「いや、テメェの好みを知りてぇ訳じゃねぇんだよ。どうだ?」
「どうだ?って何がだよ。あぁ確かに顔もいいし、身長もほぼ俺と同じだ、見た感じ清楚そうだが、いかんせん胸が大きすぎるな。こんなのじゃ俺の好みにゃ程遠い」
「いや、だからちげぇよ」
…わかってたけどさ。
「班の欠員したメンバー、その代わり、だろ?」
「なんだ、わかってんじゃねぇか」
茶化すんじゃねぇ、とか言って先生は椅子にどっかりと腰を下ろした。
…さて、どうしたもんか。
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