伊号式潜水艦。

ゆみすけ

文字の大きさ
上 下
251 / 253
これが、本当にお茶を濁すということなんだな・・・

甲乙つけがたし、だってさ!

しおりを挟む
 海面から、ロケット魚雷が飛び出した。
そして・・・あっという間に・・・「あっ!」・・・上空へ・・・
 そして、遥か彼方へと・・・見上げるほど上空へ上がり・・・やがて、止まって・・・
「おい、落ちてくるぞ。」「いかん。」「逃げろっ!」
 試射現場はてんやわんやだ。
パイプ椅子が転がり・・・アクリルの防弾ガラスが倒れる。
 そして、見物人が散開した・・・と、同時にロケット魚雷は戦車模型にぶち当たったのだ。
そして、派手に爆発したのである。
 もちろん、映画の撮影用の戦車模型は・・・転がって・・・腹を出して・・・ひっくり返っていた。
現場は噴煙で・・・息ができないほどの煙幕というか・・・爆発の煙が・・・
 「うわぁ、なんなんだ!」
「どうなってるんだ。」
 なかなか、爆発の噴煙がおさまらない。
どうやら、炸薬を減らしてのだが・・・替わりに入れたモノが問題だったようだ。
 「いったい、何を炸薬に混ぜたんだ。」と、技官がブチ切れてるようだ!
「開発者は、どこだっ!」と、統括参謀が・・・
 そのころには、ヤバいと思った海軍呉工廠の技師らは・・・すでに、トンズラである。
あとは、海軍呉工廠の技官が・・・統括参謀へ言い訳である。
 そして、映画会社から・・・無理を言って借りてきた陸軍の大阪工廠の技官は・・・
転がってる戦車模型を・・・なんとか、元に戻そうと・・・あたふたと・・・
 しかし、すでにお寿司のようである。

 「いいですか。」「うむ。」
「だいたい、無理があったんですよ。」
 「いくら、炸薬を減らしても・・・爆弾は爆弾なんですから・・・」
「それに、ハナっから内地での試射は場所がなかったんですよ。」
 「それを、無理にやろうとするから・・・」
「住民を多量に避難させて、住宅保証を付けてやれば・・・」
 「それは、わかるが・・・予算が・・・」
「ふたこと目には、予算予算と・・・」
 「君の、いいたいことはわかるよ。」
「そして、この始末はどうするんですか?」
 統括参謀が責任者として・・・追及の渦の中だ。
「映画会社からは・・・文句を言われるし・・・」
 「軍の立場が・・・」
日本軍は、日露戦争と第一次大戦の戦勝国だが・・・それは、日英軍事同盟があるからである。
 現在の日米安保と同じ立ち位置なのだ。(自衛隊は米軍の部下同然なのである。)
それで、軍は・・・どうしても引け目があるのだ。
 虎の威を借りるキツネの立ち位置である。
大英帝国は世界に冠たる一大勢力なのだ。
 その部下、丸出しの日本軍なのである。
なんせ、日本の領土で増えたのは台湾と南カラフトくらいだからだ。
 あとは、南洋諸島だが・・・こんなものは数には入らない・・・
シナや半島は無法地帯であり、日本海で海軍がシナや半島からの密入国者らを防いでいたのだ。
 シナや半島には、アヘンという麻薬が蔓延して・・・バイオハザード並みの無法地帯なのである。
シナには軍閥がはびこり・・・互いに勢力争いを半島を巻き込んで・・・盛大な花火が炸裂していたのである。
 それで、負けた難民がフネで日本海を渡ってくるのだが・・・
日本に彼らを養う義理は無いのである。
 それに、スパイの可能性もあるのだ。
全員に故郷へ還ってもらうのだ。
 それでも・・・密入国するヤカラは殲滅しかない。
サメのエサになってもらうのである。
 日本に疫病や感染症を持ち込ませないためでのあるのだ。
警告しても・・・入ってくるヤツに、情けはイラネーのである。

 話を戻そう・・・
「それで、どうなってんですか。」と、陸軍工廠の技師が聞く。
 「いや、現場はとても勝敗を決めるほどではない。」
「ケガ人がでなかったのが幸いなのだ。」と、統括参謀が苦言だ。
 「それに、もう試射はやらなくていいそうだ。」
「えっ、何でですか?」
 「ふむ。」「それは、英国派遣軍の暗号電文で報告が入っているからだ。」
「えっ、本当ですか?」
 「今朝、入電してのだよ。」
「それによると・・・まさか、マジかよ・・・」と、参謀が・・・信じられないとの顔だ。
 「なんと、ドイツ正規戦車のⅣ号を100両ほど殲滅しただってーーーーーーっ。」
ウソだろって顔の技師らだ。
 「まさか、それは盛すぎなんじゃあ。」
「いくらなんでも、それは無いだろう。」
 「あの、天下のドイツ陸軍だろう。」
誰も、信じようとはしなかったのだ。
 それほど、無双ドイツ陸軍の伝説は生きているのだ。
現場を見ていない、内地の技師らは・・・誰一人、その話は信じなかったのだ。
 終戦間際の大本営発表並みに、誰も信用しなかったのである。
現在のシナ政府の統計発表と同じだ。
 鉛筆なめなめの妄想数値であるからだ。
先月より落ちたら・・・地方の委員長が粛清されるからだ。
 負けたら、司令官の首がマジでチョンパのロシアと同じである。
大陸のロシアとシナ共産党と半島は・・・一切関わらないに尽きるのだ。

 「それでは、あの空中魚雷が役に立ったのですね。」
「そういうことだな。」
 「では、追加注文が・・・」
「いや、来てない。」
 「えっ、決戦兵器じゃないですか。」
「それがだ、ハーグ陸戦条約に抵触するかも・・・らしいのだ。」
 「えっ、でも毒ガスでもないし・・・」(毒ガスは禁止されている。)
「君のいいたいことはわかる。」
 「じゃあ。」
「いいか、敵の殲滅はいいんだが・・・殺し方がえげつないらしい。」
 「そんな、殺し方なぞ・・・なんでもいいじゃありませんか。」
「いや、仮にも大英帝国だ。」
 「紳士的な兵器じゃないと・・・」
「兵器に紳士的も何も、ありませんよ。」
 「うむ、君の言いたいことはわかるんだが・・・」
困った、統括参謀である。
 
 つまり、兵器に人道的な要素を盛り込まねばならないということなのだ。
対人地雷の禁止や生物兵器の禁止なのがあるのだ。(ロシアはイルカ爆弾を育てた事実があるのだ。)
 それでも、守らない国は多いのだが・・・大英帝国は大女王様が厳命で陸戦条約は守るようにである。
もちろん、同盟国の日本も当然、守ることに・・・
 周りの国(ロシア・シナ・半島)は、陸戦条約なぞ守らない国ばかりなんだが・・・


 

 
 

 


 
 
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

大東亜戦争を回避する方法

ゆみすけ
歴史・時代
 大東亜戦争よ有利にの2期創作のつもりです。 時代は昭和20年ころです。 開戦を回避してからのラノベです。

信忠 ~“奇妙”と呼ばれた男~

佐倉伸哉
歴史・時代
 その男は、幼名を“奇妙丸”という。人の名前につけるような単語ではないが、名付けた父親が父親だけに仕方がないと思われた。  父親の名前は、織田信長。その男の名は――織田信忠。  稀代の英邁を父に持ち、その父から『天下の儀も御与奪なさるべき旨』と認められた。しかし、彼は父と同じ日に命を落としてしまう。  明智勢が本能寺に殺到し、信忠は京から脱出する事も可能だった。それなのに、どうして彼はそれを選ばなかったのか? その決断の裏には、彼の辿って来た道が関係していた――。  ◇この作品は『小説家になろう(https://ncode.syosetu.com/n9394ie/)』『カクヨム(https://kakuyomu.jp/works/16818093085367901420)』でも同時掲載しています◇

日は沈まず

ミリタリー好きの人
歴史・時代
1929年世界恐慌により大日本帝國も含め世界は大恐慌に陥る。これに対し大日本帝國は満州事変で満州を勢力圏に置き、積極的に工場や造船所などを建造し、経済再建と大幅な軍備拡張に成功する。そして1937年大日本帝國は志那事変をきっかけに戦争の道に走っていくことになる。当初、帝國軍は順調に進撃していたが、英米の援蔣ルートによる援助と和平の断念により戦争は泥沼化していくことになった。さらに1941年には英米とも戦争は避けられなくなっていた・・・あくまでも趣味の範囲での制作です。なので文章がおかしい場合もあります。 また参考資料も乏しいので設定がおかしい場合がありますがご了承ください。また、おかしな部分を次々に直していくので最初見た時から内容がかなり変わっている場合がありますので何か前の話と一致していないところがあった場合前の話を見直して見てください。おかしなところがあったら感想でお伝えしてもらえると幸いです。表紙は自作です。

狩野岑信 元禄二刀流絵巻

仁獅寺永雪
歴史・時代
 狩野岑信は、江戸中期の幕府御用絵師である。竹川町狩野家の次男に生まれながら、特に分家を許された上、父や兄を差し置いて江戸画壇の頂点となる狩野派総上席の地位を与えられた。さらに、狩野派最初の奥絵師ともなった。  特筆すべき代表作もないことから、従来、時の将軍に気に入られて出世しただけの男と見られてきた。  しかし、彼は、主君が将軍になったその年に死んでいるのである。これはどういうことなのか。  彼の特異な点は、「松本友盛」という主君から賜った別名(むしろ本名)があったことだ。この名前で、土圭之間詰め番士という武官職をも務めていた。  舞台は、赤穂事件のあった元禄時代、生類憐れみの令に支配された江戸の町。主人公は、様々な歴史上の事件や人物とも関りながら成長して行く。  これは、絵師と武士、二つの名前と二つの役職を持ち、張り巡らされた陰謀から主君を守り、遂に六代将軍に押し上げた謎の男・狩野岑信の一生を読み解く物語である。  投稿二作目、最後までお楽しみいただければ幸いです。

戦争はただ冷酷に

航空戦艦信濃
歴史・時代
 1900年代、日露戦争の英雄達によって帝国陸海軍の教育は大きな変革を遂げた。戦術だけでなく戦略的な視点で、すべては偉大なる皇国の為に、徹底的に敵を叩き潰すための教育が行われた。その為なら、武士道を捨てることだって厭わない…  1931年、満州の荒野からこの教育の成果が世界に示される。

B29を撃墜する方法。

ゆみすけ
歴史・時代
 いかに、空の要塞を撃ち落とすか、これは、帝都防空隊の血と汗の物語である。

曹操桜【曹操孟徳の伝記 彼はなぜ天下を統一できなかったのか】

みらいつりびと
歴史・時代
赤壁の戦いには謎があります。 曹操軍は、周瑜率いる孫権軍の火攻めにより、大敗北を喫したとされています。 しかし、曹操はおろか、主な武将は誰も死んでいません。どうして? これを解き明かす新釈三国志をめざして、筆を執りました。 曹操の徐州大虐殺、官渡の捕虜虐殺についても考察します。 劉備は流浪しつづけたのに、なぜ関羽と張飛は離れなかったのか。 呂布と孫堅はどちらの方が強かったのか。 荀彧、荀攸、陳宮、程昱、郭嘉、賈詡、司馬懿はどのような軍師だったのか。 そんな謎について考えながら描いた物語です。 主人公は曹操孟徳。全46話。

朱元璋

片山洋一
歴史・時代
明を建国した太祖洪武帝・朱元璋と、その妻・馬皇后の物語。 紅巾の乱から始まる動乱の中、朱元璋と馬皇后・鈴陶の波乱に満ちた物語。全二十話。

処理中です...