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ソ連軍の整備士。
同士、イワンスキー
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「まだ、整備は完全ではないのか。」「ハイ。」「もう、半月だぞ。」「エンジンからのオイル漏れが止まりません。」「わかった、しかし司令は、いつまで待ってくれるかな。」「・・・・」 格納庫から副官が文句を言いながら立ち去った。
ここは、シベリア基地の格納庫だ。 飛行機、いや戦闘機を雪や雨から守るところである。 そして、機体の整備もである。
「ふん、だいたいオレ達は空冷エンジンの整備士だ。」「そうだ、そうだ。」「空冷エンジンと水冷エンジンは別物といっても、幹部はわかってくれないからな。」「そうだ、そうだ。」「飛行機は皆、同じだと思ってやがるんだ。」 「くそっ。」と、整備士のイワンスキーはスパナを床に放り出した。 いくら、液冷エンジンのボルトを締めてもオイル漏れが治らないからだ。 あまり、強く締め付けると、ボルト自体が折れてしまうから、加減をするんだが・・・なかなかである。 決まった力で締め詰めないとダメなのだが・・・ここには、空冷エンジンの整備士しかいないのだ。 液冷エンジンの整備経験者が派遣されてこないのである。 誰も、好き好んで、シベリア基地なぞへ赴任なぞ希望しないのだ。 液冷エンジンの整備士が更迭されてくれば・・・
しかし、対ドイツ戦で新型ツポレフは活躍してるのだ。 それで、当然に専門の整備士は引っ張りだこなのである。 新型ツポレフも対ドイツ戦で、いい勝負なのである。
「くそっ、なかなか水冷の液漏れが・・・」「だいたい、濃すぎるんだよ。」と、水冷用の不凍液を・・・・
普通の水を水冷に使うと、夜には気温が下がり・・・ここは、シベリアだ。 エンジンが壊れてしまう。
それで、気温が下がっても凍らない不凍液を使うんだが・・・薄いと凍ってしまうから、水に混ぜる割合が多いのだ。 それで、今度は、エンジンが掛かったら始めはいいんだが、離陸するために最大の出力だと・・・過熱で問題が発生するのだ。 不凍液がヘドロ状になりエンジンが詰まるのだ・・・・
「ここは、モスクワじゃないんだ。」「問題は、シベリアにあった不凍液がないことだ。」と、イワンスキーがつぶやく。
空冷エンジンなら、こんな苦労はしなくて済むのだ。 整備不良で墜落とわかれば、収容所送りは間違いない。
せっかく、ここで止まったのだ、収容所へは行きたくないのだ。
「せめて、もう少し暖かくなれば・・・」と、思うだけで、言い出せないのであった。
複雑すぎる液冷エンジンに苦労する、イワンスキーなどの空冷エンジンの整備士連中であったのだ。
(これはラノベであり、ウソや妄想の話も多いのだ。)
そして、満州国とソ連の国境を偵察する偵察用の軽戦車である。
攻撃型の戦車とは重さも速度も違いがあるのである。 軽戦車というから、装甲は薄いのだ。 戦車砲も口径が45口径と攻撃型の半分ほどである。 そして、無線機は高出力の偵察用が積まれているのだ。
アンテナも遠距離用である。 旗竿を建てて、遠距離の駐屯地まで電波が届くのである。
「うむ、いまのところ、ヤツらの監視所に動きはなさそうだな。」と、双眼鏡から眼を離す、佐々車長だ。
「いまのところ、動きなしだ。」「了解です、暗号で送ります。」「うむ。」
「イマサラデスワネウンコマンコラララ。」と、電信器をトンツーだ。
エニグマなどの高度な暗号装置は、まだまだである。 乱数表で文を組み立てる簡単なものである。
「司令、偵察隊からです。」「そうか。」と、解読した文を受け取る。
「え、え、と、なになに、イマノトコロ・ウゴキナシか。」「嵐の前の静けさじゃないといいんだが・・・」
と、満州国の戦車隊駐屯地の本郷司令であった。
「行ったか。」「え、え、エテ公は立ち去りました。」「うむ、では、連絡員を出せ。」「わかりました、同士。」「うむ。」 ソ連側の河岸の見張り所より、犬ソリが・・・まだ、夜間は凍るので馬は使えない。
「早くしろっ、ワン公めっ。」と、ムチでワン公を叩く。 でないと、進まないからだ。
「はやく、馬が使えないかな。」と、偵察員のスルベンスキーはボヤいた。
まあ、犬ソリは犬の数が多いから、馬より始末がわるいのだ。
12匹のワン公が曳くのだ。 馬なら、1頭でいいのだが・・・
黄色い猿の偵察戦車が見回りの時間を記録して連絡するのだ。
日本人は規則や時間に五月蠅いらしいのだ。 偵察時間をずらしてるようだが、自然と決まってしまうのである。
それで、自然と日本軍の動きが把握できるのである。
やっと、シベリア基地のイワン司令官も、それなりに司令官らしくなってきたようである。
シナには、相手を知り、己を知れば100戦危うからずというコトワザがあるらしい。
「くそっ、もう少し速く走らんか。」と、ワン公の背中にムチを叩き込むスルベンスキーであった。
「見張り所から黄色い猿どもの時間割が届きました。」「うむ、見せてみろ。」
「なるほど、ヤツらはマジで規則正しいんだな。」と、感心するイワン司令だ。
「シナ人や鮮人、とは別物だな。」「負け続けるのが納得だな。」と、感心しきりのイワン司令である。
「しかし、今度は、卑怯な待ち伏せは外してやるぞ。」と、参謀らと作戦を練る。
「ここは、ヤツらの裏をかくのですぞ。」「うむ。」「奴らの動きは把握できましたぞ。」「そうだな。」「なら、ここは10機の戦闘機と10両の新型戦車で、連携攻撃しかありませんぞ。」「うむ、そうだな。」
そうだな、しかいわん、イワン司令だ。
「イワン司令、ご決断を。」と、詰め寄る参謀連中だ。
「よし、ここは一気に攻勢をかけるぞ。」と、イワンが決断した。
「今度こそ、勝利だ。」と、気勢をあげるソ連軍シベリア基地である。
ここは、シベリア基地の格納庫だ。 飛行機、いや戦闘機を雪や雨から守るところである。 そして、機体の整備もである。
「ふん、だいたいオレ達は空冷エンジンの整備士だ。」「そうだ、そうだ。」「空冷エンジンと水冷エンジンは別物といっても、幹部はわかってくれないからな。」「そうだ、そうだ。」「飛行機は皆、同じだと思ってやがるんだ。」 「くそっ。」と、整備士のイワンスキーはスパナを床に放り出した。 いくら、液冷エンジンのボルトを締めてもオイル漏れが治らないからだ。 あまり、強く締め付けると、ボルト自体が折れてしまうから、加減をするんだが・・・なかなかである。 決まった力で締め詰めないとダメなのだが・・・ここには、空冷エンジンの整備士しかいないのだ。 液冷エンジンの整備経験者が派遣されてこないのである。 誰も、好き好んで、シベリア基地なぞへ赴任なぞ希望しないのだ。 液冷エンジンの整備士が更迭されてくれば・・・
しかし、対ドイツ戦で新型ツポレフは活躍してるのだ。 それで、当然に専門の整備士は引っ張りだこなのである。 新型ツポレフも対ドイツ戦で、いい勝負なのである。
「くそっ、なかなか水冷の液漏れが・・・」「だいたい、濃すぎるんだよ。」と、水冷用の不凍液を・・・・
普通の水を水冷に使うと、夜には気温が下がり・・・ここは、シベリアだ。 エンジンが壊れてしまう。
それで、気温が下がっても凍らない不凍液を使うんだが・・・薄いと凍ってしまうから、水に混ぜる割合が多いのだ。 それで、今度は、エンジンが掛かったら始めはいいんだが、離陸するために最大の出力だと・・・過熱で問題が発生するのだ。 不凍液がヘドロ状になりエンジンが詰まるのだ・・・・
「ここは、モスクワじゃないんだ。」「問題は、シベリアにあった不凍液がないことだ。」と、イワンスキーがつぶやく。
空冷エンジンなら、こんな苦労はしなくて済むのだ。 整備不良で墜落とわかれば、収容所送りは間違いない。
せっかく、ここで止まったのだ、収容所へは行きたくないのだ。
「せめて、もう少し暖かくなれば・・・」と、思うだけで、言い出せないのであった。
複雑すぎる液冷エンジンに苦労する、イワンスキーなどの空冷エンジンの整備士連中であったのだ。
(これはラノベであり、ウソや妄想の話も多いのだ。)
そして、満州国とソ連の国境を偵察する偵察用の軽戦車である。
攻撃型の戦車とは重さも速度も違いがあるのである。 軽戦車というから、装甲は薄いのだ。 戦車砲も口径が45口径と攻撃型の半分ほどである。 そして、無線機は高出力の偵察用が積まれているのだ。
アンテナも遠距離用である。 旗竿を建てて、遠距離の駐屯地まで電波が届くのである。
「うむ、いまのところ、ヤツらの監視所に動きはなさそうだな。」と、双眼鏡から眼を離す、佐々車長だ。
「いまのところ、動きなしだ。」「了解です、暗号で送ります。」「うむ。」
「イマサラデスワネウンコマンコラララ。」と、電信器をトンツーだ。
エニグマなどの高度な暗号装置は、まだまだである。 乱数表で文を組み立てる簡単なものである。
「司令、偵察隊からです。」「そうか。」と、解読した文を受け取る。
「え、え、と、なになに、イマノトコロ・ウゴキナシか。」「嵐の前の静けさじゃないといいんだが・・・」
と、満州国の戦車隊駐屯地の本郷司令であった。
「行ったか。」「え、え、エテ公は立ち去りました。」「うむ、では、連絡員を出せ。」「わかりました、同士。」「うむ。」 ソ連側の河岸の見張り所より、犬ソリが・・・まだ、夜間は凍るので馬は使えない。
「早くしろっ、ワン公めっ。」と、ムチでワン公を叩く。 でないと、進まないからだ。
「はやく、馬が使えないかな。」と、偵察員のスルベンスキーはボヤいた。
まあ、犬ソリは犬の数が多いから、馬より始末がわるいのだ。
12匹のワン公が曳くのだ。 馬なら、1頭でいいのだが・・・
黄色い猿の偵察戦車が見回りの時間を記録して連絡するのだ。
日本人は規則や時間に五月蠅いらしいのだ。 偵察時間をずらしてるようだが、自然と決まってしまうのである。
それで、自然と日本軍の動きが把握できるのである。
やっと、シベリア基地のイワン司令官も、それなりに司令官らしくなってきたようである。
シナには、相手を知り、己を知れば100戦危うからずというコトワザがあるらしい。
「くそっ、もう少し速く走らんか。」と、ワン公の背中にムチを叩き込むスルベンスキーであった。
「見張り所から黄色い猿どもの時間割が届きました。」「うむ、見せてみろ。」
「なるほど、ヤツらはマジで規則正しいんだな。」と、感心するイワン司令だ。
「シナ人や鮮人、とは別物だな。」「負け続けるのが納得だな。」と、感心しきりのイワン司令である。
「しかし、今度は、卑怯な待ち伏せは外してやるぞ。」と、参謀らと作戦を練る。
「ここは、ヤツらの裏をかくのですぞ。」「うむ。」「奴らの動きは把握できましたぞ。」「そうだな。」「なら、ここは10機の戦闘機と10両の新型戦車で、連携攻撃しかありませんぞ。」「うむ、そうだな。」
そうだな、しかいわん、イワン司令だ。
「イワン司令、ご決断を。」と、詰め寄る参謀連中だ。
「よし、ここは一気に攻勢をかけるぞ。」と、イワンが決断した。
「今度こそ、勝利だ。」と、気勢をあげるソ連軍シベリア基地である。
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