大東亜戦争を有利に

ゆみすけ

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独逸帝国の新型

脅威の戦闘機の欠点

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 ここは、ユンケーヌ社の技術開発部である。 技師が操縦者の緊急座席の設計をしていた。 「くそっ、ダメだ。」 設計図を破り捨てる。 床にはボツの紙くずがヤマモリである。 彼は、日本が米国に輸出しているファルコンの米国での宣伝映画を見て、おどろく。 操縦者は機体が墜落するとき、脱出するのだが、それが座席ごと機体から飛び出す。 そして、座席に救命ボートからビーコン無線機から非常食まで装備されているらしい。 いままで、墜落する機体からは、操縦者は座席ベルトをはずして、機体の風防をはずして、自ら飛び出していた。 その訓練もやるのだ。 だが、間に合わずに、機体と共に墜落の件数も少なくない。 それに現在、製造している新型戦闘機は後ろにもプロペラがあるのだ。 機体から飛び出すとき、後ろのペラに操縦者がミンチになってしまうのだ。 それで、米国の宣伝映画を闇市で手にいれて、参考にしているのだ。 しかし、わからなかった。 飛び出す方法は火薬やバネで作れる。 しかし、時間がズレたり、方向がマズい。 つまり、機体に安全性に問題があり装備できない。 しかし、上からは、はやくせい、と矢の催促だ。 それに、以前より兵器への要求が人命を重く見ない風潮が出てきた。 攻撃力を重視して、防御力に金をかけなくなった感じなのである。 まあ、技師は政権や政策は関係ないから、なんとなく感じただけだが。 それで、緊急座席は中途半端な段階で、装備されたのだ。 技師は、「とても、安全とは・・・・」 「いいのだ、装備されたことが、重要である。」という幹部。 「ヘタなことを言うとシベリアだぞ。」 と耳元でささやかれた。 ブルッと震えて沈黙した技師であった。 エンジンが串型の双発戦闘機はユンケーヌⅡ型と呼ばれた。 とりあえず、100機の生産が総帥府より指令された。 つまり、1機の輸送機に1機の護衛戦闘機となる。 100機でも実際は手一杯であった。 従業員は24時間体制で造らされた。 まったく、ブラックなユンケーヌであった。 1機の輸送機に1機の護衛では・・・・・だが。 輸送機はグルップであるから、順調に生産が進む。 しかし、大量生産なぞ経験ないユンケーヌでは、粗製乱造となってしまった。 独逸帝国のマイスターの誇りは、数をそろえろの上からのお達しに影をひそめたのである。 これでは、シナと同じだ。 かつてのドイツのマイスターの気骨は影をひそめたのである。 それに、ユンケーヌの技師は、もう一つの欠点を指摘したかった。 それは、プロペラ スピナーから発射される30ミリ機関砲のことだ、なんせ、30ミリだ。 でかい銃弾である。 それで、150発しか銃弾数がないのだ。 連射だと20秒もないのだ。 射撃はダ、ダ、と2発か3発ずつでないと。 あとは、翼に7、7ミリ機銃があるが、これは豆鉄砲である。 装弾数は700発と多いのだが。 どうしてか、それは搭載する燃料が多いからだ。 なんせ、英国遠征である。 英国で、空戦をするわけだ、相手は日本の作ったファルコンである。 空母が独逸帝国に親善訪問したとき、技師も空母に見学に行った。 そこで、ファルコンを見た。 V型12気筒3連ターボの2000馬力エンジンだ。 それに反転プロペラだ。 武装は20ミリバルカンに3000発の銃弾だ。 こちらは、150発、あちらは3000発、これでは撃ちあいにならない。  まあ、空挺隊員が降下できればだ。 その間、防げればいいなんてことか。 もはや大東亜戦争末期の日本軍みたいな、(まだ開戦していないのだが。)数あわせの飛行軍であった。 
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