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亭主の話を聞く
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宿の中は一階が酒場になっていた。
亭主から布を借りて再度濡れた体を拭きながらハルクさんが尋ねる。
「それで、結局さっきの風竜は何だったんです?」
風竜。
どうやらそれがさっき私たちを襲ってきた白い竜の種族名らしい。
亭主が話す。
「……もともと岩竜山脈には火竜が棲んでた。その時は特に問題なかったんだ。連中はあくまで山の中で暮らしてたし、ふもとで暮らす俺たちを襲うようなこともなかった……けど、二か月ぐらい前によそから風竜の群れがやってきて、岩竜山脈に棲みついたんだ。それがよくなかった」
「……縄張り争いですか?」
「そうだ。あんたもさっき言ってたが、竜ってのは縄張り意識が強い。棲み処に他の竜が何十匹もやってきたら争いになる」
溜め息を吐きながら亭主は言葉を続ける。
「最初は小競り合い程度だったが、数日で縄張り争いが激しくなった。別に竜同士が争ってるだけならいいが、火竜と違って風竜はこの町まで下りて人やら家畜やらを襲いやがる。死人は出てないが、それも時間の問題だろうよ」
死人って……
どうやら思った以上に風竜がやってきたことは大きな問題になっているようだ。
「では、さっきのような突発的な雨もその頃からか?」
不意にオズワルドさんがそんなことを言う。
「あ、ああ。そうだな。そうかもしれねえ。あの雨も風竜どもと何か関係があるのか?」
「おそらくだが、火竜の吐く炎と風竜の巻き起こす風がぶつかり、上昇気流を作り出しているんだろう。それが突発的な大雨の原因になっている」
「あの雨もあいつらのせいだったのか……!? あの妙な大雨のせいで、俺たちの畑はいくつも潰されたんだぞ! どこまで俺たちの生活を苦しめれば気が済むんだ……!」
悔しそうな顔をする亭主。
そういえば、ここに来る前に岩竜山脈から何かが爆発するような音が何度も聞こえた。
あれは火竜と風竜がお互いの能力をぶつけ合っている音だったんだろう。
「なあ、あんたら! 頼むよ。風竜どもを何とかしてくれ! このまま怯えながら暮らしていくなんて耐えられねえよ!」
亭主がつらそうな顔でそう叫んだ。
「……冒険者ギルドに依頼なんかは出しましたか?」
「この町に冒険者ギルドはないし、他の町に出したが誰も来てくれなかった。竜相手じゃ仕方ねえけど……もう打てる手がないんだ。さっきの戦いぶりを見るに、あんたらは相当強いんだろう? 謝礼はなんとかする! だから頼む!」
頭を下げられ、ハルクさんは困ったような顔で頬をかいた。
ハルクさんの強さなら、風竜をどうにかすることもできるだろう。
けれどハルクさんにはその理由がない。
ハルクさん個人の動機もなしに頼みを引き受けた実例を作ると、それを知った人たちがハルクさんの力を借りようと押し寄せてくるだろう。
というか実際にそうなったことがある、と以前ハルクさんは遠い目をしながら話してくれた。
十分な依頼料が支払われるならともかく、今回はそういう感じの話でもない。
とはいえハルクさんの性格を考えると、この町の人を助けたいとも思っているような気がする。必要なのは後押しだ。
ハルクさんが個人的にその依頼を受けようと思えるような理由があれば丸く収まる。
……なんて私が考えていると、のっしのっしと足音が聞こえてきた。
『ガウ』
「りゅ、竜!?」
「シャン!? どうしてここに!?」
宿の中にシャンが入ってきたのだ。
口でドアノブを回して扉を開けたんだろうか。器用なことするなあ……
亭主が驚く中シャンは私のところに歩いてくると、私の服の袖を加えて引っ張った。
私をこの場所から連れ出そうとするような仕草だ。
『クルッ、ガルーッ!』
シャンと一緒に入ってきたのか、さっき助けた小竜まで私の靴に噛みついて外に引っ張ろうとしてくる。
「シャンたちはセルビアに何か伝えたいことがあるみたいだね」
「見たとこ外に連れ出そうとしてるみたいだけど……」
ハルクさんとレベッカが困惑したように言う。
私はシャンに尋ねてみる。
「私を連れて行きたいところがあるんですか?」
『ガルウ』
シャンは窓の外にそびえる岩竜山脈に視線を向けた。
「岩竜山脈に?」
『ガウ』
「でも、私は風竜をどうこうなんてできませんよ。シャンが故郷の仲間を心配する気持ちはわかりますけど……」
『ガウ、ガウ』
「え? 違うんですか?」
シャンは私の言葉を肯定するように頷いてから、再度服の袖を引いた。
シャンは乱暴だけどとても賢いので、ここで意味もなく私を連れ出そうなんて考えたりはしないだろう。
私たちが亭主から話を聞いている間は厩舎で小竜と一緒だったはずだから、そこで何か私が必要になるようなことを聞いたとか?
何だかわからないけど、確かなのはシャンが私の力を必要としているということだ。
「わかりました。行きます」
私が頷くと、シャンは満足そうにフスーと鼻を鳴らした。
「え? じょ、嬢ちゃん。あんたが山に行くつもりなのか!?」
「はい。シャンがそうしてほしそうなので」
シャンには今までさんざん乗せてもらっているし、頼み事ぐらい聞くべきだろう。
「あ、でも、これはあくまで私の個人的な行動なので、ハルクさんたちは付き合わなくても――」
「そういうわけにはいかないよ。火竜はともかく、風竜に襲われた時に困るでしょ? 僕も行くよ」
そう言ったハルクさんは若干ほっとしていたような気がする。
やっぱり心のどこかでは亭主の頼みを聞く大義名分が欲しかったのかもしれない。
「二人が行くならあたしも行くか! ……風竜の爪、いい切れ味のナイフとか作れそうだし」
「もともと俺が乗る竜を捕獲するために山に入る必要はあった。俺も同行する」
レベッカとオズワルドさんもそう言ってくれる。
「ほ、本当か」
期待に目を輝かせる亭主にオズワルドさんがぼそりと言う。
「……俺たちはあくまで個人的な理由で山に入る。風竜をどうこうする義理はない」
「う……そ、そうだよな。すまねえ」
「だが、途中で襲われた場合は返り討ちにすることになるだろう。その結果、風竜たちは山から出ていくかもしれないな。そうなれば幸運、ぐらいに考えておけ。……心配せずともこちらにはお人好しが二人もいる。悪いことにはならんだろう」
「お、おう……?」
オズワルドさんの言葉に困惑した様子の亭主。
わかりにくいけど、これは亭主を安心させるための言葉だと思う。
「……ところでお人好し二人ってことは、省かれたのがお前ともう一人いるはずだよな? それって誰のことなんだ? ん?」
「では行くか。ハルク、セルビア、準備を進めるぞ」
「聞いてんのか! つーか何でてめーが仕切ってんだよ!」
レベッカとオズワルドさんがいつものやり取りを繰り広げる中、私たちは岩竜山脈行きを決めるのだった。
亭主から布を借りて再度濡れた体を拭きながらハルクさんが尋ねる。
「それで、結局さっきの風竜は何だったんです?」
風竜。
どうやらそれがさっき私たちを襲ってきた白い竜の種族名らしい。
亭主が話す。
「……もともと岩竜山脈には火竜が棲んでた。その時は特に問題なかったんだ。連中はあくまで山の中で暮らしてたし、ふもとで暮らす俺たちを襲うようなこともなかった……けど、二か月ぐらい前によそから風竜の群れがやってきて、岩竜山脈に棲みついたんだ。それがよくなかった」
「……縄張り争いですか?」
「そうだ。あんたもさっき言ってたが、竜ってのは縄張り意識が強い。棲み処に他の竜が何十匹もやってきたら争いになる」
溜め息を吐きながら亭主は言葉を続ける。
「最初は小競り合い程度だったが、数日で縄張り争いが激しくなった。別に竜同士が争ってるだけならいいが、火竜と違って風竜はこの町まで下りて人やら家畜やらを襲いやがる。死人は出てないが、それも時間の問題だろうよ」
死人って……
どうやら思った以上に風竜がやってきたことは大きな問題になっているようだ。
「では、さっきのような突発的な雨もその頃からか?」
不意にオズワルドさんがそんなことを言う。
「あ、ああ。そうだな。そうかもしれねえ。あの雨も風竜どもと何か関係があるのか?」
「おそらくだが、火竜の吐く炎と風竜の巻き起こす風がぶつかり、上昇気流を作り出しているんだろう。それが突発的な大雨の原因になっている」
「あの雨もあいつらのせいだったのか……!? あの妙な大雨のせいで、俺たちの畑はいくつも潰されたんだぞ! どこまで俺たちの生活を苦しめれば気が済むんだ……!」
悔しそうな顔をする亭主。
そういえば、ここに来る前に岩竜山脈から何かが爆発するような音が何度も聞こえた。
あれは火竜と風竜がお互いの能力をぶつけ合っている音だったんだろう。
「なあ、あんたら! 頼むよ。風竜どもを何とかしてくれ! このまま怯えながら暮らしていくなんて耐えられねえよ!」
亭主がつらそうな顔でそう叫んだ。
「……冒険者ギルドに依頼なんかは出しましたか?」
「この町に冒険者ギルドはないし、他の町に出したが誰も来てくれなかった。竜相手じゃ仕方ねえけど……もう打てる手がないんだ。さっきの戦いぶりを見るに、あんたらは相当強いんだろう? 謝礼はなんとかする! だから頼む!」
頭を下げられ、ハルクさんは困ったような顔で頬をかいた。
ハルクさんの強さなら、風竜をどうにかすることもできるだろう。
けれどハルクさんにはその理由がない。
ハルクさん個人の動機もなしに頼みを引き受けた実例を作ると、それを知った人たちがハルクさんの力を借りようと押し寄せてくるだろう。
というか実際にそうなったことがある、と以前ハルクさんは遠い目をしながら話してくれた。
十分な依頼料が支払われるならともかく、今回はそういう感じの話でもない。
とはいえハルクさんの性格を考えると、この町の人を助けたいとも思っているような気がする。必要なのは後押しだ。
ハルクさんが個人的にその依頼を受けようと思えるような理由があれば丸く収まる。
……なんて私が考えていると、のっしのっしと足音が聞こえてきた。
『ガウ』
「りゅ、竜!?」
「シャン!? どうしてここに!?」
宿の中にシャンが入ってきたのだ。
口でドアノブを回して扉を開けたんだろうか。器用なことするなあ……
亭主が驚く中シャンは私のところに歩いてくると、私の服の袖を加えて引っ張った。
私をこの場所から連れ出そうとするような仕草だ。
『クルッ、ガルーッ!』
シャンと一緒に入ってきたのか、さっき助けた小竜まで私の靴に噛みついて外に引っ張ろうとしてくる。
「シャンたちはセルビアに何か伝えたいことがあるみたいだね」
「見たとこ外に連れ出そうとしてるみたいだけど……」
ハルクさんとレベッカが困惑したように言う。
私はシャンに尋ねてみる。
「私を連れて行きたいところがあるんですか?」
『ガルウ』
シャンは窓の外にそびえる岩竜山脈に視線を向けた。
「岩竜山脈に?」
『ガウ』
「でも、私は風竜をどうこうなんてできませんよ。シャンが故郷の仲間を心配する気持ちはわかりますけど……」
『ガウ、ガウ』
「え? 違うんですか?」
シャンは私の言葉を肯定するように頷いてから、再度服の袖を引いた。
シャンは乱暴だけどとても賢いので、ここで意味もなく私を連れ出そうなんて考えたりはしないだろう。
私たちが亭主から話を聞いている間は厩舎で小竜と一緒だったはずだから、そこで何か私が必要になるようなことを聞いたとか?
何だかわからないけど、確かなのはシャンが私の力を必要としているということだ。
「わかりました。行きます」
私が頷くと、シャンは満足そうにフスーと鼻を鳴らした。
「え? じょ、嬢ちゃん。あんたが山に行くつもりなのか!?」
「はい。シャンがそうしてほしそうなので」
シャンには今までさんざん乗せてもらっているし、頼み事ぐらい聞くべきだろう。
「あ、でも、これはあくまで私の個人的な行動なので、ハルクさんたちは付き合わなくても――」
「そういうわけにはいかないよ。火竜はともかく、風竜に襲われた時に困るでしょ? 僕も行くよ」
そう言ったハルクさんは若干ほっとしていたような気がする。
やっぱり心のどこかでは亭主の頼みを聞く大義名分が欲しかったのかもしれない。
「二人が行くならあたしも行くか! ……風竜の爪、いい切れ味のナイフとか作れそうだし」
「もともと俺が乗る竜を捕獲するために山に入る必要はあった。俺も同行する」
レベッカとオズワルドさんもそう言ってくれる。
「ほ、本当か」
期待に目を輝かせる亭主にオズワルドさんがぼそりと言う。
「……俺たちはあくまで個人的な理由で山に入る。風竜をどうこうする義理はない」
「う……そ、そうだよな。すまねえ」
「だが、途中で襲われた場合は返り討ちにすることになるだろう。その結果、風竜たちは山から出ていくかもしれないな。そうなれば幸運、ぐらいに考えておけ。……心配せずともこちらにはお人好しが二人もいる。悪いことにはならんだろう」
「お、おう……?」
オズワルドさんの言葉に困惑した様子の亭主。
わかりにくいけど、これは亭主を安心させるための言葉だと思う。
「……ところでお人好し二人ってことは、省かれたのがお前ともう一人いるはずだよな? それって誰のことなんだ? ん?」
「では行くか。ハルク、セルビア、準備を進めるぞ」
「聞いてんのか! つーか何でてめーが仕切ってんだよ!」
レベッカとオズワルドさんがいつものやり取りを繰り広げる中、私たちは岩竜山脈行きを決めるのだった。
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