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第九章〜世界大戦〜
第113話 第一艦隊出撃す
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ソラリス大帝国軍港都市ナレスト。
民間人が避難し、街中が静まり返っているその港に、ソラリス大帝国帝国海軍が誇る第一艦隊が停泊していた。
その中でも、異色の戦艦が3隻あった。
ドレッドノート級超弩級魔導戦艦、1番艦ドレッドノート、2番艦ドミニオン。大帝国再建時、大帝国の強さや威厳を保持するため、帝国海軍が計画したD計画により、建造された超弩級魔導戦艦。全長280m、主砲は40.6cm三連装砲を前後に2基ずつ、14cm単装砲20基、12.7cm連装高角砲4基、魔連式連装機関砲8基、魔連式単装機関砲6基、四連装爆雷投射機2基の帝国海軍の技術を集め完成した最高峰の戦艦である。
そして、もう1隻、ドレッドノート級を凌ぐほど目立っている艦艇がある。
超弩級戦闘皇艦ロイヤルカイザー。陸海空軍が開発した最強兵器魔導超爆裂砲を小型して搭載した艦艇。全長325m、800mm魔導超動力爆縮裂破小型砲(48m)、40.6cm三連装砲3基、12.7cm連装砲12基、40mm四連装機関砲8基、20mm単装機関砲20基、六連装対艦機雷投射機2基、四連装対潜機雷投射機4基のドレッドノート級とは違い、陸海空軍の技術の結晶である。そのため、所属は帝国海軍ではなく、皇帝近衛師団直属となっている。
ドレットノート、ロイヤルカイザー、ドミニオンの順で停泊している三隻の姿は、まさに大帝国の威厳を示していると言えるだろう。
そんな中、第一艦隊の者達は緊張しながら、出撃の準備を進めていた。彼らが緊張している理由、それは
「なぁ、本当に皇帝陛下が来るのか…?」
「っぽいな…バールッフ司令長官も驚かれていたし…」
今回、ローレンスが直々にロイヤルカイザーに乗船し、第一艦隊の指揮を執るというのだ。
そのため第一艦隊、特にロイヤルカイザーの乗組員達は、緊張して居るのだ。
「おい、来たぞ!」
ふと駅の方を見た乗組員の一人は、豪華な客車を率いた蒸気機関車が、駅に入っていくところを見たため、他の者達にローレンスが来たことを伝える。
「全員整列!!」
上官の声が響き、その場にいた者達は道の両端にそれぞれ一列に並び、敬礼した。
「皆ご苦労、君達には大変な思いをさせてしまうかもしれないが、どうか大帝国のためだと思って、我慢してくれ」
「はっ!お任せください!!」
ローレンスは、道の真ん中を歩きながら、敬礼している者達にそう言葉をかけ、そのままロイヤルカイザーへと向かって行った。
「「「「「お待ちしておりました、陛下!!!」」」」」
ローレンス達が、ロイヤルカイザーの艦橋に上がると、そこにいた第一艦隊司令長官マレックス・バールッフと、元帝国海軍で、今は皇帝近衛師団に所属しているロイヤルカイザー艦長キールス・ドゥラメール、そして参謀長と数名の乗組員が出迎えた。
「ご苦労。出撃用意は整っているか?」
マレックス達に労いの言葉をかけながらローレンスは、用意されていた専用の椅子に座り、出撃準備の進捗状況を尋ねた。
「現在の進捗状況は、約9割程です。魔導超爆裂砲の最終点検が終わり次第、出撃は可能となりますので、もう暫くお待ちください」
ローレンスの質問に、キールスが答えた。
「相手は桜花艦隊、油断は出来んからな…作業班には焦らず念入りに点検を行うように伝えておけ」
「はっ!通信長!」
「了解です」
進捗状況を聞いたローレンスは、通信長を通して作業班に念入りにやるよう伝えた。
「…さて、マレックス。余に何か聞きたいようだが…?」
通信長がローレンスの伝言を作業班に伝えた後、ローレンスはマレックスが何か聞きたそうにしていることに気付き、それを言うように促す。
「も、申し訳ございません…っ!」
それを指摘されたマレックスは驚き、咄嗟に謝った。
「よい。貴殿が思っていることは大体分かる…余が態々ここにいる理由だろう?」
「……はっ、我々大帝国軍人は、陛下の御意思に副って、どのような命令でも必ず遂行致します。しかし、陛下が危険を承知の上で前線に出てくる理由が気になりまして…」
マレックスは、ローレンスに聞きたいことがあったと認めた上で、その内容を話した。
「…今回の戦争は私にも責任の一端がある。それを償うためにも、大帝国のために戦いたいのだ…それに、敵は強大な桜花艦隊だ…君達を信じていない訳では無いが、戦況を優位に進めるため、共に戦わせてくれ」
「なるほど、よく分かりました!」
ローレンスはマレックスの疑問に答えるべく、詳しく前線に来た理由を話した。
これだけならば、来るなよという意見があるだろうが、ローレンスは鋭い洞察力と、完璧に近い予知能力を兼ね備えており、その能力もまた内乱勝利に大きく貢献したと言えるだろう。
それもあり、マレックスは納得した。
「艦長、魔導超爆裂砲最終点検終わりました。いつでも出港可能です」
乗組員の1人が、作業が終わったことをキールスに話した。
「皇帝陛下、ご指示を」
その報告を聞いたキールスは、笑みを浮かべながらローレンスに指示を仰ぐ。
「…第一艦隊、全艦出撃!」
ローレンスの合図と共に、ロイヤルカイザーが汽笛を鳴らし、進み始めた。
こうして、ロイヤルカイザーを旗艦とした第一艦隊は、迫り来る桜花艦隊を迎撃するため、ナレストを出撃して行った。
民間人が避難し、街中が静まり返っているその港に、ソラリス大帝国帝国海軍が誇る第一艦隊が停泊していた。
その中でも、異色の戦艦が3隻あった。
ドレッドノート級超弩級魔導戦艦、1番艦ドレッドノート、2番艦ドミニオン。大帝国再建時、大帝国の強さや威厳を保持するため、帝国海軍が計画したD計画により、建造された超弩級魔導戦艦。全長280m、主砲は40.6cm三連装砲を前後に2基ずつ、14cm単装砲20基、12.7cm連装高角砲4基、魔連式連装機関砲8基、魔連式単装機関砲6基、四連装爆雷投射機2基の帝国海軍の技術を集め完成した最高峰の戦艦である。
そして、もう1隻、ドレッドノート級を凌ぐほど目立っている艦艇がある。
超弩級戦闘皇艦ロイヤルカイザー。陸海空軍が開発した最強兵器魔導超爆裂砲を小型して搭載した艦艇。全長325m、800mm魔導超動力爆縮裂破小型砲(48m)、40.6cm三連装砲3基、12.7cm連装砲12基、40mm四連装機関砲8基、20mm単装機関砲20基、六連装対艦機雷投射機2基、四連装対潜機雷投射機4基のドレッドノート級とは違い、陸海空軍の技術の結晶である。そのため、所属は帝国海軍ではなく、皇帝近衛師団直属となっている。
ドレットノート、ロイヤルカイザー、ドミニオンの順で停泊している三隻の姿は、まさに大帝国の威厳を示していると言えるだろう。
そんな中、第一艦隊の者達は緊張しながら、出撃の準備を進めていた。彼らが緊張している理由、それは
「なぁ、本当に皇帝陛下が来るのか…?」
「っぽいな…バールッフ司令長官も驚かれていたし…」
今回、ローレンスが直々にロイヤルカイザーに乗船し、第一艦隊の指揮を執るというのだ。
そのため第一艦隊、特にロイヤルカイザーの乗組員達は、緊張して居るのだ。
「おい、来たぞ!」
ふと駅の方を見た乗組員の一人は、豪華な客車を率いた蒸気機関車が、駅に入っていくところを見たため、他の者達にローレンスが来たことを伝える。
「全員整列!!」
上官の声が響き、その場にいた者達は道の両端にそれぞれ一列に並び、敬礼した。
「皆ご苦労、君達には大変な思いをさせてしまうかもしれないが、どうか大帝国のためだと思って、我慢してくれ」
「はっ!お任せください!!」
ローレンスは、道の真ん中を歩きながら、敬礼している者達にそう言葉をかけ、そのままロイヤルカイザーへと向かって行った。
「「「「「お待ちしておりました、陛下!!!」」」」」
ローレンス達が、ロイヤルカイザーの艦橋に上がると、そこにいた第一艦隊司令長官マレックス・バールッフと、元帝国海軍で、今は皇帝近衛師団に所属しているロイヤルカイザー艦長キールス・ドゥラメール、そして参謀長と数名の乗組員が出迎えた。
「ご苦労。出撃用意は整っているか?」
マレックス達に労いの言葉をかけながらローレンスは、用意されていた専用の椅子に座り、出撃準備の進捗状況を尋ねた。
「現在の進捗状況は、約9割程です。魔導超爆裂砲の最終点検が終わり次第、出撃は可能となりますので、もう暫くお待ちください」
ローレンスの質問に、キールスが答えた。
「相手は桜花艦隊、油断は出来んからな…作業班には焦らず念入りに点検を行うように伝えておけ」
「はっ!通信長!」
「了解です」
進捗状況を聞いたローレンスは、通信長を通して作業班に念入りにやるよう伝えた。
「…さて、マレックス。余に何か聞きたいようだが…?」
通信長がローレンスの伝言を作業班に伝えた後、ローレンスはマレックスが何か聞きたそうにしていることに気付き、それを言うように促す。
「も、申し訳ございません…っ!」
それを指摘されたマレックスは驚き、咄嗟に謝った。
「よい。貴殿が思っていることは大体分かる…余が態々ここにいる理由だろう?」
「……はっ、我々大帝国軍人は、陛下の御意思に副って、どのような命令でも必ず遂行致します。しかし、陛下が危険を承知の上で前線に出てくる理由が気になりまして…」
マレックスは、ローレンスに聞きたいことがあったと認めた上で、その内容を話した。
「…今回の戦争は私にも責任の一端がある。それを償うためにも、大帝国のために戦いたいのだ…それに、敵は強大な桜花艦隊だ…君達を信じていない訳では無いが、戦況を優位に進めるため、共に戦わせてくれ」
「なるほど、よく分かりました!」
ローレンスはマレックスの疑問に答えるべく、詳しく前線に来た理由を話した。
これだけならば、来るなよという意見があるだろうが、ローレンスは鋭い洞察力と、完璧に近い予知能力を兼ね備えており、その能力もまた内乱勝利に大きく貢献したと言えるだろう。
それもあり、マレックスは納得した。
「艦長、魔導超爆裂砲最終点検終わりました。いつでも出港可能です」
乗組員の1人が、作業が終わったことをキールスに話した。
「皇帝陛下、ご指示を」
その報告を聞いたキールスは、笑みを浮かべながらローレンスに指示を仰ぐ。
「…第一艦隊、全艦出撃!」
ローレンスの合図と共に、ロイヤルカイザーが汽笛を鳴らし、進み始めた。
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