大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生

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第八章〜統一戦争〜

第87話 変化する戦局

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ベネナスにいるヨークの元に最悪な報告が届く。

「爆撃隊が撤退しただと…?」

「はい…敵対空砲に晒され、5機中4機が撃墜…要撃機は10機中8機撃墜とのことです…なお、爆撃が失敗したことにより、空挺団も引き返しているとのことです………」

気まずそうに爆撃隊からの報告を受け取った軍人が、ヨークに詳細を報告する。
なお、ヴィーヴル4番機の機長ヴィールス・バッカスは、カルヤの威厳を守るためにも、巨人が投げた岩で多くが撃墜されたという事実を伏せることにした。

「まて、何故対空砲がある?設置していなかったのではないか?!」

対空砲にやられたという報告に、ヨークは設置していないとスパイの証言を問いただした。

「対戦車地雷同様、情報が漏れるのを恐れ、内密に設置したのかと……」

ヨークからの質問に、部下は自身の推測を話した。

「ま、マフィア共はどうだ…?上手いことを行なえば、挟撃ができるのではないか?」

後がないことを察したヨークは、最後の賭けとして部下に北部方面の戦況を尋ねた。だが、

「………日丸国陸軍の機甲部隊の分隊にやられたとのことです…」

戦況を聞かれた部下は、首を横に振り詳細を答えた。
その報告を受けたヨークは、力無く椅子に深く座り込んだ。

「……師団長、こうなっては仕方ありません。撤退しましょう…!これ以上、陛下から預かった皇軍を失うわけには行きません…!」

報告を受けマッテンは、参謀長としてヨークに撤退を進言した。

「………………分かった。全軍に通達、進軍を中止し、ベネナスまで撤退せよ」

「ご英断ありがとうございます」

マッテンからの進言を受け、ヨークは悩んだ末に全軍に撤退命令を出した。
ヨークの命令により、第六混成師団は撤退を開始、それと同時に王国軍も撤退を開始した。
これにて、世界共栄連盟は同盟国を守りきることが出来た。





同時刻、ラスベール王国首都ラスベル。
ベルスの屋敷の執務室にて、三重スパイのライトスが、ベルスの目の前で跪いていた。

「それで、どう責任取る…?」

椅子に座っているベルスは、見ていた書類を机の上に置いた。
その書類には、アーガス共和国に進軍した際に生じた被害が纏められた書類だった。

「貴様の進言を信用し、アーガス共和国に向けて軍を派遣した結果…虎の子の戦車を全て失い、優秀な指揮官と多くの兵が戦死した…これで、我が国の軍事力は殆どない…どう責任を取る?」

咥えていた葉巻を灰皿に押し付けて火を消しながら、ベルスはライトスを見つめた。

「…大帝国が情報収集を怠っていたのが原因です。次は大帝国自身の情報を…」

「もう良い」

ライトスは頭を下げながら、挽回案を提案しようとするが、ベルスはそれを遮りその言葉を合図に、バトラーが護衛を引き連れ、執務室にゾロゾロと入ってきて、ライトスに対して銃や剣を突きつける。

「我々は既に、貴様が大帝国の三重スパイというのは知っている…だが、我々に有益な情報を流したのも事実……そこで貴様に2つの選択肢を与えよう…」

新たな葉巻を咥え、火をつけて吸い始めたベルスは、ライトスに2つの選択を与えることにした。

「このまま大帝国の忠誠を貫き死ぬか、我国のために働き続けるか…どちらが良い?」

「……」

ベルスから2つの選択を突きつけられたライトスは、無言を貫く。

(ここまでか…)

忠誠心が深い帝国の影ロイヤルシャドーにとって、大帝国を裏切るのは論外のため、ライトスは自身の死を悟る。

「私が、貴様らのような集団のために働くわけがなかろう…やれ」

ライトスは死を選んだ。

「なるほど、忠誠を取るか…哀れだな…おい、そいつを連れて行け…!」

「はっ」

死を選んだことに、ベルスは内心皇民の忠誠心に気味悪く思いながら、護衛の者に処刑場に連れていくよう命じた。

「……ベルス…最後に1つだけ……」

護衛に執務室から連れ出されそうになった時、ライトスは歩みを止めて、ベルスの方を向いた。

「我々帝国の影ロイヤルシャドーは、どんなことがあっても、最後の最後まで、皇帝陛下のために動く…それが自分の命を捧げる物だとしてもな……」

話終えると同時に、ライトスの胸に魔法陣が現れる。

「まさか…やめろ!」

ライトスがやろうとしていることに気づいたベルスは、咥えていた葉巻を落とすほど焦り、急いでが止めようとした。

Goodbye forever永遠にさようなら…!」

止められる前にライトスは、自身の命を代償に仕組んで置いた爆発魔法を発動させた。

ドォーーーン!!!!

轟音と共にベルスの屋敷は吹き飛んだ。
この爆発により、ベルスは死亡。王が居なくなり、ミルバル侵攻で軍の大半を失ったラスベール王国は、瓦解していくことになる。
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