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第六章〜新たな世界〜
第60話 怒りの日
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夜中、日丸島の街中にある一軒家にて、そこで共同生活をしている光太郎と信介は、緊急の報告を受けていた。
「深緑島が攻撃を受けた…?」
電話相手の部下から深緑島が攻撃を受けたと聞き、光太郎達は自身の耳を疑う。
『はい。定時連絡に応答がなかったため、SH-60Kの赤外線探知装置で調べた結果…見たことない者共が、占領していました』
「そこに居た作業員達は…?」
深緑島が占領されたと聞き、光太郎はそこに居た作業員達のことを尋ねる。
『…………残念ながら……』
「そうか…直ぐに軍令部に向かう……」
部下が言葉を濁らせたことで、大体のことを察せた光太郎は電話を切った。
「急ぐぞ信介…」
「ああ」
二人は部屋着から軍服へと着替え、軍令部に向かうことにした。
○
光太郎達が軍令部に着くと、春菜や零など桜花艦隊と桜守艦隊の艦長達、更に陸軍の者達も集まっていた。
夜勤の者達に艦長達は、会議室まで案内されて入る。
会議室の中には、既に眞と剛士、そして普段以上に険しい表情を浮かべている光成の姿があった。
「遅れて申し訳ございません…!」
モウシワケゴザイマセンデシタ!!!!
光成の怒りを感じ取った光太郎は、敬礼しながら遅れたことに謝罪し、それに続くように全員が敬礼して謝罪の言葉を述べる。
「そのことはよい…早く座りたまえ……」
座るように勧められ、各員それぞれに座り始める。
「さて、皆知っていると思うが…深緑島が突如攻撃を受けた…鳴門司令長官、防衛網はしっかりと形成出てきていたのだな…?」
光成は桜守艦隊司令長官の信介に、防衛網のことを尋ねる。
「勿論であります。なとり、同型艦のところ、溟海、氷海、新しく組み込んだファラガットとルース、らいげいの七隻と、あかぎから発艦したSH-60Kが、交代を行いながら常に日丸国の領海の巡回を行っております……」
光成の気迫に推されながらも、信介は胸を張って答えを返す。
「そうなると、敵は突如として現れたのかもしれません…ソウィエル殿達のように……」
信介をフォローするためにも、光太郎はふと思い浮かんだ推測を光成達に伝える。
元いた世界だと、妄想と一蹴される内容だが、ここが異世界である以上、その可能性は高い。
それに、日丸国に漂流物が辿り着くことが多いことが、光太郎の推測を裏付ける。
「その可能性あると思います。ここに来る前に、私の元に届いた写真があるのですが…」
零は机に数枚の写真を出す。
その写真には、肉を焼いている火を囲い、踊っている緑肌の者達、人の腕を食っている大柄な獣人、休んでいる巨大なトカゲなどの姿があった。
「これって、ゴブリンにドラゴン…?」
写真を見た雪が呟く。
「ゴブリンとドラゴン…?」
雪の言葉を疑問に思った信介が復唱する。
「はい。人を襲う残虐な魔物…妖怪みたいな物です。でも、ゴブリンとかはこの世界に居なかったはず…」
この世界の書物を読み漁り、どのような種族が居るか調べ上げた雪が、居ない種族と言ったため、連中が異世界から来た者達だと、会議室に居た全員がそう思った。
「敵と見て良いな…いや、そう見なければ、やられてしまった作業員達に顔向けができん……日丸国海軍、全艦出撃用意!」
ハッ!!!
出撃命令が出た桜花艦隊、桜守艦隊の艦長達は、揃えて返事を返す。
「永山参謀総長。貴方々陸軍は、戦車揚陸艦による強襲上陸の準備を整えてください」
「了解致しました、直ぐに準備を整えさせます」
光成は陸軍に強襲上陸の用意を準備させる。
「明朝、○四○○に、深緑島奪還作戦を行う。各軍出撃用意にかかれ!」
ハッ!!!!
先程より大きな返事が帰ってきて、日丸国の軍は奪われた深緑島を奪還するために動き始める。
用意のために殆どの者達が出ていった後、剛士は光成にあることを尋ねた。
「日丸国海軍、全艦出撃ということは、夜桜艦隊もですな?」
「ええ…桜守艦隊が作戦に出る以上、防衛網に穴が開きます。作戦実施中夜桜艦隊には、桜守艦隊の代わりとなって、領海内の警戒を頼みたいのです」
「分かりました。最善を尽くしましょう」
夜桜艦隊にも出撃命令が出たため、剛士は光成と約束を交わした後、全員を呼び起こすために会議室から退出して行った。
「珍しいですね。貴方がそこまで怒るなんて…」
日丸国の全戦力による攻撃を命じた光成を見た眞はそう呟く。
「連中が、話が通じるのであれば、まだ穏便な話をしていた…だが、奴らは人質にする訳でもなく、深緑島の作業員達を殺した…問答無用に人を殺す者達に、慈悲などを与える必要は無い…」
「…」
仲間である作業員達を殺されたことに、光成は激昂していたようだ。
自分が指揮を執り、敵を徹底的に殲滅させたい。そう思う程に、光成の怒りは凄かった。
「彼らなら大丈夫でしょう…作業員達の敵を討ってくれますよ…」
笑みを浮かべて眞は、光成の怒りを少しでも沈めようと試みる。
「無論だ…光太郎達が連中に遅れをとるはずがない……」
眞の言葉を聞き、光成は少し笑みを浮かべ、光太郎達に敵討ちを任せることにした。
それから、深緑島奪還作戦が発令されてから数時間後、日丸国の全戦力が、深緑島を占拠している魔族を叩きのめすために出撃する。
「深緑島が攻撃を受けた…?」
電話相手の部下から深緑島が攻撃を受けたと聞き、光太郎達は自身の耳を疑う。
『はい。定時連絡に応答がなかったため、SH-60Kの赤外線探知装置で調べた結果…見たことない者共が、占領していました』
「そこに居た作業員達は…?」
深緑島が占領されたと聞き、光太郎はそこに居た作業員達のことを尋ねる。
『…………残念ながら……』
「そうか…直ぐに軍令部に向かう……」
部下が言葉を濁らせたことで、大体のことを察せた光太郎は電話を切った。
「急ぐぞ信介…」
「ああ」
二人は部屋着から軍服へと着替え、軍令部に向かうことにした。
○
光太郎達が軍令部に着くと、春菜や零など桜花艦隊と桜守艦隊の艦長達、更に陸軍の者達も集まっていた。
夜勤の者達に艦長達は、会議室まで案内されて入る。
会議室の中には、既に眞と剛士、そして普段以上に険しい表情を浮かべている光成の姿があった。
「遅れて申し訳ございません…!」
モウシワケゴザイマセンデシタ!!!!
光成の怒りを感じ取った光太郎は、敬礼しながら遅れたことに謝罪し、それに続くように全員が敬礼して謝罪の言葉を述べる。
「そのことはよい…早く座りたまえ……」
座るように勧められ、各員それぞれに座り始める。
「さて、皆知っていると思うが…深緑島が突如攻撃を受けた…鳴門司令長官、防衛網はしっかりと形成出てきていたのだな…?」
光成は桜守艦隊司令長官の信介に、防衛網のことを尋ねる。
「勿論であります。なとり、同型艦のところ、溟海、氷海、新しく組み込んだファラガットとルース、らいげいの七隻と、あかぎから発艦したSH-60Kが、交代を行いながら常に日丸国の領海の巡回を行っております……」
光成の気迫に推されながらも、信介は胸を張って答えを返す。
「そうなると、敵は突如として現れたのかもしれません…ソウィエル殿達のように……」
信介をフォローするためにも、光太郎はふと思い浮かんだ推測を光成達に伝える。
元いた世界だと、妄想と一蹴される内容だが、ここが異世界である以上、その可能性は高い。
それに、日丸国に漂流物が辿り着くことが多いことが、光太郎の推測を裏付ける。
「その可能性あると思います。ここに来る前に、私の元に届いた写真があるのですが…」
零は机に数枚の写真を出す。
その写真には、肉を焼いている火を囲い、踊っている緑肌の者達、人の腕を食っている大柄な獣人、休んでいる巨大なトカゲなどの姿があった。
「これって、ゴブリンにドラゴン…?」
写真を見た雪が呟く。
「ゴブリンとドラゴン…?」
雪の言葉を疑問に思った信介が復唱する。
「はい。人を襲う残虐な魔物…妖怪みたいな物です。でも、ゴブリンとかはこの世界に居なかったはず…」
この世界の書物を読み漁り、どのような種族が居るか調べ上げた雪が、居ない種族と言ったため、連中が異世界から来た者達だと、会議室に居た全員がそう思った。
「敵と見て良いな…いや、そう見なければ、やられてしまった作業員達に顔向けができん……日丸国海軍、全艦出撃用意!」
ハッ!!!
出撃命令が出た桜花艦隊、桜守艦隊の艦長達は、揃えて返事を返す。
「永山参謀総長。貴方々陸軍は、戦車揚陸艦による強襲上陸の準備を整えてください」
「了解致しました、直ぐに準備を整えさせます」
光成は陸軍に強襲上陸の用意を準備させる。
「明朝、○四○○に、深緑島奪還作戦を行う。各軍出撃用意にかかれ!」
ハッ!!!!
先程より大きな返事が帰ってきて、日丸国の軍は奪われた深緑島を奪還するために動き始める。
用意のために殆どの者達が出ていった後、剛士は光成にあることを尋ねた。
「日丸国海軍、全艦出撃ということは、夜桜艦隊もですな?」
「ええ…桜守艦隊が作戦に出る以上、防衛網に穴が開きます。作戦実施中夜桜艦隊には、桜守艦隊の代わりとなって、領海内の警戒を頼みたいのです」
「分かりました。最善を尽くしましょう」
夜桜艦隊にも出撃命令が出たため、剛士は光成と約束を交わした後、全員を呼び起こすために会議室から退出して行った。
「珍しいですね。貴方がそこまで怒るなんて…」
日丸国の全戦力による攻撃を命じた光成を見た眞はそう呟く。
「連中が、話が通じるのであれば、まだ穏便な話をしていた…だが、奴らは人質にする訳でもなく、深緑島の作業員達を殺した…問答無用に人を殺す者達に、慈悲などを与える必要は無い…」
「…」
仲間である作業員達を殺されたことに、光成は激昂していたようだ。
自分が指揮を執り、敵を徹底的に殲滅させたい。そう思う程に、光成の怒りは凄かった。
「彼らなら大丈夫でしょう…作業員達の敵を討ってくれますよ…」
笑みを浮かべて眞は、光成の怒りを少しでも沈めようと試みる。
「無論だ…光太郎達が連中に遅れをとるはずがない……」
眞の言葉を聞き、光成は少し笑みを浮かべ、光太郎達に敵討ちを任せることにした。
それから、深緑島奪還作戦が発令されてから数時間後、日丸国の全戦力が、深緑島を占拠している魔族を叩きのめすために出撃する。
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