52 / 150
第五章〜南北大戦争〜
第47話 影の帰還
しおりを挟む
三国講和会議が行われている同日、大帝国帝国宮殿の玉座の間では、王座に座ったローレンスと、帝国近衛師団近衛師団長ミカエル、帝国陸軍参謀総長バルト・ロウェリム、帝国海軍元帥ドラス・レランス、帝国空軍航空参謀長サリス・アーリー、帝国の影大影ロック・シャームズなどの大帝国の重要人物達が、ローレンスの目の前で跪いている男を見つめていた。
「あの狂気集団、シュヴァルツへの潜入、ご苦労だったなメルバル」
「お褒めに預かり光栄です。皇帝陛下」
ローレンスに褒められた男は、嬉しそうに笑みを浮かべていた。
男の名はメルバル・シュベルト。シュヴァルツに潜り込んでいた帝国の影で、シュヴァルツではシュベート・エルラと呼ばれていた男だ。
「しかし、ここに戻ってくるまで、大変だっただろう?」
「いえ。あの狂人の元で動いていた時と比べれば、マシでしたよ」
笑みを浮かべながらローレンスはメルバルに質問をし、その質問を受けたメルバルは苦笑いをしながら答えた。
だが、実際にメルバルは命がけで帰還してきたのだ。シュヴァルツは勿論、セレーネ連邦国にも帝国に向かう船はない。そのため、メルバルは魔法で空を飛び、極寒の地を通って北回りで、何週間もかけ戻って来たのだ。
「では、本題に入ろう…メルバルよ正直に答え、日丸国は我が帝国にとって脅威か?」
パチンっと指を鳴らし、ローレンスは本題に入ることにした。
「…ええ、日丸国は脅威です。大和や武蔵などの艦艇は勿論、日丸国首相竹田光成、桜花艦隊司令長官兼戦艦大和艦長山本光太郎など、あの国には頭が切れる者が多くいます。陸軍力は兎も角、海軍力では我が帝国海軍と引けを取りません…場合によっては負けるでしょう」
ローレンスの質問に、メルバルは素直に自身が思ったことを報告した。
「…栄光ある帝国海軍が、極東の国如き負けるだと?冗談を言うならば、もっとましなことを言って貰おうか」
メルバルの報告に、ドラスは誇りに思っている自軍を馬鹿にされたと思い、メルバルを睨みつけた。
「…私が手に入れた情報では、第七艦隊が日丸国へ勝手に攻撃を仕掛け、全滅したと聞きます。恐らく、防衛用の桜守艦隊に負けたかと…」
「なんだと?」
自身が手に入れてない情報をメルバルが言ったため、ドラスは驚いた表情を浮かべる。
「…後で確認しよう……」
皇帝陛下の前で問い詰めることなぞできないため、ドラスは頭を抱えながら、第七艦隊の生存確認を後で行うことにした。
一方、メルバルの報告を受けたローレンスは、椅子の肘置きに肘を付けながら少し考えた。
「D計画を見直す必要があるな…ドラス、新造戦艦の水防対策、並びに物理防御力を更に強化せよ。自身の砲撃に耐えれるレベルにな」
「…そうなりますと、建造費と時間が更にかかることになりますが……よろしいでしょうか?」
「構わない。金と時間を消費する程度で、帝国に仕える軍人達の命を守ることが出来るのであればな」
「はっ!」
ローレンスは国のために戦ってくれる軍人達のために、新造艦艇の設計を見直すようドラスに命じた。
(日丸国への対応は慎重に行う必要があるな)
日丸国へどう対応するか、ローレンスが考えていると、バルトが手を挙げた。
「皇帝陛下!我が、帝国陸軍はこの度、新たな魔導戦車、Ⅵ号魔導戦車を開発いたしました。量産はまだですが、この戦車があれば、どのような敵も蹂躙することが可能です!」
誇らしげにバルトは、新型の魔導戦車のことを報告する。
「Ⅵ号魔導戦車…か」
その報告に、ローレンスは少し興味が湧く。
「はい。魔導戦車は足が遅いという欠点を克服した戦車でございます。火力はIV号魔導戦車に劣りますが、速さは今まで開発された魔導戦車の中で、トップクラスを誇ります」
ローレンスが興味を持ったことにより、バルトは嬉々として新型魔導戦車の特徴を説明した。
大帝国が使用していた従来の魔導戦車は、魔導炉を搭載している故に速度が遅く、機動力も悪かった。だが今回の新型魔導戦車は、魔導炉を小型化することに成功。それを魔導戦車に搭載することで軽量化させ、速度を早めることに成功したのだ。
「実に良い成果だな…バルト、ドラス、サリス」
「「「はっ!!」」」
新型の魔導戦車の性能に満足したローレンスは、三人の名を呼び、呼ばれた三人は返事を返しつつも、何かしでかしてしまったのではないかと思い、冷や汗を垂らす。
「君達陸海空軍で、この計画を進めて欲しい…ミカエル」
「はっ…」
ミカエルは三人に書類をそれぞれ手渡した。
書類を見た三人は驚愕する。
「私が考えた新兵器案だ…陸海空の技術を結集させ、作り上げて欲しい」
「「「は、はっ!!!!」」」
ローレンスは驚いている三人を見ながら、自身が考えた新兵器開発を任せる。
新兵器開発を任された三人は、戸惑いながらも返事を返した。
「さて、本日はこれでお開きにしよう…諸君の今後の働きに期待する」
ハッ!!!!
ローレンスは王座から立ち上がり、ミカエル達に一言告げて玉座の間から退出して行った。
ローレンスが去った後、幹部達はそれぞれの仕事に戻っていった。
「あの狂気集団、シュヴァルツへの潜入、ご苦労だったなメルバル」
「お褒めに預かり光栄です。皇帝陛下」
ローレンスに褒められた男は、嬉しそうに笑みを浮かべていた。
男の名はメルバル・シュベルト。シュヴァルツに潜り込んでいた帝国の影で、シュヴァルツではシュベート・エルラと呼ばれていた男だ。
「しかし、ここに戻ってくるまで、大変だっただろう?」
「いえ。あの狂人の元で動いていた時と比べれば、マシでしたよ」
笑みを浮かべながらローレンスはメルバルに質問をし、その質問を受けたメルバルは苦笑いをしながら答えた。
だが、実際にメルバルは命がけで帰還してきたのだ。シュヴァルツは勿論、セレーネ連邦国にも帝国に向かう船はない。そのため、メルバルは魔法で空を飛び、極寒の地を通って北回りで、何週間もかけ戻って来たのだ。
「では、本題に入ろう…メルバルよ正直に答え、日丸国は我が帝国にとって脅威か?」
パチンっと指を鳴らし、ローレンスは本題に入ることにした。
「…ええ、日丸国は脅威です。大和や武蔵などの艦艇は勿論、日丸国首相竹田光成、桜花艦隊司令長官兼戦艦大和艦長山本光太郎など、あの国には頭が切れる者が多くいます。陸軍力は兎も角、海軍力では我が帝国海軍と引けを取りません…場合によっては負けるでしょう」
ローレンスの質問に、メルバルは素直に自身が思ったことを報告した。
「…栄光ある帝国海軍が、極東の国如き負けるだと?冗談を言うならば、もっとましなことを言って貰おうか」
メルバルの報告に、ドラスは誇りに思っている自軍を馬鹿にされたと思い、メルバルを睨みつけた。
「…私が手に入れた情報では、第七艦隊が日丸国へ勝手に攻撃を仕掛け、全滅したと聞きます。恐らく、防衛用の桜守艦隊に負けたかと…」
「なんだと?」
自身が手に入れてない情報をメルバルが言ったため、ドラスは驚いた表情を浮かべる。
「…後で確認しよう……」
皇帝陛下の前で問い詰めることなぞできないため、ドラスは頭を抱えながら、第七艦隊の生存確認を後で行うことにした。
一方、メルバルの報告を受けたローレンスは、椅子の肘置きに肘を付けながら少し考えた。
「D計画を見直す必要があるな…ドラス、新造戦艦の水防対策、並びに物理防御力を更に強化せよ。自身の砲撃に耐えれるレベルにな」
「…そうなりますと、建造費と時間が更にかかることになりますが……よろしいでしょうか?」
「構わない。金と時間を消費する程度で、帝国に仕える軍人達の命を守ることが出来るのであればな」
「はっ!」
ローレンスは国のために戦ってくれる軍人達のために、新造艦艇の設計を見直すようドラスに命じた。
(日丸国への対応は慎重に行う必要があるな)
日丸国へどう対応するか、ローレンスが考えていると、バルトが手を挙げた。
「皇帝陛下!我が、帝国陸軍はこの度、新たな魔導戦車、Ⅵ号魔導戦車を開発いたしました。量産はまだですが、この戦車があれば、どのような敵も蹂躙することが可能です!」
誇らしげにバルトは、新型の魔導戦車のことを報告する。
「Ⅵ号魔導戦車…か」
その報告に、ローレンスは少し興味が湧く。
「はい。魔導戦車は足が遅いという欠点を克服した戦車でございます。火力はIV号魔導戦車に劣りますが、速さは今まで開発された魔導戦車の中で、トップクラスを誇ります」
ローレンスが興味を持ったことにより、バルトは嬉々として新型魔導戦車の特徴を説明した。
大帝国が使用していた従来の魔導戦車は、魔導炉を搭載している故に速度が遅く、機動力も悪かった。だが今回の新型魔導戦車は、魔導炉を小型化することに成功。それを魔導戦車に搭載することで軽量化させ、速度を早めることに成功したのだ。
「実に良い成果だな…バルト、ドラス、サリス」
「「「はっ!!」」」
新型の魔導戦車の性能に満足したローレンスは、三人の名を呼び、呼ばれた三人は返事を返しつつも、何かしでかしてしまったのではないかと思い、冷や汗を垂らす。
「君達陸海空軍で、この計画を進めて欲しい…ミカエル」
「はっ…」
ミカエルは三人に書類をそれぞれ手渡した。
書類を見た三人は驚愕する。
「私が考えた新兵器案だ…陸海空の技術を結集させ、作り上げて欲しい」
「「「は、はっ!!!!」」」
ローレンスは驚いている三人を見ながら、自身が考えた新兵器開発を任せる。
新兵器開発を任された三人は、戸惑いながらも返事を返した。
「さて、本日はこれでお開きにしよう…諸君の今後の働きに期待する」
ハッ!!!!
ローレンスは王座から立ち上がり、ミカエル達に一言告げて玉座の間から退出して行った。
ローレンスが去った後、幹部達はそれぞれの仕事に戻っていった。
152
あなたにおすすめの小説
異世界ランドへようこそ
来栖とむ
ファンタジー
都内から車で1時間半。奥多摩の山中に突如現れた、話題の新名所――「奥多摩異世界ランド」。
中世ヨーロッパ風の街並みと、ダンジョンや魔王城を完全再現した異世界体験型レジャーパークだ。
26歳・無職の佐伯雄一は、ここで“冒険者A”のバイトを始める。
勇者を導くNPC役として、剣を振るい、魔物に襲われ、時にはイベントを盛り上げる毎日。
同僚には、美人なギルド受付のサーミャ、エルフの弓使いフラーラ、ポンコツ騎士メリーナなど、魅力的な“登場人物”が勢ぞろい。
――しかしある日、「魔王が逃げた」という衝撃の知らせが入る。
「体格が似てるから」という理由で、雄一は急遽、魔王役の代役を任されることに。
だが、演技を終えた後、案内された扉の先にあったのは……本物の異世界だった!
経営者は魔族、同僚はガチの魔物。
魔王城で始まる、まさかの「異世界勤務」生活!
やがて魔王の後継問題に巻き込まれ、スタンピードも発生(?)の裏で、フラーラとの恋が動き出す――。
笑えて、トキメいて、ちょっと泣ける。
現代×異世界×職場コメディ、開園!
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
【完結】ご都合主義で生きてます。-ストレージは最強の防御魔法。生活魔法を工夫し創生魔法で乗り切る-
ジェルミ
ファンタジー
鑑定サーチ?ストレージで防御?生活魔法を工夫し最強に!!
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
しかし授かったのは鑑定や生活魔法など戦闘向きではなかった。
しかし生きていくために生活魔法を組合せ、工夫を重ね創生魔法に進化させ成り上がっていく。
え、鑑定サーチてなに?
ストレージで収納防御て?
お馬鹿な男と、それを支えるヒロインになれない3人の女性達。
スキルを試行錯誤で工夫し、お馬鹿な男女が幸せを掴むまでを描く。
※この作品は「ご都合主義で生きてます。商売の力で世界を変える」を、もしも冒険者だったら、として内容を大きく変えスキルも制限し一部文章を流用し前作を読まなくても楽しめるように書いています。
またカクヨム様にも掲載しております。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる