大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生

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第五章〜南北大戦争〜

第47話 影の帰還

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三国講和会議が行われている同日、大帝国帝国宮殿ソラリスパレスの玉座の間では、王座に座ったローレンスと、帝国近衛師団ロイヤルガーディアンズ近衛師団長ミカエル、帝国陸軍ロイヤルグラウンド参謀総長バルト・ロウェリム、帝国海軍ロイヤルマリン元帥ドラス・レランス、帝国空軍ロイヤルエセリアル航空参謀長サリス・アーリー、帝国の影ロイヤルシャドー大影ロック・シャームズなどの大帝国の重要人物達が、ローレンスの目の前で跪いている男を見つめていた。

「あの狂気集団、シュヴァルツへの潜入、ご苦労だったなメルバル」

「お褒めに預かり光栄です。皇帝陛下」

ローレンスに褒められた男は、嬉しそうに笑みを浮かべていた。
男の名はメルバル・シュベルト。シュヴァルツに潜り込んでいた帝国の影ロイヤルシャドーで、シュヴァルツではシュベート・エルラと呼ばれていた男だ。

「しかし、ここに戻ってくるまで、大変だっただろう?」

「いえ。あの狂人ザルラの元で動いていた時と比べれば、マシでしたよ」

笑みを浮かべながらローレンスはメルバルに質問をし、その質問を受けたメルバルは苦笑いをしながら答えた。
だが、実際にメルバルは命がけで帰還してきたのだ。シュヴァルツは勿論、セレーネ連邦国にも帝国に向かう船はない。そのため、メルバルは魔法で空を飛び、極寒の地を通って北回りで、何週間もかけ戻って来たのだ。

「では、本題に入ろう…メルバルよ正直に答え、日丸国は我が帝国にとって脅威か?」

パチンっと指を鳴らし、ローレンスは本題に入ることにした。

「…ええ、日丸国は脅威です。大和や武蔵などの艦艇は勿論、日丸国首相竹田光成、桜花艦隊司令長官兼戦艦大和艦長山本光太郎など、あの国には頭が切れる者が多くいます。陸軍力は兎も角、海軍力では我が帝国海軍ロイヤルマリンと引けを取りません…場合によっては負けるでしょう」

ローレンスの質問に、メルバルは素直に自身が思ったことを報告した。

「…栄光ある帝国海軍ロイヤルマリンが、極東の国如き負けるだと?冗談ジョークを言うならば、もっとましなことを言って貰おうか」

メルバルの報告に、ドラスは誇りに思っている自軍を馬鹿にされたと思い、メルバルを睨みつけた。

「…私が手に入れた情報では、第七艦隊が日丸国へ勝手に・・・攻撃を仕掛け、全滅したと聞きます。恐らく、防衛用の桜守艦隊に負けたかと…」

「なんだと?」

自身が手に入れてない情報をメルバルが言ったため、ドラスは驚いた表情を浮かべる。

「…後で確認しよう……」

皇帝陛下の前で問い詰めることなぞできないため、ドラスは頭を抱えながら、第七艦隊の生存確認を後で行うことにした。
一方、メルバルの報告を受けたローレンスは、椅子の肘置きに肘を付けながら少し考えた。

「D計画を見直す必要があるな…ドラス、新造戦艦の水防対策、並びに物理防御力を更に強化せよ。自身の砲撃に耐えれるレベルにな」

「…そうなりますと、建造費と時間が更にかかることになりますが……よろしいでしょうか?」

「構わない。金と時間を消費する程度で、帝国に仕える軍人達の命を守ることが出来るのであればな」

「はっ!」

ローレンスは国のために戦ってくれる軍人達のために、新造艦艇の設計を見直すようドラスに命じた。

(日丸国への対応は慎重に行う必要があるな)

日丸国へどう対応するか、ローレンスが考えていると、バルトが手を挙げた。

「皇帝陛下!我が、帝国陸軍ロイヤルグラウンドはこの度、新たな魔導戦車、Ⅵ号魔導戦車を開発いたしました。量産はまだですが、この戦車があれば、どのような敵も蹂躙することが可能です!」

誇らしげにバルトは、新型の魔導戦車のことを報告する。

「Ⅵ号魔導戦車…か」

その報告に、ローレンスは少し興味が湧く。

「はい。魔導戦車は足が遅いという欠点を克服した戦車でございます。火力はIV号魔導戦車に劣りますが、速さは今まで開発された魔導戦車の中で、トップクラスを誇ります」

ローレンスが興味を持ったことにより、バルトは嬉々として新型魔導戦車の特徴を説明した。
大帝国が使用していた従来の魔導戦車は、魔導炉を搭載している故に速度が遅く、機動力も悪かった。だが今回の新型魔導戦車は、魔導炉を小型化することに成功。それを魔導戦車に搭載することで軽量化させ、速度を早めることに成功したのだ。

「実に良い成果だな…バルト、ドラス、サリス」

「「「はっ!!」」」

新型の魔導戦車の性能に満足したローレンスは、三人の名を呼び、呼ばれた三人は返事を返しつつも、何かしでかしてしまったのではないかと思い、冷や汗を垂らす。

「君達陸海空軍で、この計画を進めて欲しい…ミカエル」

「はっ…」

ミカエルは三人に書類をそれぞれ手渡した。
書類を見た三人は驚愕する。

「私が考えた新兵器案だ…陸海空の技術を結集させ、作り上げて欲しい」

「「「は、はっ!!!!」」」

ローレンスは驚いている三人を見ながら、自身が考えた新兵器開発を任せる。
新兵器開発を任された三人は、戸惑いながらも返事を返した。

「さて、本日はこれでお開きにしよう…諸君の今後の働きに期待する」

ハッ!!!!

ローレンスは王座から立ち上がり、ミカエル達に一言告げて玉座の間から退出して行った。
ローレンスが去った後、幹部達はそれぞれの仕事に戻っていった。
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