【完結】熟成されて育ちきったお花畑に抗います。離婚?いえ、今回は国を潰してあげますわ

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第五章

44.アリサ嬢、ナイス・ファインプレー

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「ねえねえ、ジェラルドはこのお祭りの事、誰に聞いたの?」

「えーっと、誰だっけかなぁ⋯⋯忘れた」

 本当は『黎明の魔女』から行ってこいと言われたなど、口が裂けても言えない。知っているのはセドリックだけ。

「まあ、なんか面白そうな祭りがあるって聞いたから、誘ってみたって感じだな~」


『北のヘルシニールって村に行ってごらん。面白いものが見れるからさ』


 例によって詳しい事は何も教えてくれないタチの悪い魔女は、そのまま消えて帰ってこなくなった。

『このまま帰ってこないわけじゃないよな~。多分、質問されるのが面倒とか。うーん、セドリックどうする?』

『行くに決まってんじゃん。『黎明の魔女』が言う面白いものなんて、見過ごすわけにはいかないからね~』



 お祭り自体は確かに楽しいが、原初の魔女が面白いと言うほどではない気がする。昔は特別な意味があったようだが、今では形骸化して『観光客を集めるイベント』になっている。

「エレーナ、ちょっと散歩しようぜ」

「うわぁ、ジェラルドがエレーナを暗闇に誘い出そうとしてる~! 祖父ちゃんエリオットに言いつけるぞ~」

 立ち上がったジェラルドがエレーナの手を引いて歩き出した。

「ばーか、そんなんじゃねえよ! 村に来る時に見た丘に登ってみようと、なんとな~く思ったたけだから」

 村に着く直前に見た丘のてっぺんなら、周りの景色がよく見えるはず。ジェラルドは何故か急に丘に登ってみたくなっただけ⋯⋯他意はないと思っている。

「星が近づいて見えるかな~とかな」

「日が変わる前に帰って来いよ。別の世界との境界線がゆるゆるになったらヤバいのが出てくるぞ~」

 揶揄うセドリックに手を振って、ジェラルドとエレーナは丘の麓に転移した。



「ここからは歩きか⋯⋯強引に決めてごめんな。歩きにくかったらおんぶするぞ?」

 照らされた地面はしっかりと踏み締められて、それほど歩きそうな感じではないが、過保護ジェラルドには不安に見えるらしい。

「だ、だ、だいじょぶだから⋯⋯(やだ、噛んじゃった、緊張が丸わかりじゃない)」

 全員でテーブルを囲んでいる時は忘れていたが、2人きりになりアリサの言葉を思い出してしまった。


『会えないかもと思うだけで寂しい、離れるかもと思うだけで切ない。触れられると思うだけで頬が赤くなりドキドキする⋯⋯そう言う感情を『特別な好き』と言いますの』


「星、凄えな。王都で見るより確実に倍以上ありそうだ」

 不夜城とまでは言えないが、夜も魔導具で照らされた王都では、ここまでの闇に出会うことはない。しっかりと繋いだジェラルドの手の温かさが、エレーナの頬に移っている気がする。

(こ、こ、これだけ暗ければ、分からないはずだもん)



 丘の頂上に着きライトを消すと、真の闇から今にも落ちて来そうな星々が、ますます輝いて見える。

「夜の空って一色じゃないんだな。星の多いとこはほら⋯⋯これだけあると不思議な気分になるなぁ」

「うん、星が迫ってくるみたい」

「怖くな~い、怖くな~い」

 巫山戯たジェラルドがエレーナを毛布で包んで、肩を抱いて来た。

「ほ~ら、あったかいぞ~。何があっても守ってやるからな」



「⋯⋯いっつも」

「ん?」

「ジェラルドはいつもそう言うの」

「うーん、俺はエレーナの為の勇者になりたいからなぁ。男ってさ、ガキの頃は思うんだよ⋯⋯俺は勇者になるとか⋯⋯エレーナを見た時に、俺はそう決めたわけで⋯⋯まぁ、自分勝手なゴリ押しだがな~」

「⋯⋯ってじゃ⋯⋯し⋯⋯じゃない」

「へ?」

「ア、アリサ様が⋯⋯お、お、教えて、くれたんだけど⋯⋯ドキドキは⋯⋯とく、特別な⋯⋯だって」

「⋯⋯特別な⋯⋯特別な好き? エレーナは俺といてドキドキする?」

「とく、特別な好きとか知らなかったから、悩んでたんだから⋯⋯ドキドキして、ワクワクするの!」

 ガバッとエレーナに抱きついたジェラルドの腕が震えている。

「⋯⋯⋯⋯ヤバい⋯⋯俺、陛下に殺されても良いとか思ったかも」

 エレーナの肩にかかった毛布の上から、ジェラルドが顔を押し付けた。

「一生でも待てるって思ってた。ずーっと待てるって。顔が見れてお喋りできりゃ、十分幸せだって⋯⋯でも、こうできるのは⋯⋯もっと⋯⋯嬉しい」

「今までありがとう。こ、これからもよろしくって言ってもいい⋯⋯のかな」

「うんうん、いい! 言っていい! てか、言わなくてもずっと一緒だから! ずーっと大好きだった。んで、今もこれから先もずっと大好きだから」

「先のことなんて⋯⋯気が変わったらいつでも言ってく「俺の執着心舐めんなよ~。逆に俺がしつこすぎたらちゃんと言えよな。できる限り我慢するから。俺、祖父ちゃんアーロン似らしいから、無理かもだけど」」

 リディアが好きで、家を捨ててまでオーレリアについてきたアーロンは、魔法が一切使えない。

『魔法大国で魔法が使えない平民で、資産と呼べるものもほとんどない⋯⋯ないない尽くしのままでは、リディアの側にいられない⋯⋯俺に出来る事は⋯⋯』

 僅かな手持ちの金を元手に商売を始め、金が貯まると特許切れの魔導具を改良して金を稼ぐ。

「で、その間に幾つも新しい魔導具を開発して、特許で金を貯めたんだ。いつ寝たんだとか、アーロンは何人いるんだとか言われてたらしい。いや~、あのしつこさは誰にも真似できねえと思う」

 アーロンの粘り勝ちか、当時のキャンベル家当主がリディアを後継として、アーロンを婿に迎える事に同意した。

 しつこさが一番アーロンに似ていると言われている孫⋯⋯ジェラルドが呆れたように首を横に振った⋯⋯エレーナの肩に顔を擦り付けた。





「ふわぁ⋯⋯帰って来たんだ~⋯⋯てか、もう無理~、ちょっと寝る~」

 地に足のついていないジェラルドがエレーナの手を引いて凱旋すると、空気の読めないローラがすぐに撃沈し、アリサ、アレックスと続いてテーブルに突っ伏してしまった。

 ローラにあれこれ聞かれずにホッとしていたエレーナは、多分まだ顔が赤いはず。

(ううっ、聞かれなくて良かった~)

 ソワソワしているジェラルドは役に立ちそうにないし、エレーナも俯いたままで恥ずかしそうに殻に篭っている。仕方なく立ち上がったセドリックが、3人に毛布をかけて回っている途中で、ふと空を見上げた。

「空⋯⋯星が消えてる」

 1箇所だけ切り取ったように真っ黒な空ができているが、村人も観光客も気付いている様子がない。

 ジェラルドはエレーナの横に立ち、不審な気配がないか周りを索敵しはじめた。

「は? 俺達だけしかいない⋯⋯どう言う事だ?」

 目の前には『かがり火』が燃え盛り、歌い踊る村人達がいて、観光客達が手を叩いている。その声や音は聞こえるのに、索敵に引っかかったのは、自分達だけ⋯⋯。

「別の世界との境界線⋯⋯本当にあるって事か?」

 セドリックの声がジェラルドの警戒心を呼び起こした。

「クソ婆が言ってた『面白いもの』って、これこのとかよ!」

(クソ婆って誰のことだろう⋯⋯以前も聞いたような)

『終わりがあればはじまりがある』

(そうだ、あの言葉を教えてくれた人のことを『クソ婆』って言ってた気がする)



 星の消えた漆黒の空からふわりふわりと漂ってくるのは、悪霊や死霊と呼ばれる者達か⋯⋯禍々しい気配を振り撒きながら村人や観光客の近くを漂っている。

 透き通った羽を動かしながら飛び回る妖精は気紛れに魔法を使い、かつての友人を見つけた死霊は涙を流していた。

 かがり火の中で大きく薪がはぜるたびに、悪霊や妖精達が空へ逃げ帰るのが見える。

「くそっ、エレーナ達を連れてくるんじゃなかった」

「いや、逆だよ。今目が覚めてるのは3人だけ⋯⋯その共通点は⋯⋯」

「3人の共通点⋯⋯んなものあったっけ? それよりも、なんなんだあれは⋯⋯」

 悪霊達を吐き出し飲み込んだ星のない暗闇は、時間と共に少しずつ大きくなっているように見えた。

 何も気付いていない村人達は、相変わらず酒を飲みギターの音で歌い踊っているのに⋯⋯。



 どのくらいの時間が経ったのか分からないが、星を飲み込むのをやめた暗闇から、別の何かが降ってきはじめた。

 人の形をしているものは豪奢なドレスや派手なコート姿。衛兵の制服を着ている者やお仕着せのメイド服を着た者もいる。

 巨大な建物、池や噴水やガゼボ、木や花、大小様々な石や煉瓦⋯⋯。落ちて来たものが音もなく、まるで配置を決められていたかのように並べ替えられていく。

「これは⋯⋯王宮の中庭だわ」

「王宮? いや、だって雰囲気が違⋯⋯」

 エレーナの過去にある景色⋯⋯間違いない、アルムヘイルの王宮にあった中庭が目の前に作り上げられている。

 貧困に喘ぐ民を無視して美しく仕上げられた、煌びやかな王宮。中庭は季節折々の花が植え替えられて、常に花の見ごろを保つように指示されていた。

 庭師が花を剪定しては腰を伸ばし、衛兵は雑談しながらのんびり歩いている。

 渡り廊下を歩く事務官は手に持った書類で肩を叩きながら、隣の男に愚痴をこぼしているらしい。

 花壇横の木の陰には、騎士団の制服を着た男が座り込んで居眠りをしていた。

 ランドルフ王とジュリエッタ王妃の好みに合わせた庭もあったが、目の前に現れたのはエドワードが愛人達と過ごすためだけに作られた庭。

 芝生が植えられ、色とりどりの花が咲き誇る花壇の前には、テーブルと椅子が並べられていた。

 めんどくさそうな顔のメイドは、椅子に座り込んであくびを始め⋯⋯芝生の中に落ちていたハンカチを拾い上げてポケットに突っ込んだ。別のメイドはお茶の道具を片付けながら、残っていたお菓子をつまみ食いしている。

 その向こうには、煉瓦の敷き詰められた小道と薔薇の蔓が巻きついたパーゴラがある。小道の突き当たり⋯⋯短い階段を登った先にあるのは、エドワードが愛人との逢瀬に使っていたお気に入りのガゼボ。

 つい今し方まで楽しんでいたのだろう。肩から滑り落ちたドレスを直す女性は、エドワードの膝を跨いで座っている。スカートがめくれ、エドワードの手がどこにあるのかまで、はっきりと見えるのが気持ち悪い。

「このガゼボ、見た事がある⋯⋯でも、こんなだったか? えーっと⋯⋯なんだこの景色は」

「この顔って⋯⋯」

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