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6.初顔合わせに来ちゃいました
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庭園には煉瓦で囲まれた花壇に色鮮やかな花が咲き乱れ、苔におおわれた石造りのベンチや四阿・遊歩道・芝生などが配置され噴水や彫刻が春の日差しに煌めいていた。
準備されたテーブルの近くには最近流行しているカーネーションの鉢植えが並んでいる。
1本の茎に1つの花が咲くスタンダード。1本の茎に複数の花が咲くスプレー咲き。
フリルのような花びらの剣弁咲きや花びらが剣のようなスター咲き。フリルのない丸弁咲きとひと重咲き。
手前には赤やピンク、その奥には黄緑や紫・黄色・オレンジと様々な種類・色のカーネーションがバランスよく置かれていた。
「今日はお招き頂きありがとうございます」
メリッサが意外なほど綺麗なカーテシーをした横で、ロクサーナとステラもカーテシーをした。
「まあ、なんて綺麗なカーテシーなのかしら。7歳でそれだけ出来るなんてしっかりお勉強しているのね」
王家だけが身につけることを許された青のデイドレス姿の王妃がロクサーナを見てにっこりと微笑んだ。
(ああ、やっぱり王妃様は素敵)
ロクサーナがお礼に頭を下げた時メリッサの扇子がピシリと音を立てた。
(あっ、ヤバい)
「王子はまだ来てないけれど、先にお茶にしましょう。今日は珍しいお菓子を準備したのよ」
王妃が準備してくれたのは隣国で流行っているゴーフルに季節の果物とアイスを乗せ蜂蜜をかけたもの。
旧ロクサーナはこの日食べたゴーフルが大のお気に入りになり、その後王妃はロクサーナと会う時には必ずゴーフルを出してくれていた。
「まあ、これは初めて見たお菓子ですわ。見た目も豪華で、隣国のお菓子ですかしら?」
「材料はとてもありふれたものだから直ぐにこの国でも流行るのではないかしら?」
メリッサは張り切って王妃と話を続けていたが肝心の王子はいつまで経っても姿を見せなかった。
2時間近く経ち流石に話のネタが尽きた頃、ようやく王子がやって来た。
目を輝かせ立ち上がるメリッサとステラの後に続きロクサーナも立ち上がった。
リチャードはふわふわと癖のあるブロンドに翠眼、白に青いラインの入った服を着ていた。
「まあ、なんて立派なお姿でしょう」
渋々来たのが丸わかりのリチャードの上着は着崩れ襟をだらしなく開けており、それを見た王妃は少し眉を顰めていた。
「僕のゴーフルは?」
「遅れて来たのだからもうありませんよ。それよりもロクサーナに庭を案内してあげてちょうだい。
早く行かないと日が翳ってしまうわ」
じろりとロクサーナを見たリチャードは嫌そうに顔を歪めた。
「えーっ、まさかこの魔女みたいな奴を? こんなのと一緒に歩くなんて嫌だ」
「申し訳ございません。ロクサーナったらどうしてもこの色がいいと言って聞かなくて」
「お母様、私も王子殿下と一緒に行ってもいいですか? 一人ではつまらないです」
困った素振りをしていたメリッサが笑顔になった。
「ええ、勿論ですよ。王子殿下、ステラを宜しくお願い致します」
楽しそうに前を歩く二人の後ろをロクサーナはのんびりと歩いていた。
ステラの耳元でリチャードが耳打ちしすると、チラッと後ろを見たステラが嬉しそうに頷いた。
「お姉さま、かみかざりに葉っぱが・・」
ロクサーナは葉を取り、そっとステラの髪飾りを麻布で撫でた。
四阿に着いたが「お前は邪魔!」と、ロクサーナは2人から追い出されてしまった。
2人が四阿でお喋りを楽しんでいる時、ロクサーナは近くの池の側で池の中央にある彫刻を眺めていた。
ヒソヒソくすくす声が聞こえた後こっそりロクサーナの後ろから近づいて来た二人が突然騒ぎ出した。
「「かっ痒い!」」
準備されたテーブルの近くには最近流行しているカーネーションの鉢植えが並んでいる。
1本の茎に1つの花が咲くスタンダード。1本の茎に複数の花が咲くスプレー咲き。
フリルのような花びらの剣弁咲きや花びらが剣のようなスター咲き。フリルのない丸弁咲きとひと重咲き。
手前には赤やピンク、その奥には黄緑や紫・黄色・オレンジと様々な種類・色のカーネーションがバランスよく置かれていた。
「今日はお招き頂きありがとうございます」
メリッサが意外なほど綺麗なカーテシーをした横で、ロクサーナとステラもカーテシーをした。
「まあ、なんて綺麗なカーテシーなのかしら。7歳でそれだけ出来るなんてしっかりお勉強しているのね」
王家だけが身につけることを許された青のデイドレス姿の王妃がロクサーナを見てにっこりと微笑んだ。
(ああ、やっぱり王妃様は素敵)
ロクサーナがお礼に頭を下げた時メリッサの扇子がピシリと音を立てた。
(あっ、ヤバい)
「王子はまだ来てないけれど、先にお茶にしましょう。今日は珍しいお菓子を準備したのよ」
王妃が準備してくれたのは隣国で流行っているゴーフルに季節の果物とアイスを乗せ蜂蜜をかけたもの。
旧ロクサーナはこの日食べたゴーフルが大のお気に入りになり、その後王妃はロクサーナと会う時には必ずゴーフルを出してくれていた。
「まあ、これは初めて見たお菓子ですわ。見た目も豪華で、隣国のお菓子ですかしら?」
「材料はとてもありふれたものだから直ぐにこの国でも流行るのではないかしら?」
メリッサは張り切って王妃と話を続けていたが肝心の王子はいつまで経っても姿を見せなかった。
2時間近く経ち流石に話のネタが尽きた頃、ようやく王子がやって来た。
目を輝かせ立ち上がるメリッサとステラの後に続きロクサーナも立ち上がった。
リチャードはふわふわと癖のあるブロンドに翠眼、白に青いラインの入った服を着ていた。
「まあ、なんて立派なお姿でしょう」
渋々来たのが丸わかりのリチャードの上着は着崩れ襟をだらしなく開けており、それを見た王妃は少し眉を顰めていた。
「僕のゴーフルは?」
「遅れて来たのだからもうありませんよ。それよりもロクサーナに庭を案内してあげてちょうだい。
早く行かないと日が翳ってしまうわ」
じろりとロクサーナを見たリチャードは嫌そうに顔を歪めた。
「えーっ、まさかこの魔女みたいな奴を? こんなのと一緒に歩くなんて嫌だ」
「申し訳ございません。ロクサーナったらどうしてもこの色がいいと言って聞かなくて」
「お母様、私も王子殿下と一緒に行ってもいいですか? 一人ではつまらないです」
困った素振りをしていたメリッサが笑顔になった。
「ええ、勿論ですよ。王子殿下、ステラを宜しくお願い致します」
楽しそうに前を歩く二人の後ろをロクサーナはのんびりと歩いていた。
ステラの耳元でリチャードが耳打ちしすると、チラッと後ろを見たステラが嬉しそうに頷いた。
「お姉さま、かみかざりに葉っぱが・・」
ロクサーナは葉を取り、そっとステラの髪飾りを麻布で撫でた。
四阿に着いたが「お前は邪魔!」と、ロクサーナは2人から追い出されてしまった。
2人が四阿でお喋りを楽しんでいる時、ロクサーナは近くの池の側で池の中央にある彫刻を眺めていた。
ヒソヒソくすくす声が聞こえた後こっそりロクサーナの後ろから近づいて来た二人が突然騒ぎ出した。
「「かっ痒い!」」
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