【完結】期間限定聖女ですから、婚約なんて致しません

との

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00.レベッカ達にざまぁしたのはだ〜れだ?

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✳︎✳︎✳︎✳︎ お知らせ ✳︎✳︎✳︎✳︎

 今回、クズ乙女達レベッカ達3人とレベッカのパパ、ゲスブラザーズ領主、スミス・デニスのざまぁ回です。人によってはグロいなぁと思われるかも⋯⋯。

 その場合は、精霊達のメッセージだけで、次のお話へスキップしていただければ幸いです。

【俺達がガッチガチのざまぁしたからね】

【我慢してたから~、すっごいのをしちゃったの~】

【僕達全員でボッコボコにしたから】

【頑張ったモグッ】

【プチって】

【グシャって】

✳︎✳︎✳︎✳︎ では、本編でっす ✳︎✳︎✳︎✳︎






























「魔導具じゃないってどう言う事?」

「魔導具じゃなかったら、あんな記録残せないじゃん」

「時の神クロノス様とカイロス様のお力で、あの空間の中だけ、時間を戻してもらったの」

「バカな! そんなこと出来るわけないじゃん!」



【我等の力を疑う愚か者達は、前に出るが良い】

 宙に現れたのはクロちゃんとカイちゃん。その周りにはミュウ・ピッピ・ウルウル・モグモグ・ルル・ミイ。ロクサーナにとってはいつもの⋯⋯大切な仲間が勢揃いした。

 咄嗟に膝をつき胸に手を当てたジルベルトの横で、見よう見まねながらウルサ達も膝をついて頭を下げた。

「誰よアンタ達。変な生き物を連れて⋯⋯ここがどこか知ってんの!?」

「レベッカ、控えなさい! サブリナやセシルもだ。この方々は時の神であらせられるクロノス様とカイロス様。その他の方々は精霊様。教会に所属していたにも関わらず、神々や上位精霊様の神気も分からないのか!」

「「「と、時の神と上位精霊?」」」



【堕落した愚かなる者達よ、我等の力も分からぬ貴様らには、映し出した自らの過去は認められぬか⋯⋯哀れなものよ】

【時を司る我等には、過去から繋がる時間は常に今この時と同じ。時を遡り、全てをつまびらかにする事など容易いこと】


【氷属性上位精霊フェンリルの名の元に、貴様らに残る全ての力を消し去る。魔法・魔力・剣術・体術⋯⋯。これより先どれほど研鑽しようとも得るものはなく、自らの犯した罪に縛られて生きるがよい】

【火属性上位精霊フェニックスの名の元に、貴様らの心に永遠の業火を与えよう。知恵は思い浮かぶたびに焼き尽くされ、願いは黒き炭となり心の澱となる】

【風属性上位精霊イフリータの名の元に、貴様らの心に相応しい姿に変幻させよう。妬みを覚えればその姿は蛇となり、恨みを持てば蜘蛛となる。傲慢さは醜き蛙の姿に似て、怒りは屍肉を漁るハイエナの如き】

【土属性上位精霊ベヒモスの名の元に、永遠なる飢餓を与えよう。人の子の食は泥となり、腹の膨らまぬ雑草を食せ。清き水には毒が沸き、腐った水だけを追い求めよ】

【光属性上位精霊ウィスプの名の元に、陽の恵みを奪い常に身悶える寒さを与えよう。暖かき日を忘れて寒さに震え、雪の降る日のごとく凍傷と共に生きよ】

【闇属性上位精霊シェイドの名の元に、夜の安らぎを奪い常に身を切る恐怖を与えよう。闇に蠢く魑魅魍魎に囲まれて、泥の中を逃げ惑い朝を待つが良い】


【時間を司る時の神クロノスの名の元に、貴様らに永遠の時を与える。苦しみにもがけども、決して終わらぬ生を生きるが良い】

【時刻を司る時の神カイロスの名の元に、貴様らの受けし神罰を心と身体に留め置く。苦しみは積み重なり、痛みはさらなる痛みを伴う。変幻が増えればその苦しみもまた増えるのみ】



 嘘だと言いかけたレベッカの鼻が伸びはじめ、4本の足をしたイヌに似た姿に変身していく。小さな顔に比べると大きな耳、ぼってりと膨らんだ腹と細い足⋯⋯茶色と黒のハイエナに変幻した。

「ひいぃぃ! や、やめて⋯⋯ごめん、ごめんなさい。どうかお助⋯⋯あががっ、ぐ、ぐるじ⋯⋯あづい⋯⋯お腹⋯⋯焼け⋯⋯助け⋯⋯」

 悶え苦しみはじめたレベッカの手や足の先が凍りはじめ、動くたびにひび割れて血が吹き出した。

「あ、あ、あがっ⋯⋯」

 ぐしゃっと何かに握りつぶされたレベッカが、黒い蜘蛛の姿に変わっていく。頭胸部と腹部の2つに分かれた身体と8本の足。その横で、セシルは蛙の顔を持つ蛇に、サブリナは蜘蛛の体躯にハイエナの顔を持つキメラに変身しはじめた。

「あがが」

「うぎゃあ、ぐへぇ⋯⋯」


 愕然として立ち尽くしていたスミス・キリング・デニスも、異形のキメラに変わりはじめた。

 ほんの数分刻みに変幻するたびに呻き声を上げ、口から血を吐く。手足はひび割れ砕けるたびに復元されては凍りつく。



【レベッカのパパにも同じ術がかかってるから、一緒に運んどいて】

「了解! パパってどこに⋯⋯あ、いたいた。牢に入れられてるって、レベッカに捨てられたのかな」

 長年の酒池肉林で肥え太ったレベッカパパは、奴隷としての価値もないと思われたらしい。

「レベッカ達の罪をはっきりさせて、聖王国に強制送還しようと思ってたけど、ざまぁまで終わっちゃったね~」

「俺の怒りの向かう先が無くなっちまった⋯⋯」

 キメラに変身し痛みや寒さで悶え苦しむ姿を見ていると、これ以上やれる事が常人には思いつかない。



 ジルベルトの横に姿を現したロクサーナが『心が姿に現れてるのがこれってキモすぎる』と呟いた。

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