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40.パイの中身は黒い鳥
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診療所からの帰り道、AはひたすらNに謝り通しだった。護衛役として付いて来てくれたNのことを、薄情にもすっかり忘れていたのだ。
ようやく朝日が射そうという時間帯のレッドライト地区を、Nと並んで歩く。当然、夜の街の住人はまだ夢の中だ。
「まさか朝まで待たされるとは思ってなかった」
Nは眠そうに目元をこする。こすり過ぎて赤くなっていた。
彼は夜通し、邪魔が入らないよう診療所の周辺を哨戒していてくれたらしい。三月半ばとはいえ、まだまだコートが手放せない時期だ。
「……ほんと、ごめん……」
Aはしおしおと謝った。もう何回目かになる謝罪だった。いっそ迷惑料として金銭を要求された方がよほどマシだった。自分が恋人と暖かいベッドの中でイチャついていたことを考えれば当然だ。
仮眠を済ませてAにやっと存在を思い出されたNだったが、今度はシュゼーにさんざん第二性を疑われ、血液採取に付き合わされる羽目になった。彼にとっては、まさに厄日だったわけだ。
Aは隣を歩くNを改めて確認する。
Nと並んで歩くのは久しぶりで、視線の高さに少し手間取った。
「どうしてドクターはNを疑ったんだろう。普段とそんなに変わらないよな?」
「分からない。
それよりも、あの男、大分危ういぞ」
あくびを手で押さえながらNは言う。Aと同じ肌の色をした喉仏が上下する。
確かにシュゼーには繊細なところがあるとは思っていたが、危ういとまで断言されて、Aは目線だけで続きを促す。
「DomはSubからの信頼を欲しがるが、逆にその信頼に答えられなかった場合の自責の念は、SubやUsualには理解しがたいほど大きいものだ」
「……患者がSubで、治療や手術が上手くいなかった場合、最悪ってことか?」
Aは痛々しいほどのボディピアスを思い出す。
シュゼーが自分の都合で患者を選ぶ医者ではないことは分かっている。だが、それは彼の瑕が増えても構わないということとイコールではない。
「先に患者との間にセーフワードを決めておけないのか? Domがセーフワードを使ってもいいんだろ?」
「可能だろう。
患者に医者を思いやる余裕があったら、の話になるが」
「でも医者だって神様じゃないんだし、本当にどうしようもないときは匙投げるしかないじゃん」
言いながら、素人の自分には余る、難しい話だと思った。
途中で手を放すなら、最初から掴まなければ良いのだ。けれど、全ての患者がどうしようもないというわけではない。掴んだうちの何割かは助けられるかもしれない。
そういう賭けの負債がシュゼーに残されているのだとしたら……。
Aはこれは拙いなと思い、さっきの言葉を打ち消した。
「今のはドクターの話に限ってのことだからな」
「分かっている」
一応、Nは返事をしたがその表情は優れない。一見、いつもと変わらないが、長く付き合ってきた者だけが読み取れるものがある。
Eは第三エリアに籠りっきりなので、抑制剤はNに渡してあるがきちんと自分で打っているのだろうか。打てていないから、シュゼーは彼の不調を感じ取ったのでは?
ビュッ、と強い向かい風がおこった。
それがAの頬を打つ前に、Nのコートの中に庇われてしまう。
道端のゴミが風に吹かれて転がっていく。
投げ捨てられた缶がカラカラと音を発てながらAの足許に絡みつき、僅かに残った中身がトラウザーズの裾を汚していった。
ストリートの両側に立つ建物の、戸締りが不十分だった鎧窓が突風に煽られてバタバタ開閉を繰り返す。
「お前、突然居なくなったりするなよ?」
風上に立つNの服を掴む。
彼は出会った頃から、そういう不安をAに抱かせるところがあった。死に際を悟った猫が、飼い主の目の前から姿を消すようなイメージだ。それを防ぐには、真面目な彼に責任を負わせてしまうのが一番手っ取り早い。
「俺の店を大きくするチャンスが舞い込んだんだ。お前に出ていかれたら困る」
「ああ。
……それより、せっかく想い人と一緒になれたんだろう? 幸せそうな顔を見せて欲しい」
突風はとっくに通り過ぎて、二ブロック先のゴミを散らせていた。
残っているのはせいぜい、ふたりのコートの裾を舞わせるだけの風だ。
「お前が! 危ういとか言うからだろ!」
Aはくしゃりと顔を歪めて、Nの庇護下から抜け出した。
まるで娘を嫁に出す母親みたいなことを言うな、と思う。しかも、自分自身はまったく幸せそうじゃない母親の類だ。
「Aならあの男も支えられると思ったんだが、違うのか」
邪気のない眼で見つめられ、Aは咽喉の奥で「ぐう」と唸る。
「待ってろ。今、年がら年中、仏頂面のお前に手本を見せてやる」
半ばムキになって、Aは顔のあちこちを揉んだり引っ張ったりした。それ自体は成果に結びつかなかったが、シュゼーにお姫様抱っこされた時のことや、彼に貫かれたことを思い起こすと、容易に顔面の筋肉が崩れていく。
「こうだよ! こうなんの!」
なんの羞恥プレイなのかという赤面を指さすと、「なるほど」と大した感慨もないような反応が返ってくる。
「分かるだろ!」
「すまん、あまり分からない」
「ロボか!」
並んで歩く懐かしさに、つい、昔のツッコミを入れてしまった。
ふとNが高い背を屈めて、Aと視線を合わせた。
「A、お前にまだ言ってないことがある」
改まった物言いだった。
黒い瞳の奥に、Nらしい思慮深さが滲んでいる。
自然と緩んだ顔を引っ込めて、畏まってしまう。
Nは言いづらそうに少しだけ視線を泳がせたが、彼の中で決着がついたらしい。重い口を開いた。
「セラフィムがシェフにパイを焼かせている。
お前の貫通式? を祝うとかで」
「プライバシー!!」
店の正面から怒鳴り込んだAに、パン、パン、とクラッカーが浴びせられた。頭のてっぺんから飛翔物である色とりどりのテープが垂れ下がる。それから金と銀の紙吹雪だ。
「オメデトー!」
セラフィムの、深夜のテンションを引きずった甲高い声が無客の店内に響いた。その背後にはいつものメンバーが控えている。どこか生温かい表情を浮かべているのは気のせいだろうか。
まだ早朝も早朝だ。
もしかしてこいつら一晩中、待っていたんじゃないだろうな、という疑念がAのこめかみに走る青筋を深くした。
奥歯を噛むAの脇に、ぴたりとセラフィムがはべり、胸の辺りでくるくると指先で円を描く。
「なァ、詳しく聞かせろよ~」
造作は美少年のくせして、その表情は噂話中の奥さんに近い。早い話が下世話なのだった。
「遅かったですね。パイが冷めてしまうところでしたよ」
厨房からレスターが盆を片手に出てきた。ご丁寧に銀色のドーム状のフタを被せてある。
その中身よりも、Aはレスターの恰好の方が気になった。いつも隙なく着込んでいるのに、今朝はシャツにボタンを留めていないウエストコートだけだ。ネクタイさえ締めていない。毛色が薄いから目立たないが、顎に無精ひげも見て取れた。
いよいよ一晩中、仲間内で下ネタに興じていた可能性が高くなってきた。
「恐い顔するなよ。ほら、食べよう」
ヴィクトルがキレそうなAの肩を抱き、カウンター席に押し込める。
「ほんっと、いい加減にしろよ、お前ら……」
「まあまあ。フタを開けて」
開けて、さらにAは自分の顔が凶悪になるのを感じた。
パイの中央に、黒い鳥がパイ地を突き破って顔を出している。
もちろん本物の鳥ではなく、陶器製だ。
「は? アレか? 貫通式ってことか?」
陶器の鳥と目が合ったAは、隣に座るヴィクトルの胸倉を掴む。
「おや。6ペンスの唄をご存じない?」
「まあ、Aは東洋人だしね。
僕が歌ってあげる」
セラフィムが聖歌隊のようなソプラノで、子供向けと思われる歌を歌いあげた。
歌詞の意味は分かるものの、あまりにも要領を得ない内容だった。黒い鳥がパイに詰まっているからなんだというのか。
「サロンで提供する一皿です。
どうぞ、ご試食を」
レスターがパイを切り分け、一片を皿に盛りつけてAに差し出してくる。
なんだか訳がわからなかったが、シェフの作る料理が不味いわけがない。Aは話を有耶無耶にされた感じを引きずりつつフォークを立てる。
「うん。美味いよ。カラスってこんな美味かったんだな」
「……まあ、Aも毎回カラスと顔を合わせるのはお嫌でしょうから、サロンではこれにしようかと思っているんです」
レスターは、親指の先ほどの大きさの陶器を摘まんで見せた。
ころりとした白い陶器の中央には、簡略化された黒い鳥が描かれており、少し上の方にはペンダントにし易いように穴が開いている。
「新規のお客様をお招きするたびに、ガレット・デ・ロワをお出ししようと思います。ご存じですか?」
Aはパイで頬をいっぱいにしながら首を左右に振る。
「本当なら公現祭の日に食べるものなのですが。
簡単に説明しますと、パイを切り分けてこれが入っていれば、大当たりということですよ」
よく分からないが、余興としては面白いのかもしれない。
「いいんじゃない?」
Aはサクサクのパイと鶏肉を噛み締めながら頷いた。噛むたび水風船を破裂させたみたいに、鶏の脂が咥内に迸る。ただの鶏肉には出せない脂の重厚さだ。フォアグラをソテーした後でパイの具を作ったのかもしれない。
答えを出さなければならない類の話をしながら、シェフの料理を食べるのは止めよう。
──それをまったく失念していた。
ようやく朝日が射そうという時間帯のレッドライト地区を、Nと並んで歩く。当然、夜の街の住人はまだ夢の中だ。
「まさか朝まで待たされるとは思ってなかった」
Nは眠そうに目元をこする。こすり過ぎて赤くなっていた。
彼は夜通し、邪魔が入らないよう診療所の周辺を哨戒していてくれたらしい。三月半ばとはいえ、まだまだコートが手放せない時期だ。
「……ほんと、ごめん……」
Aはしおしおと謝った。もう何回目かになる謝罪だった。いっそ迷惑料として金銭を要求された方がよほどマシだった。自分が恋人と暖かいベッドの中でイチャついていたことを考えれば当然だ。
仮眠を済ませてAにやっと存在を思い出されたNだったが、今度はシュゼーにさんざん第二性を疑われ、血液採取に付き合わされる羽目になった。彼にとっては、まさに厄日だったわけだ。
Aは隣を歩くNを改めて確認する。
Nと並んで歩くのは久しぶりで、視線の高さに少し手間取った。
「どうしてドクターはNを疑ったんだろう。普段とそんなに変わらないよな?」
「分からない。
それよりも、あの男、大分危ういぞ」
あくびを手で押さえながらNは言う。Aと同じ肌の色をした喉仏が上下する。
確かにシュゼーには繊細なところがあるとは思っていたが、危ういとまで断言されて、Aは目線だけで続きを促す。
「DomはSubからの信頼を欲しがるが、逆にその信頼に答えられなかった場合の自責の念は、SubやUsualには理解しがたいほど大きいものだ」
「……患者がSubで、治療や手術が上手くいなかった場合、最悪ってことか?」
Aは痛々しいほどのボディピアスを思い出す。
シュゼーが自分の都合で患者を選ぶ医者ではないことは分かっている。だが、それは彼の瑕が増えても構わないということとイコールではない。
「先に患者との間にセーフワードを決めておけないのか? Domがセーフワードを使ってもいいんだろ?」
「可能だろう。
患者に医者を思いやる余裕があったら、の話になるが」
「でも医者だって神様じゃないんだし、本当にどうしようもないときは匙投げるしかないじゃん」
言いながら、素人の自分には余る、難しい話だと思った。
途中で手を放すなら、最初から掴まなければ良いのだ。けれど、全ての患者がどうしようもないというわけではない。掴んだうちの何割かは助けられるかもしれない。
そういう賭けの負債がシュゼーに残されているのだとしたら……。
Aはこれは拙いなと思い、さっきの言葉を打ち消した。
「今のはドクターの話に限ってのことだからな」
「分かっている」
一応、Nは返事をしたがその表情は優れない。一見、いつもと変わらないが、長く付き合ってきた者だけが読み取れるものがある。
Eは第三エリアに籠りっきりなので、抑制剤はNに渡してあるがきちんと自分で打っているのだろうか。打てていないから、シュゼーは彼の不調を感じ取ったのでは?
ビュッ、と強い向かい風がおこった。
それがAの頬を打つ前に、Nのコートの中に庇われてしまう。
道端のゴミが風に吹かれて転がっていく。
投げ捨てられた缶がカラカラと音を発てながらAの足許に絡みつき、僅かに残った中身がトラウザーズの裾を汚していった。
ストリートの両側に立つ建物の、戸締りが不十分だった鎧窓が突風に煽られてバタバタ開閉を繰り返す。
「お前、突然居なくなったりするなよ?」
風上に立つNの服を掴む。
彼は出会った頃から、そういう不安をAに抱かせるところがあった。死に際を悟った猫が、飼い主の目の前から姿を消すようなイメージだ。それを防ぐには、真面目な彼に責任を負わせてしまうのが一番手っ取り早い。
「俺の店を大きくするチャンスが舞い込んだんだ。お前に出ていかれたら困る」
「ああ。
……それより、せっかく想い人と一緒になれたんだろう? 幸せそうな顔を見せて欲しい」
突風はとっくに通り過ぎて、二ブロック先のゴミを散らせていた。
残っているのはせいぜい、ふたりのコートの裾を舞わせるだけの風だ。
「お前が! 危ういとか言うからだろ!」
Aはくしゃりと顔を歪めて、Nの庇護下から抜け出した。
まるで娘を嫁に出す母親みたいなことを言うな、と思う。しかも、自分自身はまったく幸せそうじゃない母親の類だ。
「Aならあの男も支えられると思ったんだが、違うのか」
邪気のない眼で見つめられ、Aは咽喉の奥で「ぐう」と唸る。
「待ってろ。今、年がら年中、仏頂面のお前に手本を見せてやる」
半ばムキになって、Aは顔のあちこちを揉んだり引っ張ったりした。それ自体は成果に結びつかなかったが、シュゼーにお姫様抱っこされた時のことや、彼に貫かれたことを思い起こすと、容易に顔面の筋肉が崩れていく。
「こうだよ! こうなんの!」
なんの羞恥プレイなのかという赤面を指さすと、「なるほど」と大した感慨もないような反応が返ってくる。
「分かるだろ!」
「すまん、あまり分からない」
「ロボか!」
並んで歩く懐かしさに、つい、昔のツッコミを入れてしまった。
ふとNが高い背を屈めて、Aと視線を合わせた。
「A、お前にまだ言ってないことがある」
改まった物言いだった。
黒い瞳の奥に、Nらしい思慮深さが滲んでいる。
自然と緩んだ顔を引っ込めて、畏まってしまう。
Nは言いづらそうに少しだけ視線を泳がせたが、彼の中で決着がついたらしい。重い口を開いた。
「セラフィムがシェフにパイを焼かせている。
お前の貫通式? を祝うとかで」
「プライバシー!!」
店の正面から怒鳴り込んだAに、パン、パン、とクラッカーが浴びせられた。頭のてっぺんから飛翔物である色とりどりのテープが垂れ下がる。それから金と銀の紙吹雪だ。
「オメデトー!」
セラフィムの、深夜のテンションを引きずった甲高い声が無客の店内に響いた。その背後にはいつものメンバーが控えている。どこか生温かい表情を浮かべているのは気のせいだろうか。
まだ早朝も早朝だ。
もしかしてこいつら一晩中、待っていたんじゃないだろうな、という疑念がAのこめかみに走る青筋を深くした。
奥歯を噛むAの脇に、ぴたりとセラフィムがはべり、胸の辺りでくるくると指先で円を描く。
「なァ、詳しく聞かせろよ~」
造作は美少年のくせして、その表情は噂話中の奥さんに近い。早い話が下世話なのだった。
「遅かったですね。パイが冷めてしまうところでしたよ」
厨房からレスターが盆を片手に出てきた。ご丁寧に銀色のドーム状のフタを被せてある。
その中身よりも、Aはレスターの恰好の方が気になった。いつも隙なく着込んでいるのに、今朝はシャツにボタンを留めていないウエストコートだけだ。ネクタイさえ締めていない。毛色が薄いから目立たないが、顎に無精ひげも見て取れた。
いよいよ一晩中、仲間内で下ネタに興じていた可能性が高くなってきた。
「恐い顔するなよ。ほら、食べよう」
ヴィクトルがキレそうなAの肩を抱き、カウンター席に押し込める。
「ほんっと、いい加減にしろよ、お前ら……」
「まあまあ。フタを開けて」
開けて、さらにAは自分の顔が凶悪になるのを感じた。
パイの中央に、黒い鳥がパイ地を突き破って顔を出している。
もちろん本物の鳥ではなく、陶器製だ。
「は? アレか? 貫通式ってことか?」
陶器の鳥と目が合ったAは、隣に座るヴィクトルの胸倉を掴む。
「おや。6ペンスの唄をご存じない?」
「まあ、Aは東洋人だしね。
僕が歌ってあげる」
セラフィムが聖歌隊のようなソプラノで、子供向けと思われる歌を歌いあげた。
歌詞の意味は分かるものの、あまりにも要領を得ない内容だった。黒い鳥がパイに詰まっているからなんだというのか。
「サロンで提供する一皿です。
どうぞ、ご試食を」
レスターがパイを切り分け、一片を皿に盛りつけてAに差し出してくる。
なんだか訳がわからなかったが、シェフの作る料理が不味いわけがない。Aは話を有耶無耶にされた感じを引きずりつつフォークを立てる。
「うん。美味いよ。カラスってこんな美味かったんだな」
「……まあ、Aも毎回カラスと顔を合わせるのはお嫌でしょうから、サロンではこれにしようかと思っているんです」
レスターは、親指の先ほどの大きさの陶器を摘まんで見せた。
ころりとした白い陶器の中央には、簡略化された黒い鳥が描かれており、少し上の方にはペンダントにし易いように穴が開いている。
「新規のお客様をお招きするたびに、ガレット・デ・ロワをお出ししようと思います。ご存じですか?」
Aはパイで頬をいっぱいにしながら首を左右に振る。
「本当なら公現祭の日に食べるものなのですが。
簡単に説明しますと、パイを切り分けてこれが入っていれば、大当たりということですよ」
よく分からないが、余興としては面白いのかもしれない。
「いいんじゃない?」
Aはサクサクのパイと鶏肉を噛み締めながら頷いた。噛むたび水風船を破裂させたみたいに、鶏の脂が咥内に迸る。ただの鶏肉には出せない脂の重厚さだ。フォアグラをソテーした後でパイの具を作ったのかもしれない。
答えを出さなければならない類の話をしながら、シェフの料理を食べるのは止めよう。
──それをまったく失念していた。
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