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六日目・前編
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目が覚めたら、目の前がいつもと違った。
ずっと起きていたのかゼロが至近距離でこちらを見ていた。
目を開けたままガン見するなよ、一瞬心臓が止まりかけたぞ。
…あー、そういえば昨日一緒に寝たんだっけ。
一日経ってなんであんな事を言ったのか自分でもよく分からなくなった。
…まぁ、これが若気のいたりというやつだと思っとこう。
「おはよう、ツカサ」
「おー…おはよ…!?」
ゼロが俺を抱きしめていたから気付かなかったが、ゼロから離れて掛け布団代わりにしていた猫耳ローブを捲る。
一瞬で捲った事を後悔した。
ゼロは赤くなってるが、俺はドン引きした顔をしている。
そうだ、ゼロはそういう奴だった。
…やっぱり優しくしない方が良かったか?
白い目をゼロに向けて機械のように棒読みになる。
「ゼロさん…なんで服脱いでんの?」
「俺、寝る時解放的になりたいんだ」
「…裸族か」
「下は穿いてるよ?」
「…あれ?おっかしーな、俺だけなんで全裸なの?」
「ツカサも裸で抱き合えば気持ちいいよ」
「やめい!そこまでは許してねぇ!」
猫耳ローブを引っ張り身体に巻く。
俺が全裸という事はゼロに全部見られたという事だろう。
死ぬほど恥ずかしいが、それより何もしていないだろうなと疑いの眼差しでゼロを見てから背を向ける。
触ってもいいとは少し思ったが俺が起きてる時に腕だけだ!
自分の服を探すと、隅にたたまれているのを見えた。
後ろを振り返るとゼロは既に上着を着ていた。
「…俺、いない方がいい?」
「………別に」
「そんなに心配しなくて大丈夫だよ、もう何処にも行かないから」
なんかゼロに弱味握られたみたいで悔しかったがまたあんな思いしたくなくて急いで着替えた。
チラチラと後ろを見ると、ちゃんとゼロは後ろを向いていた。
…というかなにかをしていた。
金属音がカンコンと聞こえるが本当に何してるんだ!?
着替え終わったが猫耳ローブが使い物にならない。
どうしようかと思っていたら、ゼロが俺から猫耳ローブを奪う。
「…ゼロ?」
「大丈夫、このくらいなら直せる…ついでに強化してあげる」
猫耳ローブを広げて軽く見てそう言う。
…まさか裁縫も出来るのか、毎回思うがゼロに出来ない事なんてないんじゃないのか?
とはいえすぐに出来るわけもなく今日は洞窟に籠るしかないのかと落ち込む。
…ゼロが俺にくれたポイントを上回りたくて、今日は張り切ってたんだけどな。
するとゼロは立ってる俺に跪いた。
今度は何だと目を丸くする。
手を取られても全く分からない。
手の平に口付けられてくすぐったいような恥ずかしいような気分になり顔を赤らめた。
「なっなな!?」
「ツカサにプレゼント」
薬指を優しく撫でられたと思ったらなにかを通された。
…まさか俺が貰う側になるなんて、誰が想像しただろうか。
それは白い石が付いた銀の指輪だった。
「結婚しよう」
「指輪付けてプロポーズする奴初めて見たなー」
棒読みで白目を剥いた。
普通は指輪見せてプロポーズしてOKされてから指輪をはめるのでは?
俺は自分から告白してこうするものだと思っていた、男だからな。
それが俺より美形の男に貰うとは世の中なにが起きるか分からないな。
…いや、コイツに何を言っても通じないだろう。
とりあえず…
「お断りします」
「ツカサは照れ屋だからね、そう言うと思った」
いやいや、照れ屋とかではなくてだね…と言う前にゼロは立ち上がった。
この白い石、鑑定士でもない俺でも分かる…強い力を感じる。
ずっと起きていたのかゼロが至近距離でこちらを見ていた。
目を開けたままガン見するなよ、一瞬心臓が止まりかけたぞ。
…あー、そういえば昨日一緒に寝たんだっけ。
一日経ってなんであんな事を言ったのか自分でもよく分からなくなった。
…まぁ、これが若気のいたりというやつだと思っとこう。
「おはよう、ツカサ」
「おー…おはよ…!?」
ゼロが俺を抱きしめていたから気付かなかったが、ゼロから離れて掛け布団代わりにしていた猫耳ローブを捲る。
一瞬で捲った事を後悔した。
ゼロは赤くなってるが、俺はドン引きした顔をしている。
そうだ、ゼロはそういう奴だった。
…やっぱり優しくしない方が良かったか?
白い目をゼロに向けて機械のように棒読みになる。
「ゼロさん…なんで服脱いでんの?」
「俺、寝る時解放的になりたいんだ」
「…裸族か」
「下は穿いてるよ?」
「…あれ?おっかしーな、俺だけなんで全裸なの?」
「ツカサも裸で抱き合えば気持ちいいよ」
「やめい!そこまでは許してねぇ!」
猫耳ローブを引っ張り身体に巻く。
俺が全裸という事はゼロに全部見られたという事だろう。
死ぬほど恥ずかしいが、それより何もしていないだろうなと疑いの眼差しでゼロを見てから背を向ける。
触ってもいいとは少し思ったが俺が起きてる時に腕だけだ!
自分の服を探すと、隅にたたまれているのを見えた。
後ろを振り返るとゼロは既に上着を着ていた。
「…俺、いない方がいい?」
「………別に」
「そんなに心配しなくて大丈夫だよ、もう何処にも行かないから」
なんかゼロに弱味握られたみたいで悔しかったがまたあんな思いしたくなくて急いで着替えた。
チラチラと後ろを見ると、ちゃんとゼロは後ろを向いていた。
…というかなにかをしていた。
金属音がカンコンと聞こえるが本当に何してるんだ!?
着替え終わったが猫耳ローブが使い物にならない。
どうしようかと思っていたら、ゼロが俺から猫耳ローブを奪う。
「…ゼロ?」
「大丈夫、このくらいなら直せる…ついでに強化してあげる」
猫耳ローブを広げて軽く見てそう言う。
…まさか裁縫も出来るのか、毎回思うがゼロに出来ない事なんてないんじゃないのか?
とはいえすぐに出来るわけもなく今日は洞窟に籠るしかないのかと落ち込む。
…ゼロが俺にくれたポイントを上回りたくて、今日は張り切ってたんだけどな。
するとゼロは立ってる俺に跪いた。
今度は何だと目を丸くする。
手を取られても全く分からない。
手の平に口付けられてくすぐったいような恥ずかしいような気分になり顔を赤らめた。
「なっなな!?」
「ツカサにプレゼント」
薬指を優しく撫でられたと思ったらなにかを通された。
…まさか俺が貰う側になるなんて、誰が想像しただろうか。
それは白い石が付いた銀の指輪だった。
「結婚しよう」
「指輪付けてプロポーズする奴初めて見たなー」
棒読みで白目を剥いた。
普通は指輪見せてプロポーズしてOKされてから指輪をはめるのでは?
俺は自分から告白してこうするものだと思っていた、男だからな。
それが俺より美形の男に貰うとは世の中なにが起きるか分からないな。
…いや、コイツに何を言っても通じないだろう。
とりあえず…
「お断りします」
「ツカサは照れ屋だからね、そう言うと思った」
いやいや、照れ屋とかではなくてだね…と言う前にゼロは立ち上がった。
この白い石、鑑定士でもない俺でも分かる…強い力を感じる。
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