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第157話 手柄横取り
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スタンピードが起こった。
朝の時間帯だ。
通行人が多いから、被害者がたくさん出るぞ。
ファントムの出番だな。
仮面を付けて、バールを装備。
俺は駆け出した。
今回のスタンピードは巨人が中心だ。
やっぱり和解は嘘だったのか。
それにしても数が多いな。
これだと巨人のダンジョンの生き残りはほとんど出てきているはずだ。
一通り見回って、モンスターがいないのを確認。
俺は引き上げることにした。
自衛隊や冒険者達とすれ違う。
一様に血を浴びている。
巨人の血であって欲しい。
仲間の血だとすると、俺の力不足なんじゃないかと思ってしまう。
全てを助けられるわけないのにな。
いかん、思考が完全にファントムだ。
悪は犠牲など気にしない。
「きゃあ!」
悲鳴が聞こえた。
俺はその現場に急ぐ。
ザコ巨人が、小学生の列を襲っている。
俺は巨人とすれ違いざまにバールで殴った。
血しぶきを上げて倒れる巨人。
いいことを考えた。
幻影魔法でファントムを出し俺はおっさんになった。
【いきなり配信が始まったな】
【巨人が血まみれで倒れているぞ】
【スタンピードの現場だな。サイレン鳴ったからな】
【ヘッドフォンしててサイレンに気づかんかった】
「ファントム、その巨人は俺が倒した」
【ファントムとの対決らしい】
【どういう理屈かな】
「ふっ、何を根拠に?」
「見てみるが良い。巨人の体に糸が巻き付いているだろう。あれは俺の操糸術の証拠だ」
【へっ、おっさんそんなことできるの?】
【できないに有り金ドン】
【でもたしかにキラキラ光る糸がみえる】
【この手柄横取り野郎が】
【おっさん、カメラを手に取ってドヤ顔しなくても】
【後でカラクリを教えてくれるんだよな】
【もしかしてファントムがサクラ】
【そんなわけないだろ】
「済まなかった。では諸君また会おう」
ファントムの幻影が去っていった。
【おっ、おっさんの勝利か】
【何か裏がありそう】
「おっさんが、巨人を倒したの?」
疑いの目をした小学生が俺にそう言った。
「嘘だよ。僕はファントムが倒す所を見てた」
「そうだそうだ」
「いいか、真実というのは捻じ曲げられるものなのだ。特に金の前ではな。そういうことだ」
【子供は分かってないようだ】
【金を使っての裏工作を子供が知っていたらそれはそれで怖い】
【にしても最低だな。手柄横取りじゃないか】
「最低です。あなたそれでも人ですか」
【先生らしき人が突っかかった】
【先生なら裏工作が分かるからね】
「さっきの話は世間一般での話だ。俺とは何も関係ない」
【出たすっとぼけ】
【おっさんは言質は取られないんだよな】
【最低なのは今に始まってないけど】
【でも糸はどうやったんだ】
【科学の力だろ。ただ糸を射出する装置なら、作れそうだ】
【だな。糸で切るのはかなり難しい】
「小学生のガキんちょ共、巨人を倒して感謝されるのは俺だ」
「違う。ファントム」
「ファントムありがとう」
「ファントム凄い」
「先生はファントムが謝ったのを見ましたよね」
「見ましたが、どう考えても倒したのはファントムです」
「いけませんね、先生が推測で決めつけては」
【本当に最低だな】
【だがそれが良いんだ】
【クズで小悪党。それが見ててなんかギャグだ】
【うん、そうだな】
「あっ、お巡りさん。子供を巨人から救った埼京です。感謝状でますかね」
「本当なら出るだろうな」
【草】
【金を持つと名誉が欲しくなるってか】
【拡散しようぜ】
【世論にどっちが正しいか判断してもらおう】
くくくっ、上手い具合に炎上するかな。
家に帰りSNSをチェックする。
おお、横取り野郎のタグがトレンドに上がった。
俺のSNSも良い具合に炎上してる。
俺がファントムだって知ったら驚くだろうな。
どういう結末に持っていこうか。
ファントムと俺の一騎打ちは外せない。
盛り上がる所だものな。
そこで俺が卑怯な手で勝つとか良いかもな。
で俺がファントムの名前を引き継ぐ。
ファントムには去り際に、俺の正体について思わせぶりな言葉を吐かせる。
今の所、そんなシナリオが良いかもな。
魔王とか絡められたらもっと良い。
巨人を守る会も、ザコとしてシナリオに絡めたい。
上手くいけば良いが。
まあ嘘くさいシナリオでもみんな楽しんでくれるさ。
アンチなんか、無条件に自分の信じたいことを信じるからな。
盛り上げていきたいところだ。
朝の時間帯だ。
通行人が多いから、被害者がたくさん出るぞ。
ファントムの出番だな。
仮面を付けて、バールを装備。
俺は駆け出した。
今回のスタンピードは巨人が中心だ。
やっぱり和解は嘘だったのか。
それにしても数が多いな。
これだと巨人のダンジョンの生き残りはほとんど出てきているはずだ。
一通り見回って、モンスターがいないのを確認。
俺は引き上げることにした。
自衛隊や冒険者達とすれ違う。
一様に血を浴びている。
巨人の血であって欲しい。
仲間の血だとすると、俺の力不足なんじゃないかと思ってしまう。
全てを助けられるわけないのにな。
いかん、思考が完全にファントムだ。
悪は犠牲など気にしない。
「きゃあ!」
悲鳴が聞こえた。
俺はその現場に急ぐ。
ザコ巨人が、小学生の列を襲っている。
俺は巨人とすれ違いざまにバールで殴った。
血しぶきを上げて倒れる巨人。
いいことを考えた。
幻影魔法でファントムを出し俺はおっさんになった。
【いきなり配信が始まったな】
【巨人が血まみれで倒れているぞ】
【スタンピードの現場だな。サイレン鳴ったからな】
【ヘッドフォンしててサイレンに気づかんかった】
「ファントム、その巨人は俺が倒した」
【ファントムとの対決らしい】
【どういう理屈かな】
「ふっ、何を根拠に?」
「見てみるが良い。巨人の体に糸が巻き付いているだろう。あれは俺の操糸術の証拠だ」
【へっ、おっさんそんなことできるの?】
【できないに有り金ドン】
【でもたしかにキラキラ光る糸がみえる】
【この手柄横取り野郎が】
【おっさん、カメラを手に取ってドヤ顔しなくても】
【後でカラクリを教えてくれるんだよな】
【もしかしてファントムがサクラ】
【そんなわけないだろ】
「済まなかった。では諸君また会おう」
ファントムの幻影が去っていった。
【おっ、おっさんの勝利か】
【何か裏がありそう】
「おっさんが、巨人を倒したの?」
疑いの目をした小学生が俺にそう言った。
「嘘だよ。僕はファントムが倒す所を見てた」
「そうだそうだ」
「いいか、真実というのは捻じ曲げられるものなのだ。特に金の前ではな。そういうことだ」
【子供は分かってないようだ】
【金を使っての裏工作を子供が知っていたらそれはそれで怖い】
【にしても最低だな。手柄横取りじゃないか】
「最低です。あなたそれでも人ですか」
【先生らしき人が突っかかった】
【先生なら裏工作が分かるからね】
「さっきの話は世間一般での話だ。俺とは何も関係ない」
【出たすっとぼけ】
【おっさんは言質は取られないんだよな】
【最低なのは今に始まってないけど】
【でも糸はどうやったんだ】
【科学の力だろ。ただ糸を射出する装置なら、作れそうだ】
【だな。糸で切るのはかなり難しい】
「小学生のガキんちょ共、巨人を倒して感謝されるのは俺だ」
「違う。ファントム」
「ファントムありがとう」
「ファントム凄い」
「先生はファントムが謝ったのを見ましたよね」
「見ましたが、どう考えても倒したのはファントムです」
「いけませんね、先生が推測で決めつけては」
【本当に最低だな】
【だがそれが良いんだ】
【クズで小悪党。それが見ててなんかギャグだ】
【うん、そうだな】
「あっ、お巡りさん。子供を巨人から救った埼京です。感謝状でますかね」
「本当なら出るだろうな」
【草】
【金を持つと名誉が欲しくなるってか】
【拡散しようぜ】
【世論にどっちが正しいか判断してもらおう】
くくくっ、上手い具合に炎上するかな。
家に帰りSNSをチェックする。
おお、横取り野郎のタグがトレンドに上がった。
俺のSNSも良い具合に炎上してる。
俺がファントムだって知ったら驚くだろうな。
どういう結末に持っていこうか。
ファントムと俺の一騎打ちは外せない。
盛り上がる所だものな。
そこで俺が卑怯な手で勝つとか良いかもな。
で俺がファントムの名前を引き継ぐ。
ファントムには去り際に、俺の正体について思わせぶりな言葉を吐かせる。
今の所、そんなシナリオが良いかもな。
魔王とか絡められたらもっと良い。
巨人を守る会も、ザコとしてシナリオに絡めたい。
上手くいけば良いが。
まあ嘘くさいシナリオでもみんな楽しんでくれるさ。
アンチなんか、無条件に自分の信じたいことを信じるからな。
盛り上げていきたいところだ。
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