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~幕間「年齢について」~
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※キャラクター同士のちょっとした会話です。
ストーリーは進行しませんので、興味ない方は飛ばしてください~※
=幕間===
ハナ「せっかくなんで、自己紹介でもします?」
ヴィルクリフ「あー……いいけどよ。大した話なんて出来ねぇぜ?」
エリアス「そうねぇ……っていうか、ハナ、あんた記憶喪失なんでしょ? 紹介できるの?」
ハナ「あっ……ま、まあ、好きな食べ物とかならいけるんで……あの、みなさん、お年は?」
エリアス「年? あたしは二十四よ」
ヴィルクリフ「あー……オレは生まれがハッキリしねぇからなぁ……ま、エリアスと同じくらいじゃねぇか?」
ハナ「…………(年下だ、二人とも)」
エリアス「うーん……見た感じは確かに同年代っぽく見えるわね。っていうか、ブラウは十五って聞いてたけど、あんたずいぶん歳離れてるんじゃない」
ヴィルクリフ「ま、実の兄弟じゃねぇしな」
ハナ「えっ」
ヴィルクリフ「オレもブラウも、元は孤児だ。そもそも、顔も髪の色も、この肌の色だって、ちっとも似てねぇだろ?」
ハナ「……たしかに」
エリアス「国の兵士は、身元が確かな人しか入れないはずだけど……」
ヴィルクリフ「それが条件だったからな。オレに契約の紋章を刻むとき、ブラウにはきっちりした家と肩書きを、っていう」
エリアス「……そうだったの。長期休みの時も、家に帰らないで訓練してるから、どうしてなのかしらとは思っていたけど」
ヴィルクリフ「ま、あくまでハリボテの、名目上だけだったからな。……アイツ、それにオレのことは嫌ってたし」
ハナ「えっ……ヴィルクリフさんのことを?」
ヴィルクリフ「まぁ、オレが人殺しして金稼いでることは知ってたからな。殺しで稼いだ金なんかで飯を食いたくない、て怒られたこともあった」
エリアス「そう……あのブラウが……」
ハナ「し、知らなかったんですか? ヴィルクリフさんが、殺し屋をやりたくてやってるわけじゃない、ってこと……」
ヴィルクリフ「わざわざ言うのも変な話だろ? ブラウの為、なんて結局オレの自己満足だしな。アイツはなにも知らねぇよ。国の兵士になれたのだって、後ろ盾は用意してやったが、結局はブラウががんばったからだしな」
エリアス「……ブラウの剣技の実力はすごいわ。それはあたしが保障する」
ヴィルクリフ「ま、そういうこった。アイツはもう一人で生きてける力もあるし、目の上のたんこぶだったオレがいなくなって、かえって気も楽だろ」
ハナ「……ヴィルクリフさん」
ヴィルクリフ「悪ィ、湿っぽくするつもりはなかったんだが。オレの話はこんなとこだな。ハナ、お前、年は?」
ハナ「えっ……いや、記憶喪失なので……ワタクシ」
エリアス「まぁ、女性に年齢聞くのも野暮ってもんね。うちの姉も妹も、年齢はやっぱり気にしてたもの」
ヴィルクリフ「あー、お前んとこも兄弟がいんのか」
エリアス「うちは多いのよね。兄がひとり、姉がひとり、妹がふたり。あたしが丁度まん中よ」
ハナ「へぇぇ……エリアスさん、一番上っぽいのに」
エリアス「そう? ありがと。妹の世話をよくしてたからかしらね」
ヴィルクリフ「なんつーか、ハナ、お前は一人っ子っぽいよな」
ハナ「え、えへへ……そうですかね……(……当たってる)」
エリアス「うちの両親は仲がいいから……ま、変人だけど」
ハナ「……変人」
エリアス「まぁ、だから、二人とも覚悟しといてね。会った時、まぁ……驚くと思うから」
ヴィルクリフ「……どんな両親なんだよ……」
===幕間おわり=
ストーリーは進行しませんので、興味ない方は飛ばしてください~※
=幕間===
ハナ「せっかくなんで、自己紹介でもします?」
ヴィルクリフ「あー……いいけどよ。大した話なんて出来ねぇぜ?」
エリアス「そうねぇ……っていうか、ハナ、あんた記憶喪失なんでしょ? 紹介できるの?」
ハナ「あっ……ま、まあ、好きな食べ物とかならいけるんで……あの、みなさん、お年は?」
エリアス「年? あたしは二十四よ」
ヴィルクリフ「あー……オレは生まれがハッキリしねぇからなぁ……ま、エリアスと同じくらいじゃねぇか?」
ハナ「…………(年下だ、二人とも)」
エリアス「うーん……見た感じは確かに同年代っぽく見えるわね。っていうか、ブラウは十五って聞いてたけど、あんたずいぶん歳離れてるんじゃない」
ヴィルクリフ「ま、実の兄弟じゃねぇしな」
ハナ「えっ」
ヴィルクリフ「オレもブラウも、元は孤児だ。そもそも、顔も髪の色も、この肌の色だって、ちっとも似てねぇだろ?」
ハナ「……たしかに」
エリアス「国の兵士は、身元が確かな人しか入れないはずだけど……」
ヴィルクリフ「それが条件だったからな。オレに契約の紋章を刻むとき、ブラウにはきっちりした家と肩書きを、っていう」
エリアス「……そうだったの。長期休みの時も、家に帰らないで訓練してるから、どうしてなのかしらとは思っていたけど」
ヴィルクリフ「ま、あくまでハリボテの、名目上だけだったからな。……アイツ、それにオレのことは嫌ってたし」
ハナ「えっ……ヴィルクリフさんのことを?」
ヴィルクリフ「まぁ、オレが人殺しして金稼いでることは知ってたからな。殺しで稼いだ金なんかで飯を食いたくない、て怒られたこともあった」
エリアス「そう……あのブラウが……」
ハナ「し、知らなかったんですか? ヴィルクリフさんが、殺し屋をやりたくてやってるわけじゃない、ってこと……」
ヴィルクリフ「わざわざ言うのも変な話だろ? ブラウの為、なんて結局オレの自己満足だしな。アイツはなにも知らねぇよ。国の兵士になれたのだって、後ろ盾は用意してやったが、結局はブラウががんばったからだしな」
エリアス「……ブラウの剣技の実力はすごいわ。それはあたしが保障する」
ヴィルクリフ「ま、そういうこった。アイツはもう一人で生きてける力もあるし、目の上のたんこぶだったオレがいなくなって、かえって気も楽だろ」
ハナ「……ヴィルクリフさん」
ヴィルクリフ「悪ィ、湿っぽくするつもりはなかったんだが。オレの話はこんなとこだな。ハナ、お前、年は?」
ハナ「えっ……いや、記憶喪失なので……ワタクシ」
エリアス「まぁ、女性に年齢聞くのも野暮ってもんね。うちの姉も妹も、年齢はやっぱり気にしてたもの」
ヴィルクリフ「あー、お前んとこも兄弟がいんのか」
エリアス「うちは多いのよね。兄がひとり、姉がひとり、妹がふたり。あたしが丁度まん中よ」
ハナ「へぇぇ……エリアスさん、一番上っぽいのに」
エリアス「そう? ありがと。妹の世話をよくしてたからかしらね」
ヴィルクリフ「なんつーか、ハナ、お前は一人っ子っぽいよな」
ハナ「え、えへへ……そうですかね……(……当たってる)」
エリアス「うちの両親は仲がいいから……ま、変人だけど」
ハナ「……変人」
エリアス「まぁ、だから、二人とも覚悟しといてね。会った時、まぁ……驚くと思うから」
ヴィルクリフ「……どんな両親なんだよ……」
===幕間おわり=
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