24 / 86
もう君を絶対に離さない.24
しおりを挟む
瑠璃子が去ったあと、まだ彼女の香りが部屋中を満たしている部屋で、野崎はもそもそとご飯を口に運んでいた。
ふと気を抜くと、昨日の瑠璃子の淫らな姿が鮮明によみがえって来て、全ての思考がそっちに持って行かれてしまいそうになる。
こういうアクシデントは若いころにはきっとありがちなことなのだろう。
自分のような凡人に、あんな綺麗な女性が襲いかかってくるなんて、そう解釈しなければ説明がつかない。
もうこのことについて余り深く考えるのはやめよう。
あれはただの事故だ。
理由なんて無い・・・。
お互い若くて、性欲がピークに達していたというだけだ・・・。
しかし、瑠璃子とは一度事故を起こしているわけで、二度目を起こす可能性が高い相手であることに違いない。
一度目は事故で済ませていたものも、二度三度となれば、ややこしいことになりかねない。
野崎は意識的に瑠璃子と距離を取ることに決めた。
そう、同好会を辞めることにしたのだ。
どうせ映画なら今までも一人で見ていた。
一年のうちなら比較的時間に余裕があると思って、気楽な気持ちで入った同好会だ。
忙しくなればいずれ辞めるつもりでいた。
それが少し早まっただけだ。
自分は映画監督になるためにこの大学に入ったのだ。
それの妨げになるようなことはしたくない。
その日の授業が終わると、野崎はいち早く部室に向かった。
部長の千賀に辞めることを告げると、あっさり承諾された。
とりあえずメールに添付した感想データをPCに移し、短い間だったけれどお世話になりました、と挨拶をして部室を後にした。
これでもう昨日の事故に悩まされることはない。
暫くは瑠璃子の衝撃的な映像が頭をよぎることは仕方ないことだ。
しかし、それも時間とともに忘れていくだろう。
野崎は気分を切り替え、いよいよ本気で自分の夢に向かうんだと意気込んだ。
これでいつも通りの生活が送れる。
野崎は少しだけホッとした気持ちになっていた。
翌日、授業を終えた瑠璃子は部室を訪れて、千賀から野崎が部を辞めたことを知らされた。
「そうですか・・・」とだけ言って、瑠璃子は部室を出た。
本当はひどくショックを受けているのに、それを表現することが出来ないのは思ったより大変なことだ。
野崎と自分の関係はむしろそんなに親しくない。
それなのに、過剰に反応すれば、二人の関係を詮索されるだろう。
それは困る・・・。
昨日のことは全て自分のせいなのだから。
これ以上野崎君に迷惑をかける訳にはいかない。
だけど、学生の数は下手をすれば小さな町ほどあり、広大な敷地の中で学部が違えば野崎君とはもうこれっきり会うことがないかもしれないという現実が瑠璃子に突き付けられる。
だけど、野崎が辞めたのは自分のせいであることは確かだ。
今さら謝っても遅いけれど、ひとこと詫びたかった。
本当はあんなことするつもりじゃなかったと・・・。
人からは羨まれたり、ときにはからかわれる自分の身体に対するコンプレックスを野崎ならどうするだろうと試したのだ。
結局口では小さい胸が好きだと言っていた野崎も、瑠璃子の大きな胸にくぎ付けだった。
やっぱり他の男たちと同じだった。
ふと気を抜くと、昨日の瑠璃子の淫らな姿が鮮明によみがえって来て、全ての思考がそっちに持って行かれてしまいそうになる。
こういうアクシデントは若いころにはきっとありがちなことなのだろう。
自分のような凡人に、あんな綺麗な女性が襲いかかってくるなんて、そう解釈しなければ説明がつかない。
もうこのことについて余り深く考えるのはやめよう。
あれはただの事故だ。
理由なんて無い・・・。
お互い若くて、性欲がピークに達していたというだけだ・・・。
しかし、瑠璃子とは一度事故を起こしているわけで、二度目を起こす可能性が高い相手であることに違いない。
一度目は事故で済ませていたものも、二度三度となれば、ややこしいことになりかねない。
野崎は意識的に瑠璃子と距離を取ることに決めた。
そう、同好会を辞めることにしたのだ。
どうせ映画なら今までも一人で見ていた。
一年のうちなら比較的時間に余裕があると思って、気楽な気持ちで入った同好会だ。
忙しくなればいずれ辞めるつもりでいた。
それが少し早まっただけだ。
自分は映画監督になるためにこの大学に入ったのだ。
それの妨げになるようなことはしたくない。
その日の授業が終わると、野崎はいち早く部室に向かった。
部長の千賀に辞めることを告げると、あっさり承諾された。
とりあえずメールに添付した感想データをPCに移し、短い間だったけれどお世話になりました、と挨拶をして部室を後にした。
これでもう昨日の事故に悩まされることはない。
暫くは瑠璃子の衝撃的な映像が頭をよぎることは仕方ないことだ。
しかし、それも時間とともに忘れていくだろう。
野崎は気分を切り替え、いよいよ本気で自分の夢に向かうんだと意気込んだ。
これでいつも通りの生活が送れる。
野崎は少しだけホッとした気持ちになっていた。
翌日、授業を終えた瑠璃子は部室を訪れて、千賀から野崎が部を辞めたことを知らされた。
「そうですか・・・」とだけ言って、瑠璃子は部室を出た。
本当はひどくショックを受けているのに、それを表現することが出来ないのは思ったより大変なことだ。
野崎と自分の関係はむしろそんなに親しくない。
それなのに、過剰に反応すれば、二人の関係を詮索されるだろう。
それは困る・・・。
昨日のことは全て自分のせいなのだから。
これ以上野崎君に迷惑をかける訳にはいかない。
だけど、学生の数は下手をすれば小さな町ほどあり、広大な敷地の中で学部が違えば野崎君とはもうこれっきり会うことがないかもしれないという現実が瑠璃子に突き付けられる。
だけど、野崎が辞めたのは自分のせいであることは確かだ。
今さら謝っても遅いけれど、ひとこと詫びたかった。
本当はあんなことするつもりじゃなかったと・・・。
人からは羨まれたり、ときにはからかわれる自分の身体に対するコンプレックスを野崎ならどうするだろうと試したのだ。
結局口では小さい胸が好きだと言っていた野崎も、瑠璃子の大きな胸にくぎ付けだった。
やっぱり他の男たちと同じだった。
0
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる